ビザコンサルタントになろうか😆
O1ビザを取得してパイロット職だけでなく色々な方面から相談を受けるようになりました。永住権や前に書いたMaster CFIの件やビザとMaster CFIとの関連性とか色々書いてきましたが複雑でわかりにくかったと反省しています😅
一方で様々なフィールドで活躍されている(ビザを取得されている)方々とお話をしていくうちにかなりの共通点も見えてきたのは非常に大きな収穫でした。その点も踏まえてアドバイスしています。
Q&Aスタイルとしてこちらで共有しますので参考にしてください。
O1ビザから永住権、そしてMaster CFIやF1ビザからOPTまでいろいろ聞かれました。今回はO1ビザや永住権について書いてみます。
Q エアラインパイロットを目指しています。パイロットとしてO1ビザが取れるのですか?
弁護士に相談したときに提出したCVでは私はインストラクターパイロットとしての活動がほぼ全部です。どこかのエアラインで飛んでいたわけでもありません。なので今回の申請にあたっては弁護士からはO1Aに該当する「教育」の分野のスペシャリストとして「航空教育に貢献した」というロジックを考えようということになりました。
要は実績を元にロジックを組み立てていくので、仮にパイロットとしての実績があるのであれば、弁護士と相談されてみてはいかがでしょうか。特に2022年度からはこれまでのスポーツ・科学・ビジネス・教育に加えてSTEM領域も追加されているそうです。当然パイロットもそこに含まれていますので可能性も広がっていると思います。
一方でO1ビザではなく、EB2 NIWという永住権のカテゴリー2、しかもNIWというアメリカが必要としている職業としてパイロットが該当するはずなので、そこに該当する必要経験があれば直接永住権を狙ってみてもいいかもという弁護士の意見もあります。
実際私の過去の経験でもEB2 NIWやO1ビザに似ているEB1でも申請できるという弁護士の話でした。しかし承認が早く降りるのはO1ビザなのでまずはそこを攻めましょうという作戦でした。
Q 学生ビザ(F1ビザ)からO1ビザを狙うのはありですか?
ありだと思います。学生ビザで付与されるインターンシップ制度を活用して1年から3年の期間で実績を付けることができれば十分できることだと思います。何をどうやったら取得できるかどうかを今から研究しておくと良いと思います。実際新卒1年目でO1ビザを取得された方もいるそうです。
Q いくらかかりましたか?
2週間で結果がわかるプレミアムサービス($2,500)を申し込んだので弁護士費用として8,100米ドル。全額前払いでしたがその前に数ヶ月無料でかなり打ち合わせしていてかなりの自信がついてきたタイミングで支払いました。アメリカ大使館面接申し込み時に190米ドル。
Q 取得までどれくらい期間かかりましたか?
1年です。2021年4月に作業を開始して、2022年1月に申請し、同月中に審査に合格し、3月に領事館で面接し、同月中にビザが貼られたパスポートを取得しました。
Q 弁護士は誰に頼みましたか?
サンディエゴのクリフ坂田弁護士にお願いしました。日本での勤務経験もあり日本語が流暢なのでズーム会議は問題ありませんでしたが、メールでのやり取りは英語のみとお願いされていました。最初の無料相談からしばらく無料でやっていただきました。というのも最初の無料相談では何人かの別の弁護士とも相談していて、初回相談後に私から相性がいいと感じたことを伝えていたので「こいつは絶対俺に依頼が来る」と思っていたのでしょう(笑)結構質問もしていたのですが無料でやっていただきました。
Q 何を準備しましたか?
最初の無料相談時にCV。その後に弁護士からO1ビザの8つの審査カテゴリーを見せられてそれに該当しそうな「全ての実績とその証拠」を準備しました。準備出来次第書類を送っていました。
私の場合過去26年分という気の遠くなる作業。記憶も遠のき...記録も取っていない...当然記録がなければ証明する手立てがなく無効です。短期間でガッツリやっている人はそれ意識してやってたほうが良いです。
そして推薦状です。弁護士からはできるだけ多く集めなさいと言われましたが、数より質だとも言われました。世界の誰もが知る業界のすごい人1枚あれば十分という弁護士の意見です。そんな人いるわけないし...
ネットには8〜10通、またはそれ以上と書いているものもありますが、それでも追加書類を要求されるケースも多々あるそうです。
私の場合7通でした。弁護士からは質が良いものばかりなので数は少なくても大丈夫とのことで、結果的に追加書類の提出も要求されることなく一発で審査に通りました。
Q O1ビザ取得には業界トップレベルの業績が必要なんですか?
