僕の音楽は生と死とエロスと畏怖を表現する【歌詞】
輝く音の波間を潜(くぐ)り抜けて、向こう側の新たな音へと飛んでいく
太陽が波を照らし反射しては眼に当たる光たちが体全体に細胞を通して光のエネルギーを循環させる
そこには光の音色が存在して、体の中を駆け巡る
光の残響は僕に希望という名の余韻を残し、もっと生きたいと強く思わせる
僕の音楽は生と死とエロスと畏怖を表現する
音楽は規則性が無く、光彩を放ち、音と言葉に生命を灯す
街の喧騒、駅のホームの雑踏、夜道の虫の音(ね)、主要道路の車の排気音
すべては僕のためにある
僕が僕の言葉を産むために存在している
僕が僕であるため、僕を表現するために存在している
眼に見えるものすべてを表現したい
それは誰のためでもなく、僕のために
闇雲に彷徨って、僕の中にある僕の言葉を知りたい
遠回りしようが近道しようが誰かに聞こうが、僕が今、欲する言葉を求めたい
それがどんな言葉であろうとも
それがどんな影響を与えようとも
僕の独り善(よ)がりと思われようとも
僕は僕の言葉で僕を知りたい
僕が産まれて、生命を与えられ、名を与えられ、生きることを許された
太陽が燦々と降り注ぎ体に染み入る暖かさは、母から抱かれる温もりと同じ体温で生きてる音がする
そこには温もりの音、耳に聴こえる心音、笑い声
懐かしさと今という名の微(かす)かな未来たちが共存し、記憶が音色を呼び起こす
至って、音楽はカラーも鮮明に呼び覚ます
音楽は誰かの希望や命を灯し、闇や病みに拍車を掛ける
光のプリズム、あなたの笑顔、新品の靴、雨上がりの虹、雲間から差す光
すべては僕のためにある
僕は僕を知るために僕を露(あら)わにしている
僕を見つめる僕の眼は鏡越しでは何もわからない
だから僕の中にある言葉を吐き出す
それは誰のためでもなく、僕のために
四面楚歌で何処にも逃げ場が無くて涙も枯れ果てた時
何をどうしたいのか、枯れ果てた涙の言葉は何を語りたいのか、綴り続ける
それがどんな言葉であろうとも
僕はそれを受け入れる努力をする
僕は僕を救い、僕は僕を葬(ほうむ)る
音楽は僕にとっての羅針盤
僕の音楽は生と死とエロスと畏怖を表現する
僕を生かし、僕を殺し、僕の性を知り、僕の恐怖心を放つ