#183_音楽と記憶
オーストラリアのDJ、Anthony Pappaは好きなDJのひとりで、よくMixcloudというアプリで聞くのですが、あるMIXの冒頭の曲が、どこかで聞いたことがあるものでした。
All I need is a little time
To get behind this sun and cast my weight
All I need's a peace of this mind
Then I can celebrate
しかし、絶対にどこかで聞いたことがあるものの、Anthony PappaのようなProgressive houseのMIXで聞いた記憶はありません。とするとどこで聞いたのか…としばらく考えていたのですが、ようやく気付きました。
French Band、AIRの「MOON SAFARI」に入っている「ALL I NEED」でした。
もちろんオリジナルではなく、MIXのスタートに合うようなAmbientっぽいRemixバージョンでしたが、アンニュイな感じがすばらしい。
そこでタイトルに戻るのですが、私はこの「MOON SAFARI」を聞くと、必ず春の季節を思い出します。
その理由はごく単純で、このアルバムを初めて買って聴いたのが春だったから、というただそれだけのことなのですが、この仕組みは非常に面白いと思います。
ある知覚が記憶(感情含む)を喚起することはよくあることですが、ヒトによってこれが色や匂いであったりもする中で、私はわりと音でよみがえるものが多いです。まあこれはメジャーな方だと思いますが、とすれば、聴覚と記憶の結びつきが強い証拠かもしれません。
さらにいえば、なぜその音楽が好きなのか(あるいは嫌いなのか)も、実は記憶と結びついているのかもしれません。そしてそこには無意識という深い世界が広がっているように思います。