新人時代の思い出 透析室編1
昔受け持っていた患者さんのことを、ふと思い出したので、書いてみようと思います。
私が看護師になったのは二十歳の頃です。
ハタチ。響きが良い。笑
小さい頃から看護師になろうと思っていたので、高校は衛生看護科へ入って卒業と同時に准看護師の資格をとり、専門学校の2年課程を出て正看護師の資格をとりました。だから、ハタチでの就職になりました。
自分が二十歳の頃って………覚えていますか?
いま振り返ってみても、私は相当に子供だったなと思います。
この間まで高校に通っていたような子供が社会人になり、一年目。
透析室に配属されました。
面接で「興味のある分野はなんですか?」と訊かれ、「病理学です」と言ってしまったような変わった新人です。天然ボケと言われ、右も左もわからず不安でしたが、透析室の先輩たちが優しくてほっとしました。
そのうち、受け持ち患者さんをもつことになりました。
もちろん、先輩と一緒に。
治療は医師が責任をもつとはいえ、その患者さんの全身状態の把握や看護を任されるわけですから、責任は重大です。
70~80歳代くらいの男性。ハタチからみたらおじいちゃんです。
私は小学校の時に自分のおじいちゃんを亡くしており、いつしか患者さんは自分のおじいちゃんのように大切な存在になりました。
透析看護はその人の人生に寄り添う看護です。
私は透析看護が大好きですし、関わる患者さんのことがとても大切です。
患者さんは、透析が自分の人生の一部になるわけですから、よく勉強されている方も多いです。
そのため、慣れていない異動したての看護師は、透析患者さんに苦手意識を持つ方もいるようですね。
驕らず学ぶ姿勢を持つとよい関係が持てると思います。
私はまるきり新人でしたから、患者さんと一緒に勉強していきました。
ちょっとした傷。
ほんの少しのきっかけ、普通の人なら全然大したことない足のトラブルから、透析患者さんはあっという間に足病変を起こしてしまいます。
透析患者さんは、自覚のないPAD(末梢動脈疾患)の方が非常に多いです。
血流が悪く、治りも悪いので、ちょっとした傷がどんどん進行して足が腐ってしまいます。
私の大好きだった受け持ち患者さんは、下肢を切断することになりました。
新人が受け持つ位なので、状態の安定している患者さんでした。
採血データも悪くない。透析中も状態安定している。自己管理も良好。
でも、透析の年数や年齢から、血管の石灰化はあったはずです。
きちんと血流評価をする重要性を、私はまだ理解できていませんでした。
年に1回のABI測定はしていたけれど、その数値がどんな意味を持つのか、なぜ毎回血流を良くする注射をしているのか、足の傷はどんなリスクがあるのか。当時その患者さんは閉塞性動脈硬化症(ASO)と診断されており治療もしていましたが、セルフケア・自己管理がどれほど重要なのか、その当時の私はよく知りませんでした。
もっとフットケアについて、爪切りの仕方や角質のケアについて、靴の履き方や選び方について、靴ずれや傷をつくることのリスクについて、伝えられていたら・・・。何より、自分にケア技術があれば・・・。
新人だから仕方ない、といえばそこまでなのですが、医療人にとって「仕方ない」は出来れば言いたくない言葉です。
新人だろうとベテランだろうと、勉強してようとしてまいと、担当したからには責任があります。
下肢切断した方の予後はよくありません。
その患者さんは亡くなりました。
看護師をして今18年目になりますが、今まで関わってきた患者さんのことはよく覚えています。特に受け持ち患者さんのことを忘れることはないと思います。自分の家族のように大切でしたから。
いろいろあって透析看護も離れることになりましたが、今私はフットケアの仕事を頑張っています。
糖尿病・透析の治療をされている方が、足に傷をつくることでどれほど命が危険にさらされるのか。
ご本人にも知ってほしいし、関わる看護師にも重要性を知ってほしい。
勉強して重要性を知っていても、具体的にどうすればよいのか、どんな指導やケアをすればよいのかわからなかった当時の私のように困っている看護師がきっといるはずです。
少しでも、助けになれればと思っています。
ニッパーや爪ゾンデの使い方、変形した爪のケア方法いろいろ、胼胝鶏眼の処置方法や予防方法、いろいろお伝えできます。
この記事をみている看護師さんがいらっしゃるなら、
あなたの大切な患者さんを守るお手伝いが出来たらいいなと思います。
もちろん、糖尿病・透析患者さんで自分の足のケアに困っている方も、今の私の全力でケアさせていただきますので、ぜひお店にいらしてくださいね。
寝たきりや施設入所されている方へは訪問フットケアもしていますので。
秋田県の患者さんへのケア・啓蒙や、各地の看護師への技術伝達がしたい。
その一心で、ひとりで事業を始めて店を持ちました。
どうぞ、気軽にご相談くださいね。
昔受け持った透析患者さんたちを思い出すと、しんみりする気持ちと、仕事頑張ろう!!!!!という気持ちになります。
いつか私があの世にいったら、また会いたいです。ほめてくれるかなぁ?
まず、生きてるうちに充実した人生を送ろうと思います✨
あきた訪問フットケア・爪切屋AGUBE
代表 小松純子
📞070-1147-6047
ホームぺージ https://www.footcare-akita.info/
定休日 水・木・祝 (火:訪問のみ)
爪切屋AGUBE営業日 金・土・日・月
営業時間 9:00~18:00(土14:00~18:00) 完全予約制