チームに自然と根付く「行動指針」の誕生秘話 - fondeskのこれまでとこれから -
こんにちは!fondesk ナカジマです。
先月には無事2周年を迎えいよいよ3年目となるfondesk。
そこで今回はfondeskのこれまでとこれからについて執行役員 事業部管掌の脇村さんと、事業部長 上口さんにインタビューしてみました。
ただ聞いても面白くないなと思ったので、かねてから私が「いいな」と思っている「fondeskの行動指針」を絡めてインタビューすることに。
何が「いい」かというと、fondeskのサービス開発・運営のいろんな判断の場面でこの行動指針が自然とでてくるんですよね、fondeskチームって。
こういう指針って作った時が一番盛り上がって、自然消滅😅みたいなケースもたっくさん見てきたし自分も経験してきました。
そこで自然と根付く行動指針の誕生秘話とともにfondeskのこれまでとこれからを聞いていきます!
fondeskの3つの行動指針
・シンプルでいよう、身軽でいよう
・正攻法でたくさんチャレンジしよう
・友人・家族に誇れる良いサービスをつくろう
この2年でこのサービスが必要とされていることが確実にわかった
まずは2周年をむかえて、率直な感想を簡単におねがいします!
上口
あっという間だったなぁと思いますね。立ち上げ前の前身サービス時代を思い出すと、あそこからよくここまできたなぁと感慨深いっすね。
一方で、立ち上げ当初考えていたやりたかったこともまだまだできていない物が多いし、認知もまだまだ知られていないと思うし、まだまだ成長できる余白があるなぁとも思いますね。
脇村
やっぱり今年1年が特殊だったし、そのなかでなんとかやってこれて安心してるっていうのが正直なところですね。
仕事の中身がちょっと違ったら、新規事業としては7,8割死んでもおかしくない1年だったなぁと。
風の向きが違ったらどうなっていたかわからない状況だったわけで。
新型コロナウイルスの影響で、一気に社会情勢が変化して、そういった変化にサービスが対応できたっていうのはすごくよかったと思ってますね。
あとは、この1年を通して、fondeskがこんなに必要としてもらえるんだなぁって実感しました。
最初の頃は「売りたい売りたい」だったのが、今はサービスの必要性は確実にわかりサービスに自信を持てたので、「どう広めるか」「まだ知らなくて困っている人たちを早く助けたい」っていう意識に変わりました。
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過去の失敗から、目指すべきサービスをチームで作り上げるために作ったfondeskの行動指針
fondeskには3つの行動指針がありますが、まずなぜ「行動指針」を設けようと思ったんですか?
▲Slackのfondeskチャンネルの概要欄にも行動指針が記載されている
脇村
fondeskの前身サービスをやっていたときに、売り上げは立ってたんだけど、目指してた作りたい事業とはかけ離れていってしまったっていうのがあったんですよね。
補足
前身サービスでは、うるるがやる意味としてもシュフティワーカーを活用した新規事業を作りたかったが、実際は売り上げを立てるため業務委託会社に外注したり、ワーカーさんは業務の相性などの問題でうまく活用し切れていなかった。
脇村
そこで前身サービスを閉じようと会社に提案したんですけど、それでもある程度あった売り上げをゼロにするわけだし、同時に新たに作るサービスは必ずいいものにしなきゃいけないっていうプレッシャーも生まれて。
そういう背景があってfondeskの立ち上げが始まったので、このサービスを必ず良いものするために意識の統一をはからなければいけないなと思ったんですね。
よくある話だとビジネスサイドとエンジニア間でやりたいことやるべきことのコミュニケーションがズレてしまうみたいなことがありますけど、相互理解ができずにいいものが作れないってことがないように、どういうチームにしたいのか、どういうプロダクトにしたいのかっていうのを一緒に決めました。
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売り上げよりも、本来のサービスの目的やビジョンに基づいて判断できるのはとても理想的なことですね。
実際前身サービスを閉じる時は会社的に反対とか問題は起きなかったんですか?
