選ばれる選手
シンガポールに来て色んな国籍の子どもたちのプレーを見て思うことは、良い選手の定義や子どもの伸ばすべきポイントの差だ。
日本人のサッカーのストロングポイントと言えば、うまさや献身性、チームプレーなどをイメージすると思うがこれは概ね当たっている。
また、キックやタッチの正確性は日本人はレベルが高い。
一方で、そういうった選手がシンガポールではコーチに選ばれるかというとそうではない。
もちろん、個々の選手は各々特徴があるので国で括るのが不適切かもしれないが、日本の子どもたちが最も克服すべきなのは、スキルの使い方やそれを使うことによる違いを見せる力だと思う。
ある程度これは想定をしていたことだし、日本人はフィジカル的に同じ学年だと劣る子が多いのでやむを得ないところはあるが、それにしてもスキルは試合やここぞという時に使えないと意味がない。
コーンやマーカーを使ったドリブル練習を否定するつもりはない。むしろ意識ややり方によってはそれなりの効果があるとは思う。
しかし、敵も味方も動く試合というダイナミックかつ不確実な環境ではやはり、正しいスキルを正しく使い、この選手はチームを勝たせられるとコーチに思わせるか否かはレギュラー選定の大事はポイントだ。
前述のマーカードリブルは引き出しを増やす目的には良いが、引き出しを使えないと意味がない。
これは私の偏見かもしれないし国というよりはチームの方針に依存するかもしれないが、こっちのコーチは育成よりも勝利を優先する傾向があり、やはり大事な場面で違いを見せられる選手を好む傾向があると感じる。
また、日本のように機会を広く多くの選手に与えるかというと少しシビアでコーチの期待や勝利の貢献度が低い選手には試合でのチャンスはなかなか与えられない。
我が家の息子たちもこの環境に苦戦はしているけど、これは成長の機会と建設的に捉えるべきだ。
子どもたちには前向きに課題の克服や長所の強化に向き合ってくれることを期待したいし、親の私にとっても試合に出られないことは多かれ少なかれストレスはあるが、子どもたちには自分にベクトルを向けて、その先に選ばれる選手になって欲しい。
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