【第25話】え?2年目ちゃん?(ダークサイド)⑤~全社会人に贈る詩~
2年目ちゃん「今日も出社10時半くらいになるんで、これやっといてもらってもいいですか?」
疲れてる源「オッケー!」
・・・・・ん?
あれ、おかしくないか?wwww
よくよく考えたらおかしな話である。
確かに二年目ちゃんのメンタルがやられてるとはいえ、めちゃくちゃ理不尽な状況である。
しかし、それをもろともせず受け入れてるワイも感覚が麻痺しているのかもしれない。
源「いや、俺そんくらいのとき、上司に同じようなことしたらぶっ飛ばされてますよ笑」
って同じ部署の隣の人に笑い話として話したら、
隣のパイセン「私もキレてますよ笑」
とその状況に引きながら応えた。
そして、神妙な顔で話し始めた。
隣のパイセン「なんかこの前、(二年目ちゃんと仲いい?)ベテランの人に、「源さんに色々言われるのが辛いらしいんだけど本当?」って聞かれたんですよ。いや、そんなわけないですよ。源さんめちゃくちゃフォローしてますよ。って言っときました。笑」
いや、恩を仇で返されすぎて草
源「あー、そうなんすね笑 あまりにも自己中な発言されたんで、指摘というか、少し諭すみたいなことは言っちゃったかもしれないです泣 まー、ちょっと反省すね!」
一緒に帰りましょうと言われ、途中までは傾聴しながら共感を心掛けていたのだが、確か、今年でやめていいですか?とか、周りの人間なんてどうでもいいですとか、源さんは何もわかってくれない。とかいろいろ言われて、メンタルが来てるのは分かってるとはいえ、ちょっとイラっときて、「それはちょっと違うでしょ」と否定してしまったのだ。
パイセン「いや、反省しなくていいです。こんだけ助けてもらってんのに、そんなことが言えるのが許せないですほんと。じゃあ助けてもらってんじゃない甘えんなって思います。そしてそのベテランが勘違いするのも本当にむかつきます。」
源「まあまあまあ笑 俺は何とも思ってないし、所詮仕事上の関係なんでどうでもいいっす笑 どんなに周りから、陰口叩かれても、仕事に支障が出なければそれでいいですよ。」
にしても、そうやってむかついてくれる人がいるだけでも救いだと思う。
俺の一年目は地獄だった。頑張ってるのに空回りし、もちろん土日も仕事をし、疲れがたまる悪循環。陰であいつはできないと囁かれ、隣の俺より仕事できない無能女子先輩(9個上だが、2年目に抜かしたと思っている)にいびられ、クソババアにせんべいの食べ方を指導され、パワハラ兄貴に「お前なんかやめちまえ」と言われる日々。
それでも何人か助けてくれたパイセンがいたから、その救いにすがってここまで来ることができた。
そう、老害みたいなことを言うと、これだからZ世代は!!!と声を大にして言いたいのだ。
そして数時間後、同じようなことを、美人秘書にも心配された。
源「あ、俺嫌われる勇気読んでるんで大丈夫っすよ笑」
???
源「課題の分離ってやつです。馬を水辺に連れていくことはできるけど、馬に水を飲ませることはできない。つまり、相手を変える事はできないってことです。」
美人秘書「他人は他人ってことですかね。」
源「そゆことです!」
今日も残業。自炊をする気になれず、例の大阪弁ネキの店に足が向く。
ネキ「あっらー、公務員さんじゃない~!」
源「はい。公務員っす笑」
ネキ「今日もお疲れ様~!」
と手が飛んできたので、条件反射でよけてしまう。すまんwww
気まずくなったネキが、おろした手を俺の手に置く。
ネキ「あっらー、つめたーい!」
源「ああ、俺末端冷え性なんすよ笑」
そこからは、公務員の未来と、政治の腐敗について話した。
ネキ「・・・だから、本当に愚痴とかたくさん吐きに来て。私いっぱい聞くからさ、いろいろあるだろうけどさ、公務員さん頑張ってね!!!」
源「うぃっす笑」
ネキ「ありがとうございました。気を付けて。」
ただのテイクアウトの客に店から出て頭を下げられ、手を振られる。
また今度、ここに飲みに行こう。
今日も彩りたっぷりで美味しいありがとう。
はしあるのに、はしつかっちゃっちゃたぜ。疲れてんな俺。
おなかすいちゃったから、ツナとめかぶの和え物にマヨ胡椒。
ゆとり世代の同志よ。それ以上でもそれ以下でもとにかく同志よ。いろいろ背負うものも多くなって大変になってきているだろう。
今の時代はしんどいこともいっぱいだ。理不尽にあふれている。
でも、きっとどこかに味方はいる。
きっと助けてくれる人がいる。
そして一番の味方は自分自身だ。
俺は俺自身が大好きだ。
だからさ、今はトンネルの中だとしても、
無理せず、手を抜きながら頑張ろうぜ。
おわり