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サッカーは見た目よりも難しい

1.サッカーにおけるシンプルな現実

コーチをやる上で私がストロングポイントと思っているとてもシンプルな事がある。(今はコーチはやっていないけれど。)
それは、サッカーは見た目よりかなり難しいスポーツであるという事実を認知していることだ。
当たり前と思われるかもしれないが意外にこれはみんな分かっていない。
というか、見ているとつい忘れがちになる。サッカー経験者ですらそうだ。典型的な事例は我が子のプレーに憤慨してしまう保護者。

シンガポールに来てコーチをやる機会がないので、日本と違い親の立場で子どものサッカーを見る時間が増えた。
我が子が入ったチームはcompetitive重視。
よって、うちの息子がベンチをあたためる時間が残念ながらけっこう長い。
限られた時間で試合に出てもバックパスばかりでアグレッシブにプレーしない息子に憤慨することもあった。

2.プレーヤー視点の考察

しかし、シンガポールでは私もプレーをしていて改めて気づいだことが、子どもにいつもアドバイスしていることをいざやろうと思うと容易ではないこと。
また、アドバイス通りにできるかどうかは相手と自分自身の相対的なレベルの差に大きく依存することに気づいた。

つまり、前を向いてしかけるプレーができるかどうかは自分の意思やマインドが大きく関連するが、実は意思が働くか否かはフィジカルテクニックなど能力に大きく左右される。
一時期、出場機会を十分与えてくれないコーチや消極的なプレーの息子にストレスをかかえることがあった。
しかし、サッカーは見た目ほど簡単ではないと気付き、私も考えを変えた。

また、息子のコーチが餞別の色紙に書いてくれた「常にベクトルを自分に向けよう。」という言葉を思い出した。素晴らしい言葉だ。
息子ともコミュニケーションをとりながら、課題を特定し、その課題に向き合うことにした。

技術面では他の選手に劣らない反面、アジリティが圧倒的に弱く、これを克服する為に週一回、早起きをしてアジリティに特化したトレーニングを約1ヶ月続けた。

プレーが急激に変わったわけではないけど、課題に向き合うことで練習や試合で少しずつではあるが、前を向いてしかける場面が見られるようになった。

3.サッカーとの向き合い方

本題に戻ろう。

サッカーは難しい。
外から見ているとなんでそこでミスをするのか、なんで歩いているのか、なんで前に行かないのか、なんでシュートしないのか。
プロの試合を見てても思うことはあると思うが、子どものサッカーでも多かれ、少なかれ外野の親から聞こえてくるフレーズ。

子どもに寄り添い、課題に向き合い、一緒にもしくは子どもの自発性を引き出しながらアクションに変える。

ごくたまに出会う何でもできてしまう一握りのエリート選手以外、程度の差はあれみな平凡なサッカー選手だ。
サッカーは簡単ではないし、練習してすぐに変わるものではなく地道な努力が必要なスポーツであること、そんな心構えが必要だと私は思う。

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