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【炎上】タバコとケムリ

こんなことを言うのは不謹慎かもしれないが、
ものが燃える匂いは割と好きだ。

はじめに

 以前の投稿からかなりの時間が空いてしまったが、変わらず健全な肉体である。引っ越してから目のクマがひどくなった気がするが、おそらく気のせいであろう。
 はじめてみる方に向けて概要を。火災にあった比較的珍しい人間がどのようなことを考えて生きているのかをつらつらと書いていくだけなのです。

 追記:バーベキューの火をつける場面が長くなったので別で目次を作りました。それではどうぞ。

タバコ

 私はタバコが嫌いだ。喫煙者には申し訳ないが嫌いだ。すまない。祖父は好んでいたし、父もよく吸っているが、私は違う。
 まずにおい。なぜだか知らんが不快になる。換気扇を回せばマシになるとでも思っているのだろうか。リビングで少し臭うだけでもかなり気分が悪い。トイレからしたときなどは最悪だ。
 次に喫煙者の態度だ。やめろと言っても聞かないだろう、彼らは?長年吸っていたからやめられない、これがないと落ち着かない、なべて戯れ言だ。もう少し先のことを考えて貯蓄していれば家が燃えても被害は少なかったのではないか?そのうえ大学にいかせる資金もないなどと抜かしはじめる。脳までタール漬けなのか?
 まあ結果論と言われればそれまでだが、ランボルギーニのコピペは個人的に正しいと思う。

ケムリ

対して、ケムリだ。この場合のケムリは、タバコを除く可燃物、とくに木の燃える匂いとしよう。そもそも私は木の匂いが好きなのだから、木が燃える匂いが好きでも不思議ではないのだ。ちょっとライターを拝借して紙に火をつけてみたり(油に漬けておいたもの、なかなか火が消えない)。若干人道から外れているが冬の害虫、いわゆるカメムシを焼いてみたり(絶対に身体に良くない気体が発生している感じがたまらない)。

バーベキュー

 バーベキューもいい。私はいつも文字通りの火付け役と肉を焼く係をかって出るのだが、あの役割が1番楽しめていると思っている。種火の匂いに、炭の匂い、そのうえ肉の焼ける匂いまで味わえるとは、なんと役得なことか。

燃やす(スキップ推奨)

まず火種を集める。ナイフで木を上手いこと加工するやり方もあるらしいが、学生にはいいナイフなど買えないのでその辺の小枝になる。なんかトゲトゲしたやつが1番の当たりだ。それを次は一回り太い枝に触れさせて燃やす。丁寧にするならもう一度同じ工程を。そうやって最後に炭に火をつける。ここからが頑張りどころだ。なかなか燃えないので、根気強く種火を押し当てる。燃え移ったなら今度はうちわの出番だ。根気強く煽ぐ。多少力強くはたいても火は消えないので目いっぱいがんばる。そうした先にある、綺麗な火と達成感は、他では満たせないものだ。

チガイ

 ケムリとタバコの違いはなんなのだろう。理由のひとつにおそらく私はケムリ自体でなく火が好きだということがあると思う。
 あの赤くゆらめいて今にも消えてしまいそうな儚げな様子、周りを暖めて癒す優しさ、だのに触れれば全てを傷つける暴力性も秘める多面性。ギャルゲーなら間違いなく人気キャラだろう。タバコには、それが少ししか見えない。危うさも見えなければ優しさもない。儚さすら見えない始末だ。これでは、人気キャラにはなれないだろう。

確変

 だが、しかしこの文を書いていて喫煙者がタバコを吸う理由がわかったかもしれない。彼らにとって、タバコは自分だけが推している地下アイドルなのだ。その趣味は周囲から煙たがられ(皮肉にも)、世間からは冷たい目で見られるものだが、彼らはそんな自分たちをどこか誇らしげに思っているのではないか?自分だけがタバコの良さをわかってあげられるし、他とは違うという優越感を得ることもできる。あまつさえ彼らは、自分の推しを口の中で弄ぶことができるのだ。少し羨ましくなってきた。

おわりに

だからといって私は吸わない。

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