欧州サッカー24年夏の移籍市場まとめ①~カルチョ is バック!~
8月31日に欧州サッカーの主要リーグの夏移籍市場は閉じました。今回は最終日まで移籍が続き、目が離せない展開でしたね。そんな欧州の夏の移籍市場の気になった点をいくつかの記事にまとめてお伝えしていきます。最初はカルチョ(セリエA)の視点から。
セリエAは移籍支出金No.2の座を奪取
昨シーズン(23/24)はリーグアン勢が移籍支出額を伸ばし、セリエAは2位の座から陥落しました。いよいよ移籍市場の勢力図が変わるのか?と一時は心配しました。
しかし、今年の夏はリーグアン勢の支出額が伸び悩むのを後目に、セリエAはしっかり1億ユーロ以上の投資を行い無事に単独2位の座に返り咲きました!Bravo!
今季はチャンピオンズリーグ(CL)に最多の5チームを送り込むなど欧州カップ戦の賞金も他リーグより多く入ることも補強を維持するモチベーションの1つになったと思います。後、意外に来年6月のFIFAクラブW杯は懸賞金がえげつない金額になるとの噂なので、出場するインテルとユヴェントスがしっかり勝ち進むことが来夏の移籍市場でNo.2を不動のものとする条件の一つになるでしょう。
補強上位陣に見られる3つのポイント
セリエAクラブ別で移籍支出金ランキングを見ていきましょう。特徴は
1. 帰ってきたユヴェントスの理不尽補強
2. ナポリ、オシムヘン関係なし!会長の俺が決める!
3. アタランタ、もう€1億投入は当たり前の正真正銘ビッククラブへ?
1、帰ってきたユヴェントスの理不尽補強
王者ユヴェントスといえば、他チームが太刀打ちできない規模の補強を行い、他チームから白々しい目で見られるのが2010年代半ばから後半までの風景でした。しかし、経営の混乱とコロナ禍により18/19シーズンから5シーズン連続で補強費用は減少。もう王者陥落か?と思いきや、不正会計の件が落ち着いてから一気にギアを挙げてきました。
2. ナポリ、オシムヘン関係なし!会長の俺が決める!
ナポリの補強費の振れ幅は相変わらずです。19/20シーズンに渾身の補強を行い、儚くもチャンピオンズリーグ(CL)出場を逃すと倹約路線へ劇的シフト。財政が整い始めたら、コンテ招へいも含めてアクセル全開。とっても南イタリアのクラブらしく、起伏に富んでいて個人的には好きです。
3. アタランタ、もう€1億投入は当たり前の正真正銘ビッククラブへ?
改めてガスペリーニ監督の偉大さを確認する夏となりました。下図の通り、ガスペリーニ着任前はただの単なるプロビンチャ(中小クラブ)。それが監督とともにステップアップし、直近3シーズンの補強費は€1億レベルが当たり前になっています。
アタランタの凄いところは、€1億近く選手を買っているのですが、それ以上に高く選手を売っていることです。今季は夏だけですが、今のところ3シーズン連続で移籍市場の収支はプラス!
コープ・マイネルス(ユヴェントス、€54.7百万)など相変わらず商売はうまいです。個人的には33歳のサパタをトリノへ€8.6百万で売却したトレードが目を引きました。年齢の割にしっかりとした移籍金を稼ぐ辺りが匠としての凄さを感じます。何より、毎シーズンクラブの主力が入れ替わるのに競争力を維持するガスペリーニの手腕の凄さに拝む以外方法はありません。
補強下位陣はいつメン
補強下位陣を見ると、気になるのはモンツァの失速です。故ベルルスコーニ氏がいなくなった今、身売りを含めてクラブの将来が揺れ動いていることが影響しているかもしれません。
後を目引くのはパルマの健闘ぶりです。20/21シーズンの昇格大盤振る舞い(€1億200万)に比べれば大人しいですが、しっかりと補強費を支出してきました。誇らしいのは鈴木彩艶(ざいおん)選手の移籍金が€750万と、パルマ全体の補強費の約1/4を占める目玉補強となったことです。
それを除けば、いつもの面子が補強下位に来ています。思わずエンポリがんばれ!と言いたくなりますね。もっとも、けが人さえなければいいスカッドなので、積極的補強は不要との判断だったかもしれません。
本家本元(下リンク)に比べれば、足元に及びませんがセリエAの移籍市場をデータからを振り返ってみました。本日も良いサッカー生活を!
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