非営利活動と利益について
結婚してるんですか?と聞かれる事がすごく増えました。いつの間にか年齢が重なっているのを感じます。
おはようございます。
全国の飲食店による子ども食堂のプロジェクト『夢食堂』の運営をしています。
今日も「非営利活動の運営費に関する課題」という切り口から、ダン・パロッタ氏のTEDトークをベースに記事を書いていきます。
このところずっと同じようなトピックで記事を書いていますが、そろそろ飽きられて来る頃でしょうか。それともとっくに飽きられているのでしょうか。
その辺りのフィードバックはコメント欄にいただくとして、僕は負けじと書き続けます。皆様のタイムラインに記事が上がるかもしれないので、汚さないように一所懸命書きます。
5つ目の課題
毎度のことですが、一応礼儀正しく文章を書きたいので、参考資料としてスピーチ映像のリンクを共有させていただきます。
さて。
非営利活動における運営費のお話です。スピーチでは、非営利活動におけるお金の使い方には「差別」があると話されています。それが5つ紹介されているのですが、今回は最後の5つ目を共有させていただきます。
5つ目の課題(差別)は、「利益そのもの」です。
ここは僕自身、ちょっと分かりづらいなぁと思ったのですが、要するに「利益の分配ができない」という構造自体に問題があるということでした。
#違うよっていう意見もわかるんですけど
#とりあえず見逃してください
株式会社などの営利企業であれば、利益が生まれたのに応じて、その利益を出資してくれた投資家に還元することができます。
ですので、出資する側にも分かりやすーいメリットがあるわけです。
また出資者もゆくゆくは自分に還ってくる見込みがあるわけなので、その会社がしばらく上手くいかなくてもじっくりと待つことができます。
優秀な人材にお金をかけても、広告やマーケティングに予算の大半をかけても、リスクのある意思決定を行っても、その事業に共感している出資者は喜んでお金を出します。
これが非営利企業の場合だと、上がった利益を還元することは許されません。利益が上がったらその分は、もちろん社会課題の解決に向けて使用されることが求められます。これは僕も全く思う所なしというか、そうであるべきだと思います。
しかしながら、これによって資金調達のチャンスが限られていることは確かです。しかも大幅に。
資金調達市場の二極化
そもそも株式市場のような、公に資金調達ができるマーケットが非営利活動にはありません。
助成金や補助金か、あるいはクラウドファンディングが公での資金調達の場にあたるかと思いますが、その規模はとてもじゃないですが比較できないです。
ほとんどの資金調達マーケットは営利企業の独占されていると言えるわけですが、これは非営利活動の特性上、出資者側のメリットが構造上設計されていないことが、大きな要因になっていると考えられます。
ダン・パロッタのスピーチでは、この事実を表すとても衝撃的なデータが紹介されていました。
これはアメリカのデータだと思いますが、1970年から2009年にかけて、年間収益が5000万ドル(約55億円)を超えた企業の数が、
「非営利企業:144社」
だったのに対して、
「営利企業:46,136社」
でした。
圧倒的に、営利企業と非営利企業では、スケールが違っていることが結果として現れています。
では、本質的に非営利企業のプロジェクトは営利企業よりも価値が低いのでしょうか?
そうは考えづらいですよね。むしろ社会課題の解決に向けて大きな意味を持っているのは、非営利活動のプロジェクトである可能性の方が高いのでは無いかとさえ感じます。
5つのまとめ
これまで、非営利活動の運営費について、5つの課題を共有させていただきました。以下にまとめておきます。
①人件費
②広告とマーケティングの費用
③リスクのある事業拡大費用
④時間
⑤利益そのもの
分かりづらいところなどあったかと思いますが、非営利活動は潜在的にそういう課題があるなかで、お金の問題と向き合っていく必要があります。
ちなみに、このスピーチはアメリカを舞台に行われたものです。そして、アメリカの寄付文化は日本とは比べものにならないくらい強いです。
すなわち、ここで紹介させていただいた5つのほとんど全てが、日本ではより深刻な課題になっていると解釈していいだろうという気がしました。
お金に対するイメージがもともとあまりよくない民族性もあると思いますが、これも向き合うべき事柄の一つです。
夢食堂としても、非営利活動の運営費については真剣に考えていこうという姿勢を持っています。
世間から何を言われようとも、自分たちの姿勢を貫いてお金を使っていきます。意を決して活動しますので、どうぞよろしくお願いします。
今日はここまでです。
この発信もより有益な情報をお届けできるように、日々勉強してまいります。
では、また〜!
【追伸】
■夢食堂寄付
夢食堂プロジェクトの運営費として使用させて頂きます。
たまにお金の使い道についても発信しています。
■夢食堂HP:
■全国の夢食堂一覧:
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?