イギリスで妊娠したら~NHSでの出産・産後情報
みなさんこんにちは。
今回は食旅とは逸れまして、イギリスでの妊娠、出産、産後情報について書いてみたいと思います。
なぜ急にこのトピックにしたかというと、先日病院食について書いていた時に「そういえばロンドンで妊娠中、様々な人のブログやインスタなどの情報に助けられたなー。」と思い出したから。
特にNHS(National Health Service - 国の保険サービス。基本的に無料。)での出産となると全て英語での対応になりますし、日本と違うことも多いので、私なりに少しでも誰かの為になる情報がお伝えできたらと思いました。
もちろん、「イギリスでの妊婦生活ってどんなだろう?」という興味本位で読んでいただくのも大歓迎です♡
イギリスで妊娠したら…(NHS編)
まずイギリスで妊娠が発覚したら、かかりつけのGP(General Practitioner かかりつけ医)へ連絡し、出産を希望する病院へ登録をします。
私の場合はGPに連絡した際、「何週目か、一人目か、葉酸・ビタミンDサプリを摂取しているか、体調は?」などの質問をされました。
そして、「一人目で今後の流れや病院がよく分からない。」と伝えると、「この近くであればAかBかCの病院が近くて良い。ホームページから好きな病院へ早めに申請して。そしたらMidwife (助産婦)と面接をして、スキャンの予約もできるから。」 と教えてもらいました。
登録はGPにお願いすることもできますが、Self-referralといって自分で申請登録する人がほとんどです。
ということでまずは病院への申請。
私の希望する病院は ①ホームページからの申請 ②申請書に記入してEメール ③直接病院へ行って申請 の選択肢がありました。
稀なケースかもしれませんが、私は①で申請してサーバーの不具合のようなものに当たり、とても時間がかかったので②か③が確実かもしれません。
初診はこんな感じ
NHSでの妊婦検診は助産婦と面接をするところから始まります。そこで身体測定、年齢や持病などを確認をされて何かリスク (高齢出産、低BMI、持病、IVFなど。)があれば特別に担当チームが付いたりします。
そしてBlue bookと呼ばれる青ファイルをもらいます。その中には妊娠中に必要であろう基本的な情報が入っていて、診察が進むにつれて検査結果など妊娠中の経過情報が追加されてゆきます。
これを持っていればたとえ旅行中に体調が急変したりしてもNHSの病院で診てもらえたりします。まさに日本の母子手帳的な存在です。
日本に比べて劇的に少ないスキャン(エコー)回数
NHSでのスキャン(エコー)は12週目が一番初めで、それ以降も問題が無い限り出産まで2回しかスキャンはありません。
私は12週まで待てず、初期はプライベート病院でも診察してもらいました。
もちろん費用はプライベートの保険でカバーするか自費となりますが、妊娠中のストレスは良くないので心配であれば利用すると良いと思います。
ただこの回数、イギリスが少ないわけではなく北米や他のヨーロッパ各国も似たような感じで、日本が多いようです。
NHSでの検診
検診の回数はそれぞれのコンディションによって変わってきます。私は初産、低BMI値、年齢などもあって普通の人よりは多かったです。
検診では毎回検尿、血圧、問診があり、中期には妊婦糖尿病チェックもあります。ただ、日本で厳しいと聞く体重チェックは1度もなく、むしろ痩せるな!という感じでした。
また、NHSでも染色体異常の確認をするコンバインドテストを無料で受けることができます。
ただ、これはリスクの高さを測るものなので精密度の良さを求めるのであればNIPTテストをした方が安心です。
NIPTはプライベートでの受診となるのでスキャン同様費用が発生しますが、日本よりは安いと聞きます。
検診中は体調や妊娠経過だけでなく、出産方法、計画分娩、誘発方法、出産時に使いたい薬のリクエストなど、バースプランも話し合います。病院によってはNHSでプライベート (別料金)にすることもできるので色々と聞いてみると良いです。
緊急でもみてもらえるの?
突然の出血など急に診察が必要な場合、妊娠中期頃まではA&Eという救急へ行くことになります。 私も1度お世話になったことがありますが、通常だとかなり長時間待つA&Eも妊婦だとわりと早めに診てもらうことができました。
中期以降は登録している病院でも緊急で診てもらえますが、これは皆が妊婦なので状況によってかなり待ちます。私はドクターが忙しい時間に行って、5~6時間かかったことがありました。
いざ出産
出産は人それぞれ選ぶバースプランによって違うので私の体験談です。
私の病院は陣痛が来てもわりと待機しなければならず、しっかり子宮口が開いてから分娩室に移動でした。そこからは基本的に助産師さんがお世話をしてくれて、適宜ドクターが来るという感じ。無痛分娩はバースプランでリクエストしていたので準備されており、麻酔師が来て対応してくれました。
立ち合い出産は私の病院は2人まで分娩室に入ってOKでした。パートナー以外の人が立ち会えるのは日本ではあまり聞かない気がします。
ただNHSのドクターは基本忙しいので、もう産んでしまえば「おめでとう!私は次へいくねー!」という感じで即休憩室に移動させられるような流れでした。
その後母子共に健康であれば24時間で退院となります。
産後ケア
日本に比べて退院は早いですが、その後は地域担当の助産師さんが家を訪問して母子両方の体調確認をしてくれたり、相談にのってくれたりします。また、Social workerという生活相談員のような方も来てくれて、産後は地域全体で新しい家庭をサポートするような体制に入ります。
私の担当者はとても良い人々でしたし、不安なことがあっても周りを気にせず家でゆっくり話ができたので、私は結構このシステムが好きでした。
まとめ
今回はイギリスでの妊娠・出産体験について簡単にではありますが書いてみました。同じNHSでも病院によって違ったりすることがあるかとは思いますが、概要として誰かの参考になれば嬉しいです。
病院食についての記事もご興味のある方は読んでみて下さい♡
Thank you for reading!