運営初心者がネットショップで売上げるには〇〇が必要
入社直後からネットショップの運営を任され、かろうじて今も存続している。しかし現在進行系で大苦戦。もう退店するしかないと思う。
今回は私が会社を通じて知り得た、ネットショップ運営の現状をお伝えしたい。
ネットショップ運営で一番売れたのは『マスク』だった。入社当時、コロナの影響でマスクは何もしなくても毎日注文が入った。
一番売れた月で、月商500万。
その絶頂期を最後に、マスクは右肩下がりで売れなくなった。世間では少しずつマスクが出回り、需要が無くなったのだ。
売れなくなったマスクの代わりに、オリジナル商品の『やみつきスペシャル』を本気で売り出すように社長から指示があった。
『やみつきスペシャル』(仮名)
・オリジナル商品(自社生産)
・食べたらやみつきになる美味しさ
・オリジナルなので世間の認知は低い
・月に1〜2件の受注
・1つ約2000円
商品ページを作るだけでは、勝手に売れない
ネットショップで買い物すらままならない私にとって、一体何から始めれば良いのか検討がつかなかった。
物を売る以前に、ネットショップ業界を知らないド素人。
上司である社長もド素人。
(そもそもパソコン操作がド素人)
私には「分からない」を相談できる上司も同僚もいなかった。
そんな中、ようやく気づいたのが「商品を載せているだけでは勝手に売れない」という事だった。
マスクはとくに何もしなくても注文が入った。だからどこかで勘違いしていた。
そもそも、誰も商品ページを見ていない。
認知してもらう為のアクセス数
ショップの管理画面に映し出される、売上とアクセス数。
このアクセスを調べると、ほとんどが『マスク』に集中。『やみつきスペシャル』は異様にアクセスが低かった。
原因は解った。
ではここからどうやってアクセスを増やすのか。また行き詰まった。
専属の担当者に相談
マスクが売れなくなって苛立っていた社長。
社長は、毎日事務所に来ては「今なんの仕事してる?」と私に聞いてくる。パソコンを占領している割には成果が無いじゃないかと言わんばかりだ。
私は行き詰っている現状を伝えた。
社長は「アドバイザー(専属の担当者)に電話して聞いて、相談したらどうだ」と言う。
私は社長の提案に難色を示した。
電話が苦手な私は、『電話をかける』のも苦手だった。
「聞きたい事をある程度まとめてから相談します」
私は電話をかける時、ある程度準備してから電話したかった。
「そんな事しなくていい。相談は早い方がいい。後に回せばその分、解決が遅くなるだけだ」
私の心構えも準備も待たず、社長はいきなり担当者に電話した。
「もしもし?ちょっと事務員に商品売れるように相談したいから替わる」
何の心構えも無しに、社長は受話器を強引に押しつけた。
話す?何を?
プチパニックになりながらも、ネットショップの現状と、どうすれば売上を伸ばせるか相談した。
担当者から、いくつかの提案をもらった。
①ネットショップの大型セールに参加
②付与ポイントの大幅な倍率アップ
③有料広告を利用
④クリック型の広告を利用
⑤アフィリエイト向けに商品PRしてもらう
⑥入口商品を効果的に作る
⑦口コミを増やす
今思えば、どれもありきたりな対策だ。
検索すれば売上アップの秘訣を細かくまとめている記事がヒットする。具体的な対策を求めているなら、そちらを参考にしてほしい。
どれをやっても売上が伸びない
できそうな対策をやったが、どれもこれと言って大きな効果はなかった。
アクセスは僅かに伸びたが、大きな売上に繋がらない。今度は転換率を上げる為の施策が必要だった。
口コミがまだゼロだった『やみつきスペシャル』はユーザーから認知もされていないし、信用もされていない。
信用があるのは別カテゴリの『マスク』だけ。売上があった分、こちらは口コミの数も多かった。
まずは商品もショップも、ユーザーから信用を得る事から始めなければならない。
商品を売るには『熱量』が必要
売れない原因は解っても、それを実行していく難しさがあった。
よくあるPDCA(Plan計画 Do実行 Check評価 Action改善)サイクルでブラッシュアップしていきましょうとあるが、上手くいかなかった。
そもそも私には、商品に対する『気持ち』や『思い入れ』が無い。
私に『やみつきスペシャル』を売りたいという熱量はほとんど無かった。パートで働く素人主婦が、なぜ必死になってこの商品を売らなければならないのか。
『やみつきスペシャル』を食べたが、やたら味が濃いばかりで美味しいと思えなかった。
原材料は海外産、油で揚げているのでカロリーも脂質高め。お酒のアテに合うように濃い味付けにしたらしい。
それでも私は仕事の為、この商品と向き合う事になる。
やる気は全く出なかった。
この商品が大好きで、本気でおすすめしたい商品なら、少しは違っていたかもしれない。
素人の私に必要なのは、商品に対する気持ちや思い入れだった。
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