クロアチア戦_強豪国の強さ
結果は引き分けですが、差を感じた一戦でした。
クロアチアは想定通り4-3-3。日本は結局3バックでしたね。守備時は5-4-1、攻撃時は3-4-3になる布陣でした。
クロアチアの攻撃のしたたかさ
WGが幅を取って日本のWBを上がらせない
スペインと同様にWGの選手がタッチライン沿いに近いポジションを取る。日本のWBをサイドの深い位置に釘付けにする
ポジションチェンジで日本のプレスを無効化
中盤の選手(赤のDH, RIH, LIH)がポジションチェンジを行い、日本の守備が追いかけにくいようにする。そうすることで数的有利を作り出す
特にDFラインでの繋ぎの際に、中盤(赤のDH, RIH, LIH)の誰かが近くまで降りてパスを受ける。3バックのような形で数的有利を作り出し、日本の前線からのプレスを無効化
強みがある左サイドに放り込む
プレスを無効化したCBからSB又は前線にボールを入れる
SBにボールを入れた場合は中盤の選手(赤のDH, RIH, LIH)が近づき、パス交換しつつサイドを崩そうとする。これはあまり上手く行かず
シンプルに前線にボールを放り込むことも多かった。特に後半はその傾向が顕著
放り込みは強みがある左サイド中心。守備が上手くない伊東選手を狙う
耐えてサイドでボールを刈り取る日本
日本は最初の5分程度ハイプレスをかけました。しかし効果がなく、その後はリトリートの守備となりました。
中央のパスコースを消して相手のSBにボールを入れさせる
ボランチとSHで相手のインサイドハーフのパスコースを消す
CFが相手のボランチのパスコースを消す。相手のCBにはあまりプレスに行かない
左右のCBも相手のWGやインサイドハーフの走り込みに備えて中を固める
相手がサイドを攻めてきた時にボールを刈り取る
相手のSBにボールが入ったタイミングで日本のSHがプレス
相手のWGは日本のWBがマーク
スペイン戦と異なり、積極的にボールを取ろうとする。実際に一定成功
放り込まれるボールも跳ね返す
結局放り込みに耐え切れず
日本は放り込みを受けて押し込まれますが、低めの位置でボールを奪い取り、そこからロングカウンターを仕掛けます。
その際にクロアチアはゲーゲンプレスを仕掛けます。これは日本の3バックとボランチが上手く連携して回避します。その後、SHや高い位置に上がったWBに縦パスを入れ、そのままサイドを崩して得点を狙いました。
前半は相手に対して優位に立ち、CKで1点を獲得。ただ、後半に相手が放り込みを強化したタイミングで耐えられず失点。堂安選手のnumberでのコメントを見る限り、大分消耗してしまっていたようです。
そのままPK戦までもつれ込み、1人しかPKを成功せずに敗戦します。
クロアチアの強さ
クロアチアは非常に効率の良い攻め方をしていたと思います。
簡単にボールを前線に放り込む。得点の可能性がありカウンターリスクも低い
あわよくば前線がシュートして得点可能
ボールを取られたとしても日本を押し込んでいるためカウンターのリスクが低い
特に自分達の強みで相手の弱みにも見える左サイドにボールを放り込む
ここには守備が本職でない伊東選手や初スタメンの冨安選手がおり、連携ミスも期待できる
実際にマークがずれて得点
ボールを取られたらゲーゲンプレス。ゴール前でのボール奪取にトライ
ボール奪取できれば大きな得点チャンス
実際、日本のパスミスが発生しいくつかチャンスを生んだ
かっこいい方法ではありませんが、リスクが低く得点の可能性も高い方法と考えられます。このあたりのしたたかさに強豪国の強さを感じました。
では日本はどうすれば良かったのか。次の記事で考えます。