Embry-Riddle航空大学に行くって言ったらよく聞かれた質問
航空業界を目指している人であれば知らない人はいないのでは無いかと思うほどのEmbry-Riddle Aeronautical University。
以下ウィキペディアより抜粋:Embry-Riddle Aeronautical University (ERAU)は、アメリカ・フロリダ州とアリゾナ州にキャンパスを置く私立大学。もとは、1925年、実業家、T.ヒグビー・エンブリーとパイロット、ジョン・ポール・リドルの出会いによって誕生したアメリカで最も初期のフライト・スクールの一つであったが、後に大学院も含めた4年制の総合大学へと発展する。世界最高峰の航空学(航空パイロット養成プログラム)と、学部レベルではアメリカ最大級の航空・宇宙工学部を持つ大学である。アメリカ航空局(FAA)の認可が下りていて、航空パイロットの育成では特に世界的に有名である。世界中の航空業界から非常に高い評価を得ている事もあり、「空のハーバード」などと呼ばれている。アメリカの旅客航空機パイロットの4人に一人はエンブリー・リドルの卒業生だと言われている。U.S. News & World Reportの大学ランキングでは、博士課程を除く航空・宇宙工学では、毎年恒例で世界一の評価を得ている。(ここまで)
そんなところに行くとなれば色んな質問がきましたので参考になればと思いシェアしたいと思います。
年齢制限は幾つですか?
年齢制限なし
え!50代半ば過ぎたらダメなんですか?(笑)私がおかしいと思われたのか?アメリカの大学がおかしいと思われたたのか?(笑)
日本の常識では大学は18歳で入って22歳で卒業するもの。それ以外は何か特別な理由があって夜間大学に通うイメージが強いのでしょうか。
私は米軍基地で多くの社会人の方々が大学に通っているのを目の当たりにしていたので幾つになっても勉強したいと思った時に勉強できる(入学できる)制度は素晴らしいなあと思っていました。
56歳で入学できました。なので年齢制限はないです(笑)と思います。聞かれませんでした。
キャンパスはアリゾナですか?フロリダですか?
オンラインです
アメリカにたくさんの知り合いが、特にアリゾナやフロリダの友人達からはどこだ?なんて聞かれました。
フライトキャンパスがあるのはこの二つ。アリゾナはプレスコットで、フロリダはデイトナ。しかしそこは高いので行けるわけがない。
実はキャンパスは世界中にあるんです。日本にも!ただし米軍基地の中です。そうやって世界各地に広がっています。ただしそこにはフライトキャンパスがなく授業のみ。社会人が通学できるようになっている仕組みです。
それとオンラインキャンパスも充実しています。そのオンラインキャンパスに通う(?)のです。
入学試験はありますか?
入試は無し
なかったです(笑)日本の常識では考えられないスタイルです。いいんですか?と思われますが、非常に理にかなっていると思います。
Step 1. Complete the Admissions Application:ここは申し込み手続きって事で理解できます。まあ日米共通ですね。
Step 2. Send Transcripts:大学院入学希望の私の場合は大学卒業証明書と成績証明書の提出が求められました。大学時代遊んでいたけど一応普通に授業を取って普通の成績だったと記憶してます。日本のように入学試験の一発勝負ではなく日々の記録が記載されている証明書が重要という考え方。この考え方すごく大切だと思います。私の場合はアメリカ以外の教育を受けているいわゆるInternational Studentsに該当するので卒業した大学の確認や英語力のテストは必要でした。
Step 3. Apply for Funding:羨ましい限りです。アメリカ国民や永住権を持っている人達であれば色々な奨学金がやローンが用意されているようです。残念ながら私には全く該当しませんでしたが...
Step 4. Check your Email:あとは大学からのメール連絡待ってね!ってこれだけ?はい。これだけです。
オンラインで勉強するのに定員も入学時期も不要と思います。勉強したい人が勉強する。身につけた知識を社会に還元する。って事ですよね。
学部や専攻はなんですか?
航空学修士号です
短大から博士号まで色々な専攻分野が用意されているようです。希望の学位レベルと専攻分野を選ぶと更に詳細な情報が出てきます。Master'sとAviationを組み合わせただけでも10もの専攻分野が出てきましたが、私はMaster's Degree(修士号)をAviation(航空学)専攻として選びました。
Specialization(専門分野)として7つから選べて、複数の専門分野も勉強できるらしいです。いやあ選び放題!
