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#50 30分の電車旅で出会った幼稚園の先生のたまご

こんにちは、上海在住のKumaです。

寒空の下両親とガシガシ歩いて上海観光をしていたのが祟ったのか左肩から背中上部を痛めてしまった。全身に力を入れながら歩いていたせいだろう。

両親との上海観光の話はこちら↓

私の中国語レベルはお世辞にもすごいとは言えない。上海生活が長くなればなるほど、周囲からの語学力への期待値が上がっていくのに、上達しない。

ただし、流石に4年住んでいることもあって、多少の日常会話はできたり、話せないなりに身振り手振りでコミュニケーションを挑む度胸だけはあったりする。

今回中国語レベル0の両親を連れての観光だった為、「私がなんとかしなきゃ!」と普段よりも現地の方との交流が多かった。人間やはり窮地に立たされた時に頑張れるのである。

チケットの買い方を聞いたり、レストランで全て注文したり...いつもなら中国語を話せる誰かに頼ってしまうところ全て自分で出来たので良い機会だった。

幼稚園の先生になりたい実習生との出会い

蘇州行きの電車、私は両親と少し離れた席になってしまった。窓際の席に1人座っていた私に「ここ私の席だと思うけど..」と女性が話しかけてきた。

結局は彼女の勘違いで彼女は私の隣の通路側の席だった。そのやり取りから私が外国人であると分かった彼女が「何人か?」と聞いてきた。

そこから仕事の都合で上海にいること、両親を連れての蘇州に行くことなどを話している間に、相槌を打ちながら彼女がいそいそと一房のバナナを取り出して1本ちぎって私に渡した。「朝早いからお腹空いたでしょう、あげる!」と。

そこからも彼女の大きなカバンからは胡桃入りの食パンや菓子パンが次々と取り出され、ここのお店身体にいい素材を使っていておいしくてお勧めなんだとか言いながらそれぞれ1つずつ私にお裾分けしてくれた。

話を聞いているとどうやら今から彼女は11時間かけて四川の実家に帰省するらしい。どうりで大量の食料が出てくるわけだ。

11時間の電車旅ってどんな感じなんだろう

その後も会話は続き、彼女は自分が今幼稚園の実習生なのだと言った。
(この辺りから私の語学力が限界を迎え、翻訳アプリの力を借りることになった)

「本当は英語を学びたかったのだけれど、私の短大では選択ができなかったの。けど今は幼稚園の先生になるために頑張ってる」と。

ならば英語が話せるかも!と淡い期待を抱いた私は、自分の夫がアメリカ人であること、毎日の会話が英語であることを伝えた。

そこから話は恋愛の話に。最近の中国の若者の恋愛事情に興味のあった私は、恋してる?と聞いてみた。

するとこんな答えが。

「最近結婚して態度が豹変し、DVとかになる男の人が多いの。仕事が大変でストレスの多い男の人が女の人に当たる。そう思うと独身でいたいと考える女の人が多いの、私もその1人。結婚したいと思える人に出会えたなんてあなたはとてもラッキー」

なるほどそうか、景気が良いとは言えない今の中国で働く人々の状況は若者の結婚観にも影響しているのか。

もっともっと色んなことを聞いてみたかったのだが、残念ながら蘇州へはあっという間に到着してしまいお別れの時間になった。

「あなたが頑張って中国語を話そうとしているのは素晴らしい、言語を学ぶと新しい世界が広がるからね」

バナナやパンで私のお腹を満たしてくれて、根気よく私の拙い中国語に向き合って話してくれた10歳年下の若者のお陰で、蘇州に着く前にそのショートトリップがなんだかとても良い思い出になった。

どうか彼女が久しぶりの実家でたらふく美味しいご飯を家族と食べて、幸せな時間が過ごせますように。

ちなみに母も日本への帰りの飛行機で、日本に住み働いている中国人の男の子との会話に花が咲いたらしい。

お互い旧正月の中国でいい思い出が出来たねと話した。

美しかった金鸡湖@蘇州

最後までお読み下さりありがとうございました♪

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