水産DXストーリー #5 配送会社のシステム活用を工夫したら魚の出荷がうまくいった話
水産物出荷業務の課題
水産物流通ビジネスでは、商品を出荷するという業務が発生します。自社で配送までできるところもありますが、多くは配送会社のサービスを利用しているのではないでしょうか。
配送会社のサービスを利用する時、出荷情報の登録や配送状況の確認などで、各社が提供するシステムを使うと思います。その時、水産物流通の現場では以下のような悩みを抱えることも多いのではないでしょうか。
配送会社のシステムが使いづらい
出荷情報の登録や送り状の発行に用いる配送会社のシステムが使いづらい。(クラウド化などもされている一部を除き)作業の自動化もしにくく、手作業での情報の登録・確認作業に多くの時間と手間が取られている。
情報の更新に気づきにくい
配送情報は日々刻々と変わる。新しい住所が増えたり、午前着で送られていたはずの地域がいつの間にか送られなくなったりする。悪天候や事故などが発生したときも、配送の停止や遅延が急に発生する場合がある。それぞれの情報はサイトなどで発信されるが、その変更に気づかずに誤ったデータで出荷してしまい、顧客に迷惑をかけてしまうことがある。
顧客対応に手間がかかる
配送情報の変更に気づけたとしても、影響する顧客に連絡するのにも手間がかかる。注文顧客の中から遅延が発生している地域などで絞り込みを行い、遅延に関する文面を書いてメールなどで発信する必要が出てくる。また、急遽配送不可となった地域からの注文も受け付けないようにもしなければならず、その管理コストが膨大になる。
フーディソンがやっていること
フーディソンは自社での配送も行っていますが、遠方のお客さまについては外部の配送会社にお願いしているところもあります。当然同じ課題にぶつかってきましたが、以下のように配送会社のシステム活用の仕方をITで工夫することによって対応してきました。
社内システムとの情報連携
自社が運営するサービス「魚ポチ」には配送に関するお客さまの情報が入っています。これをもとに、外部の配送会社のシステムと自動連携できるような仕組みとデータ作成機能を開発し運用しています。各配送会社のシステムもアップデートが続いており、作業の自動化もさらに進歩しています(この詳細については別の記事でお伝えできればと思います)。
また、社内システムとの情報連携が円滑にできていることにより、送り状番号の送付漏れなどのエラーを現場に即時に共有することなども可能になっています。
情報更新チェックの自動化
最新の住所情報や配送可否の情報を配送会社のシステムなどから取得し、社内のシステムに反映させる機能を作り運用しています。その際には、社内のコミュニケーションツールに通知が飛び、関係者全員が把握できるようになっています。
また、大雪や台風などの自然災害による配送停止・遅延情報なども検知して、社内システムに一括で反映させる仕組みも整えています。これにより、タイムリーなデータ更新と業務効率化があわせて実現できています。
顧客対応の仕組み化
急な情報更新が入った場合、影響を受ける顧客への連絡をもれなく行う必要があります。フーディソンでは、更新された情報をもとに、対象顧客へのお知らせを自動生成するシステムを作り導入しました。顧客対応が迅速かつ確実になり、知らないうちに商品が手元に届かなくなっていたということにならないような仕組みができています。
これらを行ったおかげでスムーズに梱包出荷関連業務を行うことができ、急な情報更新にも対応しつつ円滑に顧客対応を進めることが可能になりました。イレギュラーな事象に影響を受けやすい生鮮食品の出荷業務の課題を解決しながら、適切にお客さまに商品をお届けする仕組みが作れていると考えています。
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