【前編】シンガポールと日本のサッカーの違い
さて、シンガポールでの海外赴任が始まり早いもので半年弱。
改めて時間の経過の速さに驚くばかりだ。
初めての海外赴任で生活環境は大きく変わったが、生活の中心がサッカーである点は日本と全く変わっていない。
先日、日本で一緒にコーチをやっていた大学生からLINEが来た。
大学の授業の一環でサッカーのルールについて調べているから、シンガポール特有のルールなどあれば教えて欲しいと。
約半年弱で私が感じたサッカーの違いをファクトと自身の考察双方で纏めて共有した内容は十分noteの記事に値すると思い綴ることにした。
これから、シンガポールで少年サッカーを探す方がいたらぜひ参考にして頂きたい。
また、ルールにとどまらず、あらゆる視点で書いたので、前編、中編、後編の3部構成とし、まずは前編から。
(中編では、少年サッカー事情や息子のチーム事情を、後編ではその他全般としてグランドなど細かな点について綴る予定。)
1.国の概要
本題の前に、簡単にシンガポールがどんな国かを紹介しよう。
人口600万人を最近突破。※日本だと千葉県くらい。
外国人が4割程度。
他民族、多国籍、多宗教、多言語。
雨季と乾季があるが、通年、高温多湿。
国のデジタル化がとても進んでいる。(スマホでなんでも完結!)
これらはサッカーの違いに起因する要素だと思うので敢えて列挙したもの。
国土、人口も日本とは比べものにはならないくらい小さい。
サッカー用語で例えるとすればコンパクトでアジリティ(変化への対応が俊敏!)が高い国だ。
2. ルールの違い
サッカーのルールはIFABが作成している。(FIFAではない!)
国が異なるからと言って大きく変わることはないが、やはり国や地域、年代などでローカルルールは存在する。シンガポールの少年サッカー特有ルールのうち主なものを列挙する。
人数:7人制
スローイン:
キックインで開始。ドリブルインも可。浮き球不可。(ロングスローの是非があるが、このルールは合理的だと思う。)
(大人の場合、)頭上をしっかり通して投げないとファールスローをとられる。これはルールが異なるわけではなく、ジャッジの基準の問題であり、このために近くのふわっとしたボールが投げられない。
コーナーキック:
ドリブルイン可
壁が3m程度。よって、キーパー付近に放り込むキックが困難。
フリーキックの壁の距離:3m程度。
オフサイド:ルールそのものがない。これにより、サッカーが間延びするので、個人的にはこのルール反対。
試合時間:
20分ハーフだけど、前後半の真ん中でウォーターブレイクあり。 大人は40分ハーフで前後半途中でウォーターブレーク。
これは、常に気温が26°以上という環境に起因していると想定。
3. レギュレーション/システム
これも主なものを列挙するが、これは国というよりはリーグ特有という前提で読んで頂きたい。
3.1 リーグ戦文化
オーガナイズされたリーグ戦がある。
昇格降格があるので、リーグ内のレベルは均衡するが、一方で選手の移籍も多数あり、リーグ内ではある程度、覆しにくい序列も多少存在する。
※東京の区リーグのように一方が他方をボコボコにする試合が少ない。リーグの公式アプリやwebページがあり、スケジュールが公表される。
リーグ運営者がSNSで積極的に発信。プロもしくはセミプロ級のカメラマンがいて、選手のインタビューや演出映像もある。
リーグ戦のない期間、ない週末について練習試合は一切ない。(これはおそらくチームによるが、選手もコーチOn/Offがはっきりしている。)
3.2 シーズン制
チームへの料金はシーズン単位で支払い(1-6月、8-12月)。感覚的には日本の2〜4 倍の価格。
3.1でも書いたが、アプリでシーズン最終戦まで公表されるため、予定がたてやすい。
ちなみに、先日シーズン1が終了し、今はシーズン2のエントリー期間。(前シーズンと同じチームでも再度Registrationが必要。)
さて、前編はここまで。
ぜひ、中編、後編も併せて読んで頂きたい。