電線絵画展-小林清親から山口晃まで-
に行ってきました。
感じたこと
電柱や電線について、普段生活している中ではほとんど意識することがないですが、そういえば学生時代に住んでいた京都は無電柱化が進んでいて電線をあまり見ませんでした。
「景観を守る」という名目の元地下に埋められた電線ですが、個人的にはふと見上げた時の電線や電柱が好きで、よく写真に撮っています。
主役にもなるし、シルエット的にもできるし、構図に変化をつけるラインにもなる。
展示作品で好きなものは
阪本トクロウ《呼吸(電線)》
非常にシンプルに抽象化された絵ですが、絶妙なバランス感があり、魅力的でした。
須田国太郎《法観寺塔婆》
五重塔と並び立つ電線がとても歴史あるものに思えて面白かったです。
です。
横浜-東京間で電信が開通したのが明治2年(1869)だそうですが、当時はそれこそ文明の発展の象徴であり、そうしたモチーフとして多く描かれてきました。
もちろん台風などの自然災害に備え、地中化を進めていくというのは既定路線なのでしょうが、だからこそ今あるこの景色を大事にしていきたいなと感じました。