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CEO山本が若き起業家たちと対話を行いました
こんにちは。BCDチームです。
2023年7月21日(金)、未来を創造する次世代の起業家・イノベーターを育成する現代版・私塾『MAKERS UNIVERSITY』の集まりにCEO山本が参加し、様々な困難に直面するMAKERS生と対話を行いました。
今年から山本は、MAKERS生のチャレンジを応援団として支援しており、今回はじめてMAKERS生の集まりに参加。山本へ事業や人生のことを相談したい若き起業家13名までが集まり、起業家の先輩として経験談を話しました。
約2時間半ほどの時間のなかで、勢いある若者たちからの質問は絶え間なくありましたが、今回そのほんの一部を取り上げてみたいと思います。
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〈 相談 〉
起業したいのですが事業テーマにあれこれ悩んで決断できません。山本さんは事業テーマをどのようにして決めましたか?(MAKERS生 Mさん)
山本)テーマを考えているとき、10〜20代の若いときなら、なおさら無限に時間があるように感じると思うのですが、人生かけて何かにチャレンジする時間って実はあまりないんですよね。 僕は33歳でフーディソンを起業したのですが、社会人としてフルパワーで働ける時間ってあと20年くらいしかないって「時間」をとても意識していました。2013年4月に起業したんですけど、 2012年の12月末までに出てきたテーマの中で絶対やるっていうのは決めていましたね。
それでも、いざ起業しようとなると迷いはありました。お金を動かそうとすると、リスクを感じて他のものがよく見えるんですよね。あっちの畑のほうがいいかもしれないとか。
迷いの源泉は何かと考えたときに、僕の場合はリアルな体験がセットになっていないことだと思ったんです。今後起業してスムーズにいく人もいると思うんですけど、大抵の場合は転がりながらいくわけですね。そういうときに心を折れないのって、自分が心から信じられるもの。なにかの実体験に基づいたリアルなものだと思うんです。
僕の場合は、漁師さんから儲からなくて困っているという話を聞いたという、そのリアルな体験がきっかけで、この水産業界をよくすることができたら自分の人生面白いかもと思ったんです。僕は水産業界とは全く違う業界にいたし、親が漁師というわけでもないのですが、本当に困っている人とこのタイミングで出会えたってことだけでも十分な理由になるよなって気がします。自分で納得できる理由があったらいいのかなっていう感じがしますね。
〈 相談 〉
創業メンバーが辞めていってしまいます。先日も2人辞めてしまいショックを受けています。山本さんもそんな経験ありますか?(MAKERS生・起業家 Oさん)
山本)会社を10年間やっていてすごい遠回りしたなと思ったのが、周囲のことを気にしすぎていて、自分を見ていないことでした。スタートアップの成功談の情報を見聞きしては人の真似をしようとしてばかりいたと思います。ただ誰かの真似をしようとしても、どう頑張ってもその人の100%にはならないし、そんなことをやっていた間に社員もいっぱい離脱していきました。
結局、自分がどういう人間かっていうのがわからないと一緒に働くべき人間がわからないし、自分中心にDNAが発展していかないと動けるものにならないんですよね。当然のようなことなのですが、もともとは自分への承認レベルが小さかったので、自分を受け入れるまでには時間がかかりました。
自分らしく経営するというのを大切にしはじめてからは、良い循環に回り始めたし、なにより自分自身がすごく楽しく経営しているという感じがします。
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〈 相談 〉
D2Cブランドを経営しています。今マネタイズはできていますが、長期的に継続して愛されるブランドになっていけるのか、漠然とした不安があります。(MAKERS生・起業家 Iさん)
山本)「プロダクトを売ります」という会社と「ライフスタイルを提案します」という会社では、前者は真似されてしまうかもしれないけど、後者はプロダクトレベルでもっと広く考えられると思うんです。現時点で、人を幸せにする、というビジョンを考えているのであれば、顧客ともっとコミュニケーションをとったりするなどして解像度をあげていくのはどうでしょうか。
そのプロダクトが顧客のライフスタイルに合っていて、その人がどうハッピーになっていくのかが見えたときに、表現ってもっと変わっていくかもしれない。それが特化型サービスが存在しうる余白なんじゃないかなと思います。今マネタイズできているのであれば、考える時間があると思うので、そのなかでビジョンの解像度をあげていくのがいいかなと思いますね。自分たちしかできない世界が見えてくるはず。
ビジョンの最終形はもっと大きく、余白をもっておいていいと思います。その上で、今はどこまでを切り取って戦略にするかって考えていけば、漠然とした不安はなくなっていくんじゃないかなと思いますね。
〈 相談 〉
山本さんのメディア取材記事のなかで「人間関係のコミュニケーションが良い方向に変わってきた」とありました。それはどんな体験から変えられてきたのでしょうか?自分も人間関係について悩んでいます。
山本)僕は内省をするというのをやっていたんですよね。感情が振れたときに感情が振れた瞬間をメモしておくっていうのをやっていて、あとでなぜ感情が振れたのかを深掘りするようにしました。感情が高まっているときって翌日冷静に考えたとき、あんな単純なことなのにってよくあると思うんです。それくらい感情ってすごい影響があるんですよね。
なぜそれが怒りになったのかという因果関係がわかることは、僕にとってとてもアハな体験だったんですよね。問題を客観視できるようになると怒り自体が消えていきました。
そんな内省日記を3年くらい続けて至ったのが、自分を受け入れるということでした。弱さを受け入れるということみたいな。弱い自分を鼓舞してもっと強くなろうとせず、今の自分でいいじゃんってなったんですよね。
自然とほかの人の価値観も受け入れられるようになってきて、コミュニケーションの領域も広がってきたかなと思います。
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終了後、みなさんと集合写真。熱意あるMAKERS生との対話はとても刺激になりましたし、なにより応援していきたい気持ちになりました。
今回のつながりを大切にして、今後もよい関わりをもっていきたいと思います。
さいごに。フーディソンでは一緒に働くメンバーを募集しています!ぜひ興味のある方は採用情報をご覧ください(^^)