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チーム選びに正解はあるのか?
まず、多くのサカパパママが最初に迷うことは、どの様なチームにいつごろ加入すべきかです。
この記事ではわが家のチーム選びの経験を通して、答えを探りたいと思います。
わが家の長男は、幼稚園年長の冬にサッカーを始めました。最初の1年くらいは、パパと一緒に自主練習をしたり、個サルに通ったりするだけで、チームに入るのは2年生の春くらいでした。
長男は5月生まれで、体もかなり大きかったです。運動も得意で、いくつか学年が上の子たちと個サルで対戦しても負けないほどでした。
そこで、本人も周りからたくさん褒められて楽しくなったのか、本格的にサッカーをやりたいと言い出し、チームを探し始めました。
サッカーに関して何の知識もなく、相談できる知り合いもいなかった私たちは、ネットで検索して偶然見つけた、自宅近くの”街クラブ”に体験に行き、深く考えずにそのまま加入しました。
後になって知ったのですが、そのチームはジュニアとジュニアユースがあり、どちらも県内では5本の指に入る強豪でした。
今、思えば何も知らずにこのチームに加入したのが、子供たちが本気でサッカーにのめり込む最初のステップになった事は間違いないと思います。
このクラブのジュニアユースには近隣の少年団のスーパーエース級、他のクラブチームの主力級やJ下部を受験して最終セレクションを落ちた子たちが第二希望としてセレクションを受けにくる様なチームで非常にレベルが高いです。
ただ、それはあくまでジュニアユースの話で、ジュニアチームはセレクションもなく、希望すれば誰でも入れるので低学年の時は別にレベルは高くありませんでした。
しかし、少年サッカーの強豪と呼ばれる実績あるチームの場合、高学年になるにつれて、近隣から腕に覚えのある子たちが続々と移籍してきて、5年生になる頃には立派な強豪チームになっていきます。
実際、長男より前にチームにいた子で、6年生の時にAチームにいたのは2人だけで、レギュラーは4年生の頃に移籍してきた子達で占められていました。
チームの種類について話が出たのでざっくりと分けると、少年サッカークラブは大きく分けてクラブチームと、サッカー少年団に分類できます。
それぞれを簡単に比較すると、
クラブチームは営利団体によって運営され、指導はプロコーチが行います。保護者の当番制はなく、月謝は高め。入団にはセレクションがある場合もあります。
少年団は、保護者のボランティアや地域の有志によって運営され、指導は主にパパコーチが担当します。保護者には当番制があり、コーチへのお茶出しなどの協力が求められます。月謝はクラブチームよりも安く、セレクションは基本的にありません。
なお、実際には少年団でも営利団体が運営していたり、プロコーチが在籍している場合もありますが、大まかにはこのような違いがあります。
それぞれのメリット・デメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
わが家の話に戻すと、先述の通り、強豪でありつつ低学年の頃で、まだレベルが高くなかったチームにおいて長男は、体格の有利さもあってか、チームの主力として定着することができました。
次男に関しては、長男と同じく幼稚園でサッカーを始めて自主練、個サルで力をつけた後に、長男のチームに加入しました。
加入時期は長男よりも遅い3年生の春頃でした。
これにはいくつか理由があります。
長男がジュニアチームでそれなりに活躍して、コーチたちにも可愛がってもらっていたし、次男も練習場に頻繁に顔を出していたため、チームに入るのは既定路線という感じでした。
街クラブの低学年のレベルが高くないのはわかっていましたが、実は次男は長男以上にボール扱いやセンスが良く、いつも通う個サルでも「天才少年」と言われるほどで、本人も親も少し浮かれていました。
そんな中、個サルで知り合った方から「Jリーグの下部組織を受けてみたら?」と勧められ、初めてその存在を知りました。
私たちはすっかりその気になり、情報を集めて県内のJ下部のセレクションを受けることにしました。ただ、下部組織のチームが発足するのは小学3年生からで、セレクションは2年生の秋頃に行われると書いてありました。
次男とも相談し、まずは長男の所属する街クラブへの加入を保留してJ下部セレクションを受けてみることにしました。
結果は見事不合格(!)
まさかの一次セレクション敗退。
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傍目には技術的に次男が一番うまい様に見えましたが
(親の贔屓目?多分その通り)、結果は結果。
天才少年とまで言われた次男がなぜ不合格になったのか考えるのも面白そうなので、別の記事で書きたいと思いますが、なにはともあれ次男は無事に(?)街クラブに入団する流れとなりました。
入団後は次男も長男と同様、チームの主力として活躍しました。
わが家のチーム選びは、かなり上手くいったケースだと思います。
一つには子供達の体格や運動能力の成長が同学年の子達より早かったため、ストレスなくサッカーを楽しめたことが大きいでしょう。
そして、加入したクラブも強豪の割には、和やかな雰囲気で、まずはサッカーを楽しもう、というスタンスで、子供達に楽しく練習や試合に臨める雰囲気を作ってくれる良い指導者が多くのびのびと力をつけていきました。
後に他のチームの指導者を見たり、周囲の保護者の話を聞いて、そんなクラブばかりではない事を知って、最初に良いクラブに巡り会えたのは大変な幸運だったと強く感じています。
とはいえ、技術や体格、運動能力の発達の遅い子には、強豪クラブは必ずしも良い選択肢ではないかもしれません。
前述の様に、6年次のAチームはほとんど4年生以降に移籍してきた子達で、元々居た子たちの中には、最後までBチームだった子や辞めてしまった子もいます。
県内指折りの強豪チームのBチームなら、レベルを落とした別のチームなら主力として活躍できる子もいます。そのほうが子供もサッカーを楽しめるでしょう。
ただ、競争の激しいクラブで良い指導者の元、切磋琢磨するからこそ、そのレベルに達する事ができるという見方もできるので何とも言えませんが。
視点を高学年に移籍してきた子達に移すと、彼らは一様に近隣の少年団の絶対的エースで、守備も攻撃も一人でこなしてチームを勝たせて来た様な子達ばかりです。
もちろんチームでは王様の様な存在ですが、ある程度のレベルのチームと当たるとスーパーな選手だけでは勝てません。そうするとどうしても不甲斐ないチームメイトに対する不満が募っていき、より強豪に移籍をするという流れになります。
息子達のチームはそういう子達の集まったチームで、その子達をプロコーチが高度な技術や戦術の指導するので当然、強くなります。そうすると今度は、元のチームでは王様だった子でも、ついていけず脱落する子も出てきます。
そういう子が、短期間でチームを去っていくのを何度もみてきたので、育成年代といえどもシビアな世界だなーと感じていました。
チームを選ぶのに一番大事なポイントは子供のレベル感に合っているかどうかだと思っています。
周りの子が上手すぎてついていけない様だと、チーム内での肩身も狭くなり、だんだんとミスを怖がったり消極的なプレーをする様になります。
そもそも楽しめないでしょう。
背伸びして強すぎるチームに入るのは考えものです。
逆にレベルが低すぎて、周りの尻拭いを一手に引き受ける様な"王様"になってしまうチームでも周囲に不満を感じますし、変に持ち上げられて勘違いするのもよくありませんし、選手として大きな成長は見込めません。
適度なチーム内競争があり、気を抜くとAチームから落ちてしまう、でも頑張っていれば活躍できるというレベル感のチームが理想で、一番成長できると思います。