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#1_What I think "MIX" is-MIXとは
私は、都内で弁護士として働いています。なので日々、仕事としては主に法律をあつかっているわけですが、昔からの性分として、さまざまなことに関心をいだき、気が向けば、それを文章の形にあらわしてきました。
学生のころに出会い、今でも好きなのがClub Musicです。Progressive Houseというジャンルがあるのですが、特にそれが気に入っていて、好きなDJが来日したときなど、西麻布のYELLOW(今はもうありませんが…)や渋谷のWOMB などに行っていました。
この音楽を通じて、私は、いろいろなひろがりが生まれる可能性を秘めた、ある一つの考え方に気づきました。それが、これから私が、このnote という場を通じて展開していこうと考えている“MIX”です。
一見異なるものごとの間に、深いところで、ある一つのものが流れているように感じることがあります。異なりはただ表面的なものであって、本質的なところでは、それらが何か一つのものを形作っているように。
異なるものが一つのものを創る。それは矛盾に見えますが、しかし、そこには紛れもなき一つの真実があるように思います。
それを実証するものの一つが、Club MusicにおけるMIX CDです。ご存じの方も多いと思いますが、MIX CDとは、異なるアーティストの異なる曲を複数つないで、一つのアルバムにしたものです。どのような曲をどのような順番でつなげるかが、MIX CDを作るDJの腕の見せ所であり、その結果たしかに、元の曲たちとはちがう何かが生まれるのを感じます。
このように、それぞれはたしかに異なるものであるのに、そのバランス、配置、順序などを整えることで、何か一つの大きなものが生まれることが、私には発見でしたし、何よりも、とてもうれしく思いました。一見バラバラでも、その底を流れるもの、貫くものにさえ気づくことができれば、それらは個々でいるよりも、大きなものを創ることができます。そして、それらは何一つ欠くことができませんし、その意味で、すべてみな同じ価値を持っているといえます。
このような考え方を、私は“MIX”と呼ぶことにしました。