陰キャが石垣島に向かう飛行機で勇気出してナンパしたら、彼女できま~コムカノday25
なぜだ。なぜなんだ。
カチャカチャ。うまくはまらない。
これがもしスカイダイビングのパラシュート動作だったら、俺は死んでいるのだろう。
そう、
30過ぎのメンズが、飛行機のシートベルトを締められないのだ。
???「こうやって、しめるんですよ笑」
あ、なるほど!ありがとうございます!!
それがM子ちゃんとの出会いだった。
1 ファーストトーク
右隣に座った、M子ちゃんは、茶髪でややハーフを思わせる顔立ち。笑った顔がくしゃってなってかわいらしい。旅行に慣れている25歳のOLというイメージだった。
LCCのPEACHに乗ったので、お互い連れとは離れ離れになった。
そう、シートベルトのくだりで、話さなければお互い赤の他人同士だっただろう。
???「アラサー、ほんのちょっと勇気を出してみろ。失敗しても当たり前、成功したら当たり前!」
「あの・・・」
M子ちゃんがこっちを向いた。
「今日は、どこに行かれるんですか?」
アラサーよ・・・、その質問は愚問だよ。なぜなら、
そもそもこの飛行機が、石垣島行きだからだ。
M子ちゃん「石垣島ですよ笑 実は、ロシアの留学生の子と一緒に来ていて、日本を案内しようってなったんですよ。日本と言えば、京都がいいと思ったんですけど。その子がリゾートに行きたいって言ったので。」
うん、この子めっちゃしゃべるやんwww仲良くなれそうだ。
M子ちゃんは、話しかけてくれて本当にうれしい。その辺の日本男子は、話しかけても全然会話にならない。と言っていた。さすが海外を渡り歩いている女子はスケールが違う。
自分も、男4人(中尾、鎌田、むっちゃん)で来ていること。中学時代からの友達で、鎌田がメン○ラの彼女と結婚するので、来年は行けそうもないので、今年が最後かもしれないということ。圏外で心休まる波照間島まで行くことなどを話した。
そのあとも、お互いの好きなものの話になった。ハリーポッターが大好きということで、俺はウィーズリージニーが好きだといった。そういえば、M子ちゃんはジニーに似ている。ロシアの子はパーバティパチルに似ていた。
2 1時間経過
気づけば、開始1時間たっても、ずっと話していた。周りの乗客は、スマホをいじってるもの、寝ているもの、本を読んでいるものなど、様々だったが、とにかくしゃべり続けていたのは俺とジニーだけだった。
途中でおなかが空いて、「奄美大島の鶏飯」を頼んだ。
俺は、旅の動画を作る趣味がある事を話した。そのうえで、実況を撮ってほしいと伝えたら、快く了承してくれた。
「はい、というわけで奄美大島の鶏飯を食べてみたいと思います。あー、優しい味ですね。台湾の朝ごはんみたいですね。」
ジニー「台湾行ったことあるんですか?」
俺「いや、ないです。」
終始、ジニーは笑いながら撮影に応じてくれ、最後は動画に手を振って入ってくれた。
その勢いで、連絡先を交換することになった。ただ、いざ交換というときに、機内モードで使えずお互い笑った。着陸してからにしようということになった。
あれ、これ、、沖縄で女の子とゆんたく(飲み)できちゃうんじゃない?
最高のバカンスキターーーー!
ただ、一つ重要なことをアラサーは見落としていたことも知らずに。
3 3時間経過
ジニーちゃんは、旅行関係の仕事に就きたいと言っていた。
「あれ、ジニーちゃん大学生?」
「はい、東京の外語系の大学生です。」
「あ、そうだったんだ!落ち着いてるから25歳のOLだと思った。」
アラサー、そういうとこだぞ。
「私、老け顔ってことですかね?笑」
「いや、大人っぽいってことだよ。いい意味で笑 ちなみにどこの大学なの?」
「それならよかったです。そんな・・・恐れ多くて言えないです!・・・・上智大学です。」
いや、2ランク上か―い!
「アラサーさんは?」
「ああ、地方の国立です。○○大学ってとこなんだけど・・・。」
「え、アラサーさんの方がすごいじゃないですか!!」
そんなわけないぞジニー。
「ちなみに、アラサーさんの年はいくつ何ですか?」
「・・・・ああ・・・29の代」
おい、アラサーなぜおまえはそんなちっちゃいウソをついた?
リトルフォレストナイト(だって、大学生から見た30代って、おっさんじゃないか泣)
そう、俺は自覚したくなかった。おっさんであることを。俺はずっとお兄さんでいたかった。僕たちはみんな大人になりたくなかった。
ジニー「わー、10個も離れてるんですね!」
「ん、ジニーちゃん今何歳?」
「19です!」
いや、未成年かーい!!!!
(※一応ラインは交換した。)