慟哭の檻【歌詞】

無視出来無い(無視した)

世界の果てには何が在(あ)る?

これは天罰か?、積み重ねた罪か?

青い蝶が幸せを運ぶ神というなら

赤い火の鳥はすべてを燃やし尽くす邪神

相反(あいはん)するものが呼び覚ます

人間の業(ごう)

定(さだ)かでは無い曖昧な情

人間性の問題か、生まれ持ったものなのか

答えなど、誰も教えてくれない、解らない

唾を乾いた喉に飲み込む

ヒリヒリして傷んだ喉が鳴る


檻の中で何度も叫び放つ

生の証明、熱の恍惚(こうこつ)

慟哭(どうこく)の雨の中で脳天を撃ち抜く、鋭い痛み

黒い祈りは愛なんか何処にも無い

愛の体温は知らない

腹の中の卑屈な蟲(むし)

頭ごなしに怒(いか)り生きる無常の生き物

解き放つことも

失うことも、得ることも出来ずに

独り善がりのアルコールで昇天する


真っ暗闇、鉄柵の檻の中

自ら入った檻の鍵を自ら掛ける

この怒り追い立てよ

じゃなきゃ、この刹那主義を燃やし尽くせない

飛び立つまでの我慢か

羽撃(はばた)くのは無駄な悪足掻(わるあが)きなのか

この存在は愛で出来てるのか?

求めることを直前で躊躇(ためら)うのは手を離されるのが怖いからか

マシな生き方をしてこなかった重罰か


無視出来無い(無視した)

この世の優しさの破片を

これは天罰か?、積み重ねた罪か?

知ってしまった事実が真実と言うなら

あなたは檻から逃げ出した蝶のような存在

もうこの眼には写すことは出来無い

ふたりの運命(さだめ)

胸の痛みは曖昧な悪夢

この結末は諦めにも似た細胞に刻まれたDNA

この躰(からだ)が、この心臓が破裂しそうになってる

涙を飲んで脳が麻痺する

クラクラして膿(う)んだ傷が開く


光に消えたあなたの姿を

生の高揚(こうよう)、胸の微熱

慟哭(どうこく)の雨の槍(やり)が躰(からだ)を貫き軋(きし)む、鈍い激痛

痛い想いは似合わなかったんだ

生温(なまぬ)い体温、決裂

胸糞悪(むなくそわる)い卑屈な己

感情のままに生きる非情な生き物

焼き放つことも

手を伸ばすことも、心を殺すことも出来ずに

ただ独り立ち尽くすだけしか出来無い


漆黒の中、悲しみに明け暮れる

自らつくった檻の中で出れないでいる

この悲哀追い立てよ

じゃなきゃ、この独善主義を燃やし尽くせない

自分主義の理念であなたを

包み込むのは今更遅いことなのか

あの存在は愛そのものだった

確かめるように試すようにその場の感情で荒ぶったのは確か

マシな生き方をしてこなかった重罰か


どうすればよかったのか

わからなかったあなたへの愛の態度

檻の中で今更騒ぎ散らしてももう遅い

檻からあなたは飛び立った蝶

二度と捕まえることなど出来無い

マシな生き方をしてこなかった重罰が重く伸(の)し掛かる



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