脇村
いや、普通に反対されましたよ(笑)。ただ、理由をちゃんと説明したらわかってもらえて、「脇村がそういうなら尊重するよ」って言ってくれました。
でもきっと、その瞬間(前身サービスを閉じて新規事業たちあげたいと言った時)は当時の事業部長や役員は「大丈夫かなこのチーム」って思ったんじゃないかな、正直。
上口
まあ、あの時は内部的にも正直キツかったですよねぇ。
(売り上げ立てるために)外注してたんでやってることはBPOと変わらない規模を、僕ともう1名のメンバーでやってたから、今とは比較にならない業務量だったし。あの時はかなり疲弊してました(苦笑)。
そんな時に新たにやり直そうって脇村さんがいってくれて、すごいワクワクしたのを覚えてますね。
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必ず良いものにしなければならない使命があって、そのために道に迷わないように「行動指針」を作ったんですね。
脇村
一番懸念していたのは、やっぱりよくあるビジネス側の論理とエンジニアリング側の論理が噛み合わなくて空中分解してしまうことだったんですよね。
これは当時立ち上げメンバーだったエンジニアメンバー(現fondesk開発課の課長)も思うところがあったんじゃないかなと思います。
だから相互理解しやすい標語だったり決め事があったらやりやすくなるんじゃないかなと思って作りました。
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すんなり決まったんですか?
脇村
うん、結構すんなり決まったような記憶ですね。
「シンプルでいよう」とかは、いろんな言葉がでてたけど、まとめるとこういうことだよねみたいな感じで。
エッセンシャルな部分を大事にしたいとか、ゴテゴテしたプロダクトでスピード感がでないのはやだねっていうのはこの時から話してましたね。
上口
たしかに、すでに会話でよくでてましたね。
『カスタマイズは受けない方が良いだろう』とか。
脇村
価値観みたいなテーマで文章案をそれぞれ付箋にたくさんだしていったんですよね確か。
上口
3つめの「友人・家族に誇れる良いサービスにしよう」っていうのはすごく印象に残ってますね。
これまで、これを意識してサービスに携わってきた経験が少なかったなぁというのもあったので。
やっぱり自分が良いと思っていないサービスを売るのは辛いですよね。
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機能開発、オペレーション、セールスの考え方まで、いろんな判断にこの行動指針が自然と根付いている
この指針を定めて約2年前からfondeskが始まったわけですが、どういう時にこの指針が活きていましたか?
上口
まず、サービスそのものをシンプルに削ぎ落とした状態で最初リリースしましたね。
あとは普段お問い合わせななどでいただくご要望などから、こういう機能あったらどうかなとか、カスタマイズはどうしようとか考えるんですけど、「シンプルかどうか」っていうのは必ず判断基準にしています。
あとは使われていない機能をずっと残しているとかもそうですね。
実際、SMSの通知は全体割合でいうとほとんど使われていなかったので、無くしました。
あとは売り方にしても、「家族や友人に自慢できる方法か、正攻法だろうか」と考えて、fondeskとしては合わないやり方であればやらないという判断はしてきましたね。
脇村
立ち上げ当初は新規顧客を獲得したくて、短期間だけフォーム営業にトライしてたんですけど、自分たちがやられて良い気持ちはしない方法だし、正攻法ではないねっていう判断でやめました。
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本当に普段からこの行動指針がサービス開発のなかでいろんな判断に根付いていますよね。
この先のfondeskについてはどうですか?
