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『寄付金・クラウドファンディングの集め方(佐藤しもん著)』を読んでみた②

えんとつ町のプペルが再上映されるということで母に観てほしいとオススメしたのですが、しぶる母に対してムキになっている、

ひろあきです。こんにちは。

全国の飲食店による子ども食堂のプロジェクト『夢食堂』の運営をしています。

今日は、先日書いた『寄付金・クラウドファンディングの集め方(佐藤しもん著)』で学んだことの続きを書きます。

前回は、だいぶ抽象的なところで終わってしまいましたので、今回はもっと具体的な話をしていきます。


資金調達の原理原則


まず、資金調達においても最も大切な(だと思われる)原理原則が、この本には記載されていました。

それは、「お金はあるところから頂く」ということ。

これはとても現実的な話で、仮に1000万円集めたいとしましょう。ものすごい善意の塊みたい人達からの支援を頂いたとしても、一人当たり1000円ずつの支援だとしたら、1000万円集めるためには、一万人の支援者を募る必要があります。

一方で、企業などから大口の協賛として支援を受けることができれば、一発で1000万円を確保できる可能性もあります。

考えなくても分かることですが、短い時間と少ない労力で目的を達成することができる打ち手は、圧倒的に後者です。社会貢献活動に取り組むのであればなおのこと、時間と労力は資金調達よりも、直面している社会問題へのアプローチにできる限り費やしたい。

非常に簡単な原理原則なのですが、企業とのパイプが薄い現状があったり、ファンドレイジングの経験が少なかったりすると、なんとなく敬遠してしまうのが、大口の協賛を獲りに行くやり方。

これを読んだときには、僕たちもめちゃめちゃ反省しました。

自分たちも、資金調達にはちゃんと向き合っていかないといけないねと、口では言っておきながら、実際には十分な行動が出来ていなかったなと。大嶋啓介さんを始め、たくさんの方々の信頼と信用をお借りして、ありがたいことに夢食堂は寄付の支援をいただける機会に恵まれております。

おそらく数ヶ月間は、問題なく回せるくらいのお金が集まってはいますが、今のままアクションを起こさなかったら、非常に危ない状況だと思います。

僕たち本部が倒れてしまうようなことがあったら、元も子もありません。取り組みが大きく広がっていけばいくほど、気を引き締めて行かないと。


主な資金源は4つ


もしかしたら、以前にもどこかの記事で書いたかもしれませんが、非営利団体が資金調達をする上で、考えられる資金源は主に4つあります。

その4つは、こんな感じ。

・助成金や補助金
・企業などからの協賛
・寄付や継続会員
・事業収入


助成金や補助金


助成金や補助金は、行政や支援団体が実施している、特定の取り組みに対してお金の援助をするものです。

基本的には公募されているので、募集要項にしたがって応募すると、指定されたお金をいただくことができます。大口のものだと、数百万円くらいのものも多くて、資金調達に向けて最初にトライする方も多い打ち手だと思います。

ただその分、助成金や補助金には応募する数が多く、激戦必至です。数パーセント程度の確率でしか通らないこともよくあるので、これだけを頼りにするのは堅実ではありません。


企業などからの協賛


昨今ではSDGsが謳われるようになり、社会貢献活動の支援に意欲的な企業も増えています。そういった企業や、経営者から協賛支援を募るのも、非営利団体の資金調達においては主流の打ち手です。

これも、場合によっては一発で大口のお金を集めることができる可能性がある、魅力的な施策です。また、一般公募をしている行政の助成金などとは違い、企業からの協賛においては、提出書類のフォーマットがありません。ある意味、自分たちのスタイルでプレゼンテーションをすることが可能になるので、やりやすさはあるかもしれません。

一方で、この場合には、きちんと相手企業側のメリットを明確に設計する必要があります。自分たちの取り組みを支援することで、相手方は一体何を得ることができるのか、これを徹底的に考えることが大切です。

あとは、相手企業との信頼信用を、時間をかけて構築する必要がありそうですね。これも決して簡単な打ち手ではありませんが、とても魅力的です。


寄付や継続会員


一般の方からの寄付をいただくのは、非営利団体が一番よくやっている打ち手かと思います。助成金に応募するのとは違って、自分たちで勝手に寄付の募集を始めることができますから。

