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草食系男子に教えられたこと『#毎週ショートショートnote』
私の彼氏は多趣味だ。
多趣味なのいいけど、どれも一人で黙々と行う趣味ばかり。始めると自分だけの世界に入り込んで私への関心は無になる。
私の一目惚れでアタックしまくった。
彼は草食系男子なのか恋愛の優先度がとても低い。
どれだけアタックしても暖簾に腕押し。
ダメ元で告白したら、なぜかOKだった。
今日も彼の家で、彼が豆から挽いて入れてくれた珈琲を飲みながら読書をしてる。彼はいつもの椅子で、私はソファに座って。
読書は好きだけど、二人でいるときに読書は違うだろう、と心の中で何度も呟いた。
今は彼がオススメしてた小説を読んでる、この二人、似てる。
読み終え、彼のほうを向くと、彼も私のことを見ていた。
久しぶりに目があった。
「いい小説だったよ」
「よかった。えっと、僕の気持ちは小説に出てくる男性と同じだから。迷惑かけてるけど、これからもお願いします」
「私の気持ちも主人公の女性と一緒だよ」
こんな愛の伝え方があるんだ。
すっごく嬉しいし幸せな気分だけど、今度は彼の口から直接聞きたいな。