上口
まだまだ認知を広げていきたいなというのが1つありますね。
今期は想定外に伸びて、想定外に知ってもらえたっていうのがあったので、これが落ち着いた時に"いらないな"ってならないように、僕らは「fondesk価値あるよ」って伝えていかなきゃなと思っています。
ただ、立ち上げ当初に決めたこの3つの「行動指針」を変えようとかは考えていなくて。
シンプルであり続けたいんですよね。
いろいろ機能やサービスを追加して、それでお客さんを増やそうとかは思ってないです。
複雑になってしまうのはやっぱり違うと思ってるので、より僕らのメッセージをたくさん伝えて価値を高めて裾野を広げたいと思ってます。
ちょっと前にTwitterで"会社の電話をfondesk化する"って投稿してくれていた方がいて。
そういう"文化"みたいなところにいきつきたいですね。
あとは、何年後かわからないけど、今のfondeskはシンプルなままで、fondesk2とか?fondeskホニャララとか?みたいに派生して別のニーズに応えていいけたら良いなとも思っています。
ちょっと漠然としていますけど(笑)
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行動指針を掲げているチームは多いと思いますが、事業フェーズだったり組織体制や規模だったりによって合わなくなって変えたりすることもあると思うんです。でもfondeskの指針って変える必要のない内容ですよね。
めちゃくちゃ大事な土台の部分3つって感じで、誰が見てもわかりやすいというか。
脇村
たしかに、昔1回変えようとしたことがあって会議したけど「やっぱかえなくていいね」って秒で終わったことあったな、そういえば(笑)。
そういう意味でも耐久性の高いものが作れてよかったですね。
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最後にfondeskの現時点での課題とその課題をどう変えていきたいかを教えてください。
脇村
僕はセールスプロセスですかねぇ。
セルフサーブ型のサービスなので楽ではあるんですけど、実際ウェビナーとか資料ダウンロードしてから迷って検討しているお客さんも増えていて、そこで僕らが動いた分だけ導入に繋がるっていう道筋が増えたらそれはそれで良いなと思うし。
システマチックにセールスプロセスをやってきてないんで、もう少し上手な仕組み作りはしたいですね。
上口
僕はサービスの品質はまだまだ上げていきたいなと思っていますね。
まだまだ聞き間違いなどもあるので、改善していきたいです。
fondeskはこの1年で落ちちゃいけないサービスになったなと感じていて。
裏側のシステムの部分もそうだけど、品質面ももっと改善して向上していかなきゃいけないですね。
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まとめ
今回のインタビューを通して、「行動指針」を飾り物ではなく、誰もが自然と使える「指針」にするためのポイントが3つあったように思います。
1.現状をフラットに振り返り、ビジョン(目的)に立ち返ること
過去、目指していた事業作りとかけ離れていた事をきちんと受け止めて、立ち止まって、ほんとうにそれでいいのかと振り帰った結果、このfondeskの行動指針が生まれていました。
この1歩が実はとても大きいのではないかと思っています。
2.わかりやすさ
同じ言葉でも曖昧だったり複雑な表現だと、人によって解釈が違ってきます。
その時点で、方向を定めるはずの指針の意味がなくなってしまいますよね。「本人が理解できる」と「チームメンバーと認識レベルが同じ(近い)」でないと方向を定めるはずの指針の意味がなくなり、浸透にもつながらないですよね。
組織は人の出入りは当たり前に起こるので、新しく入ってきた人が、すでにいる人たちと近いレベルで理解できる指針であることってめちゃくちゃ大事だなと。
3.作った人たち、意思決定者が率先して使う
これはfondeskが新規事業だったことも影響しているかもしれません。
立ち上げメンバーは全部で5人で、この行動指針を作ったのもそのメンバー。現在は人数が増えて、立ち上げメンバーのほとんどが役職についています。
役職者(意思決定者)がもともとこの行動指針を判断に使っていたんですね。
今ではある意味で、判断軸としてこの指針を元にすることはトップダウンのような側面もあります。
しかし前途した「わかりやすさ」のおかげですんなりとチームにも根付いているように思いました。
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よければ行動指針の策定や見直しの参考にしてみてください😊
そして3年目に突入したfondeskもよろしくお願いします!