いやまいった
歳なのか、今までで一番キツかった。
コロナに感染して三日三晩38℃強の発熱。『食べる』のでさえ体力を消耗するからスポーツドリンクとスープで水分と栄養を補給した。
3年前に一度かかったコロナの比じゃない。あの当時はまだコロナワクチンの効果があったから症状がマシだったのかもしれない。
ところで不謹慎かもしれないが、今更コロナに感染しても損しかない。
数年前にあった『コロナ保険』や『コロナ見舞金』の給付、自治体からの『支援物資』も今はない。あのコロナに関するボーナス期間は何だったのか。
発熱してから翌日、病院へ検査に行く。
ご存じの人も多いかもしれないが、発熱したからと慌て病院で診てもらってはならない。インフルもコロナも、ある程度体内でウイルスを増幅してから検査を受けないと『偽陰性』の判定をくらう。本当は感染しているのに『陰性』だと勘違いし、新たな感染拡大の要因となる。
なので、体調の異変に気付いた時から体温を計る。病院で「いつから発熱がありますか?」と必ず聞かれるから。37.5℃以上の発熱後、最低でも12時間経過してから検査を受けたい。
病院の先生から「うちではコロナ患者に処方できる薬はありません」と言われ、解熱鎮痛剤のカロナールだけ処方される。まだまだコロナの治療薬を処方してくれる病院は少ない。これがインフルエンザだったらタミフルやゾフルーザを処方してもらえるのに。
「カロナールは症状が辛い時に飲んで下さい。むやみに解熱しない方が良いので」
むやみに解熱させない。
つまり、発熱することでウイルスを弱らせ体内の免疫力を上昇させる。薬で解熱させてしまうと、せっかく弱らせたウイルスを排除できず、自己免疫力を下げてしまい逆効果になってしまう。
「汗をかくくらいの発熱が良いです。あとは水分をしっかり取って下さい。胃腸を弱めてしまうので、冷たいドリンクよりも常温か温かい飲み物を」
先生の言葉通り、なるべく解熱薬に頼らず療養に専念。いや、さすがに39.7℃で頭割れそうになった時はカロナール飲んだけど。
激しい悪寒に手足が冷たくなった。
よく「発熱時には氷枕を」と聞くが、手足が冷えている場合は暖める方を優先したい。頭を冷やすのは逆に眠れず私には不快だった。湯たんぽを買っておけばよかったと後悔した。
さて、コロナに感染しているので仕事を休まなくてはならない。気が引けるものの、社長に直接電話する。
私「おはようございます。すみません、実はコロナに感染してしまって」
社長「おお、そうか」
私「なので今週は自宅療養でお休みします」
社長「しゃーないな。わっかりましたー。はーい」(電話切れる)
通話時間1分もかかっていない。
そして「大丈夫?」「無理せずに」「お大事に」の一言すらない塩対応。
いやー、分かってたわよ?
熱があって辛そうな店長に「お前また熱出して休むのか?体調管理も仕事の1つだろ。甘えるな。しっかりしろ」と罵倒する人だ。
そのねちねちした嫌味が無いだけ私はマシなのだろう。下手に私とトラブルを起こして辞めて欲しくない、使い勝手の良い『コマ』が社長には必要だから。
休んだ日は有給休暇の消化に充てたかったがそれも難しそうだ。社長は有給休暇の人件費すらケチっているご様子。無理に有給休暇扱いにして、陰で文句を言われるのは癪だから今回は諦めよう。
調子に乗って家事をやり過ぎた。せっかく回復した体力が奪われる。まだまだ無理はしない方が良いらしい。