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【PickUpMatch】#028.勝ち切るためのリーダーとメンタリティ
9月に入り、気候は一気に秋に変わった。
久しぶりの現地観戦は三ツ沢に本拠地を構える横浜FCの一戦。
夏の移籍ウィンドウで大型補強を行なった両クラブによる対戦。大変興味深い戦いとなった。
浦和レッズは小泉佳穂がスタメン!楽しみ!
Topic①:コンパクトに陣形を保ち圧力を。
ゲームは妙な緊張感とともに、締まった展開の中で進行した。
レッズがボールを握りながら、前線の江坂、小泉がパスを引き出そうとするが、横浜FCも中盤をコンパクトにしながら、入ってきたボールにはアグレッシブにプレスに行くことで起点を作らせない。
そんな中、前半15分。一瞬のカウンターから法政大学出身で最近レギュラーに定着しつつある横浜FCの左サイドバック高木が突破した。
日本代表帰り浦和レッズの右サイドバック酒井宏樹にも臆することなく突っかけ、左足を振り切った力強さは明らかに横浜FCの状態が良いことを示していた。声援こそないが三ツ沢に活気が感じられた瞬間だった。
コンパクトな横浜FCに対し、浦和レッズも策を講じる。ワントップに入った江坂がビルドアップ時に浦和レッズの左サイドバックのポジションまで降りるようになったのだ。
その時、左サイドバックにポジションを取っている明本は高い位置を取ると、江坂がいたはずの前線から背後を狙っていた。
明らかにリカルドロドリゲスが仕込んだ形であり、0トップで行くんだという意思が見えるビルドアップだった。
Topic②:試合を動かした2人の才能。
締まった試合であればあるほど、ゲームが動くのは一瞬だ。決して隙を相手に与えようとしているわけではないが、一瞬ほんの一瞬空間ができただけなのだ。
前半35分。浦和レッズの右サイド高い位置で小泉佳穂がボールを受け、右足でクロスを上げる振りをして左足に持ち替えると、左足をしなるように振り中へセンタリングをあげた。
左足で放たれたキックは、中で待っていた汰木に一直線で届いた。見事なクロスから得点が生まれた瞬間だった。レッズ先制。
追加点は試合終了間際の89分。
横浜FCの猛攻を防ぐと、こぼれ球は大久保の前へ、前線へと持ち上がるとユンカーにラストパスを送り、最後はシュートのこぼれを大久保が押し込んだ。
ダメ押しとなる追加点だった、一瞬のギアを変えてチャンスを作り出して仕留めてしまうユンカーという才能が勝負を決めた。
Topic③:勝ち切るために必要なこと。
この試合とても気になったことがある。
それは横浜FCにリーダーが不在だったことだ。
飲水タイムのとき、失点した直後、苦しい時間帯。中央にキャプテンの高橋秀人はいるが、声を張り上げて仲間を鼓舞するタイプではない。
前線の若手陣もいいプレイヤーだが、チームのリーダーにはまだなれない。本当はセンターバックの伊野波あたりが存在感を発揮しなければならないのだろうが、いまいち自信が見えてこないのだ。
贔屓目でもなんでもなく、今日横浜FCは浦和レッズに対して決して劣勢ではなかった。
むしろ上回っていた時間帯も多かったのではないだろうか。それでも得点が奪えなかったが、局面で上回れなかったのだ。
早川監督色が出始め、いいチームになってきているからこそ、もう一個要求したくなるし、頑張って欲しいと心から思うのだ。
J2に降格するサッカーではないからこそ、すこしのきっかけで奮起するはずだ。
最後に今日のスタジアムでの晩御飯お弁当をパシャリ。
それでは。