移民局の審査官がトップレベルの業績なんだと思ってもらえるような申請書にする必要があると言い換えます。審査官は紙ベースで判断します。動画やニュースなどは写真と文字に起こして申請します。1ページからストレスなく読める申請書、なるほど...なるほど...と納得しながら読む申請書、ネットでググるかもしれませんが、その業界の専門的な話は分からないのです。業界の専門家が推薦する人物であれば良いのです。業界の専門家が推薦する実績があれば良いのです。今から目指すのであれば業界の専門家が推薦するような実績を作っていけば良いのです。
他のジャンルで取得された方々もほとんどが同じことを言っています。学生新卒で社会経験の少ない方も取得されています。年間数万人が世界中から承認されているという事実があります。しかも年間の発行数は無制限です。
私の例を言うと、申請書に書いてあるフライトインストラクターという経験であれば、審査官はググってFAA教官のデータベースを調べるでしょう。そこで12万人いることを知るでしょう。その次に飛行教官業界団体のNAFIの情報を調べるでしょう。その団体が審査して認定するMaster CFIに価値があることを知るでしょう。そしてその人数がまだ100名もいない希少性の高い専門家であることを知るでしょう。そこにNAFIの団体から私をアメリカで働くことに問題なしというレターがついていることでまずは最初の関門はクリアです。
しかし私がトップレベルなんてあり得ないです。NAFIのMaster CFIが少ない理由は私なりに言わせてもらえば3つあります。
1つ目、ほとんどの教官はその存在を知らない。知っていたとしてもエアラインの就職には意味がないと思っている。アメリカ人以外の外国人であれば尚更です。何の得があるの?と思っている。実際私がこれでビザの取得に繋がったことはほとんど知られていないから。
2つ目には、インストラクター業務以外の事には興味がない教官が多い。もしくは教えることで必死で考えたこともない。実はここがとても大事な点。実はここを考えることがO1ビザに必要な「業界で目立った人材になる」過程でもあるのです。
3つ目には、活動を証明する手続きが面倒。誰かに証明してもらわないといけない。そもそもそんな記録なんか取っていないことがほとんど。実はこの記録管理がビザ取得でも役立つのです。
MCFIはやり方がわかれば教官であれば誰でも取得できるものです。断言します。
Q ビザのスポンサーは必要ですか?
スポンサーは必要です。私の場合は雇用主の場合でしたが、アメリカ市民権を持つ者でも良いらしいです。ただビザが承認される最初の3年間は仕事がありますよという証明をする必要がありますので、雇用主からの3年間の雇用契約書があると楽だと思います。
Q 滞在中に別の仕事ができますか?
同じことを私も弁護士に聞きました。なぜなら私の場合以前従事していたFAA DPE(試験官)に移住後には復帰も可能なのでその仕事もできますか?と聞いたことがあります。答えはNO。あくまでの雇用契約書に記載された内容のみ。
弁護士からはO1ビザを複数のスポンサーで取得することも可能なので、現地でスポンサーを見つけて再度同じ手順で申請することも可能という説明を受けました。しかし弁護士からは移住したらすぐに永住権の申請をして取得後はいくらでも別の仕事もやったら良いとのアドバイスももらいました。
Q O1ビザ取得後の延長はどうなるのですか?
初回は3年間。その後は毎年更新となるそうですが、雇用契約書がある限り無期限で更新できるそうです。私の場合は永住権の申請を考えています。
Q O1ビザ取得後は永住権への変更は可能ですか?
O1ビザと審査カテゴリーが似ているEB1という永住権へ申請する方が多いと聞いています。またはEB2というカテゴリーでの申請も可能らしいです。特にSTEM領域でのO1ビザ取得者であれば、EB2 NIW(National Interest Waiver)で狙うのもありだと聞いています。
私の場合は、弁護士の作戦は、EB1を狙い、もしダメだったらEB2 NIWで行くと言っていただいています。いずれも1年程度で取得可能とも聞いていますので、取得後はFAA DPEへの復職を目指したいと思います。
もしかしたらエアラインへの就職も可能になるかもしれません。アメリカの場合定年ギリギリでも採用してくれるところがあるそうなので。
この記事は不定期に更新していきます。追加質問があれば追加していきたいと思います。
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