寄付には、単発のものと毎月一定額が支払われる会員制のものがありますが、ここでは会員制のものについて述べたいと思います。

先ほどまで説明してきた、行政からの助成金・補助金や企業などからの協賛金については、一発で大きな金額を集められる可能性があるという、大きな魅力がありました。その反面、一度支援を受けられたからと言って、また来年や、その次も受けられるという保証がどこにもありません。

しかし、会員制度による一般の方々からの継続的な支援は、長期にわたって安定した資金源となることが大いに見込めます。これは、団体が潰れないためには大きな大きな、眩しすぎるほどの魅力です。

ただ、長期的に安定した資金を確保するには、やはり長期的にこちらからもアプローチをする必要があります。長い時間と労力をかけて、地道に会員数を増やしていくことが、活動の強固な基盤を構築します。


事業収入


事業収入については、よりビジネス色が強くなります。要は、なんでもありですね。自由にビジネスを展開して、その収益を団体の資金源にするというやり方です。

最近では「ソーシャルビジネス」という言葉がメディアなどでも扱われるようになってきました。社会貢献とビジネスを両立させる取り組みが、どんどん大きくなっているようです。

この事業収入は、軌道にのせるまでは大変かもしれませんが、大きな魅力があります。それは、事業収入で得られたお金は、かなり自由に使うことができるということです。

助成金・協賛・寄付などで集めたお金は、支援者のお金を使わせていただくわけなので、使い道も慎重にならざるを得ません。失敗するわけにもいかなかったりするので、何かに挑戦しづらくなります。

ただ事業収入は、集めるのが大変な分、要は自分たちで稼いだ自分たちのお金になるので、そのお金を使って何かに挑戦して、盛大にズッコケたとしても、問題にはならない(ハズ)です。


スタートアップ期は大口の助成金や協賛を、中長期計画で安定した資金源を育てる


4つの資金源を紹介してきましたが、どれがよくてどれが悪い、というものではありません。

それぞれに特徴があり、その団体や活動、フェーズによって注力すべきところは様々です。

ただ、スタートアップ期にはホームページを制作したり、システム環境を整えたりと、いわゆる「仕組みづくり」にコストがかかります。できるだけ短い時間と少ない労力で「大きな金額」を得たいところなので、助成金や協賛金を募ることに力を入れるとよさそうです。

一方で中長期的には、安定していて自由に使えるお金を増やしていきたいので、会員を増やすことや、事業収入を蓄えることが大切になってきそうです。


夢食堂もたくましく!


夢食堂は、たくさんの方々に支えていただき運営が成り立っておりますが、本部としての強さ、厚みを出してさらに出していきたいところ。

できるだけ早急に取り掛からないといけないのは、ホームページやランディングページの作成といったところ。

「夢食堂について知るにはどこいけばいいの?」

という方々が訪れられるページを早く作ります💦

キングコングの西野さんが先日おっしゃっていたのですが、今の時代においての身だしなみとは、服装や髪型よりも、ホームページのデザインだとのことです。

たしかに、いまどきホームページも用意されていない活動だと、「この取り組み大丈夫なの?」と心配されてしまいそうなのも頷けます。

いずれにせよ、夢食堂の場合は大々的に世間に広めていきたい活動なので、多くの方が夢食堂のことを知っていただけるように、ホームページ周りの整備を早く進めます。ちなみに、現在はぐるっとママさんをお借りしてホームページを作らせて頂いております。(https://www.gurutto-mama-yokohama.com/company/yumesyokudoproject/

ぐるっとママ代表の山本さんのご好意です。本当にありがとうございます。


今日はこの辺までででーす!

今度は、クラファンの集め方について学んだこともシェアしていきます〜!

参考:『寄付金・クラウドファンディングの集め方』佐藤しもん著


【追伸】

■夢食堂ではいつでもご寄付をお待ちしております。
寄付額は100円から選んで下さい。
頂いたお金は夢食堂の運営費として、子ども達の笑顔を1ミリでも増やすために使用させて頂きます。
たまにお金の使い道についても発信しているので気になる方はそちらもチェックしてみてください。



■11.18には『夢食堂サミット2021』が行われます。
夢食堂オーナーが自らの生い立ちや経験などから、なぜ夢食堂をやるのか、熱い思いをプレゼンにして発表します。
さらに、豪華ゲストを呼んで大嶋啓介さんが対談を行い、『子どもの未来を考える』をテーマにディスカッションをしていきます。
無料で参加することができるオンラインイベントです。
是非遊びに来てください。
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