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こんな本はいかが㉜ 鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ 川上和人

タイトル詐欺である。

鳥の研究のために小笠原諸島に行ったり糞内で生きてるカタツムリを見つけるため鳥の糞をひたすら調査したり夜中の調査でコバエの大群を飲み込む羽目になったり種の保存のため該当地域の住民とガチンコ討論したり鳥とは無関係で顎を10針縫ったりする。

鳥類学者による鳥を愛するがゆえの様々な調査体験/苦労談や学名うんちくなどが次々と語られるコラム集なのだが、何だか知識が頭に入ってきづらい。
面白くて(興味深い、という意味で)専門用語も少なく読みやすいはずなのに。

理由は簡単で、ほぼ毎ページ作者のギャグが挟まれるからだ。何気なくペラリとめくっても

「野生動物で見られる回転運動は
 ガチャピンのバク転ぐらいしかない」

このザマである。

ユーモアがあるのはけっこうだが、それらのギャグが邪魔をして本当に頭に入って来ない。

ベストセラーになったのはこのギャグによる肩肘張らない文章もあるのかもしれないが、読み返したいがその度にギャグが…(以下略)

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