欠けたる本質
エニアグラムには9つのタイプがあります。これらがどのように生まれてくるのか理解するには、まず本質がどのような性質なのか理解しなければなりません。
人間はどれか1つのセンターに重心を置きながら生きています。この重心の置き方が性格類型におけるエニアグラムの9つの性格だと私は考えてます。本質は生まれ持ったものであり生涯変わることはありません。*1
人間の本質はなぜ歪なのか?
どうして本質が変わらないか?これは私の一つの考えですが説明をします。まず、動物は存在と野性(=情動)を完成させた状態で誕生します。対して人間は思考するため脳を肥大化させた結果、本能を完成させた状態まで胎で育ててしまうと母親の産道を頭が通らなくなってしまいました。よってかなりの未熟児状態で生み落とされます。人間は動物のように綺麗な完成形の形で生まれられず、存在も野性も未完成のままの歪な存在として生まれてくるというわけです。さらにそれだけではなく現生人類には構成要素として思考が存在します。もし、他の動物のように完成されて生まれることが出来たのであれば本質はバランスよく母体で成熟し本能の形は正三角形で生まれてくるはずだろう。しかし、人間は正三角形で生れ落ちることが出来ず歪な本質の形で誕生する。この歪な形が各自違うので人間は各自異なった本質を持つのだと考えています。
完成させられないまま固着する本質
人間の歪な本質は、形はこのままだと不安定なのでどこか1つでも良いので頂点に寄り添いたがります。この時最も面積を埋めやすい頂点の性質を獲得します。これが重心となるセンターになります。図では情動が1つめのセンターですね。
さらに、1つ目のセンターの獲得が速かった場合に別のセンターを成長させていきます。これもまた大概は埋めやすい方に流れます。ただし、この2つ目は1つ目のセンター程は上手く使えません。特に本質を育てようと訓練しない限りはこの時点で本質の重心の取り方は固定されます。図では2つ目のセンターは存在です。よってこの本質の形はタイプ2です。
何故その後成長しないかというと、幼児の願望は2つのセンターを使えれば事足りるからです。人間は幼児期を越えたあたりから本質の成長は止まり、社会と馴染むために”人格”を形成させます。
T-model
以上のように、生れ落ちた本質の形からどのように成長して固着したかを考え可視化するモデルをT-modelと名付けました。TはTrigon(三角形)から来ています。
是非エニアグラム考察の為にお使いください。記入用紙は上記の画像を使っていただいて構いません。
まだ考え出したばかりのモデルなので、もし使ってみたら報告いただけると私の考察が進みますので助かります。
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引用の際には、この記事か下記のサイトをどうぞ。
T-modelの使用例
実際にT-modelを用いて考察している例はこちら
運用の例としてT9とT1の記事のみ全文無料になっております。
*1 グルジエフはワークに取り組むことによって、ここでいう本質を成長させることができると説いている。
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