①Aviation Safety, ②Human Factors, ③Space Systems, ④Unmanned Systems, ⑤Small UAS Operations, ⑥Maintenance, and ⑦Aviation and Aerospace Sustainability
私は今のところ①Aviation Safetyを目指しつつ、余裕があれば②Human Factorsとか④Unmanned Systemsを勉強していきたいなと思います。
学部生を目指していますがオンラインは可能ですか?
はい
上の写真を見てわかるように、そして上の写真をクリックして、自分の希望のレベル(Certificate, Associate, Bachelor's, Master's, Ph. D.など)を選択して表示されるものを確認してみてください。
短大からの編入はありですか?
ありです
アメリカでは比較的学費の安いcommunity collegeを卒業してからBachelor's Degreeへ編入するケースが多いと聞きます。
英語力の要求度はどれくらいですか?
指定の英語試験があって規定のレベルがあります
サイトを見てみるとTOEFLで550点(ペーパー式)か79点(インターネット式)、IELTSで6.0点など色々記載されていますので選択肢は広いです。
私の場合はTOEFLとIELTSを受験申し込みしましたが、TOEFLの自宅受験でトラブって受験できず(泣)IELTSは会場受験できて結果は6.0でした。ギリギリセーフの合格でした(汗)
参考になればと思いますので公開します。ギリギリの人からのアドバイスさせていただけるのあれば受験対策はしっかりしたほうがいいです。正直今回準備対策なしで初めて受験しました。そのスコアを元に科目対策して6.0を目指そうと思ってました。事前情報の通り4つ全てにテクニックがあるということがわかりました。得意なスピーキングで苦手分野をカバーできてよかったです。とりあえず入学できる基準があってホッとしました。
英検やTOEICと比べると難しいのですか?
英検は大学に入った時に受験英語を勉強した直後の2級レベルです。大昔の話です。TOEICの経験はないので比較しようがありませんが、色々なサイトで比較表が出回っているようです。
何単位卒業までに必要ですか?
30単位です
1科目何単位ですか?
3単位です
何年で卒業できるのですか?
2年が標準に設定されているそうです
私がそれで終われるかどうかは不明です(笑)
学期はセメスター制ですか?
年間5学期制です
私は3月18日に入学許可をいただき、専任Graduate Academic Advisorからの連絡が密にあり、5月期から開始できるようにアドバイスをいただいています。
どの学期が新学期なのですか?
年間5回の入学時期があります
いつでも開始できる理想的なスタイルです。
1学期の期間はどれくらいですか?
9週間です
5月期のスケジュールを見てみると、開始日が5月23日で終了日が7月24日です。
9週間でどれくらいの勉強量なのですか?
わかりません(笑)
一般的な大学での3単位とは週に3時間の授業という事らしいです。その授業のために準備をしたりレポートを書いたりなどの時間に数時間の時間が必要のはず。その数時間は個人差があると思います。全部英語の教科書を読む力(Reading力)やレポートを書く力(Writing力)
やばい...ギリギリで合格した私としては覚悟しなくてはいけない...
2008年に一度入学して履修していた頃を思い出してみると、週に一度は教授からの授業(というかオンラインでの課題)があった記憶があります。
事前に読んでおく量が半端なく多い記憶もあります。そして授業ではサクッと流すというスピード感。それからレポートを書いて提出。あれから14年どこまでついていけるのか...
授業はどのようなものがあるのですか?
必須科目と選択科目の2種類があります
必須科目は7科目あるようです。これを順調にいけば7学期、1年と18週間かな。
選択科目は9単位とあるので3科目あるようです。全部で30単位(10科目)になります。
私は今のところ①Aviation Safetyを目指しつつ、余裕があれば②Human Factorsとか④Unmanned Systemsを勉強していきたいなと思ってますが、次のような科目が用意されているようです。
学費はいくらですか?
1科目$2,229です
10科目を受講したとして合計で$22,290となりますが、授業料は毎年上がっていきますのでこれより高くなることは間違い無いでしょう。
オンライン授業はどうやって実施されるのですか?
オンラインです(笑)
2008年に受講したときも100%オンラインでした。Blackboardという掲示板に教授からの書き込み(講義や課題)や受講生の書き込み(発言)でボードを賑わしていました。オンラインの特徴として全員同じ時間に参加というのはありませんでした。当時から全世界から参加していて時差もあることを考慮していたと思います。おそらく今もそうだと思います。
試験に関しては指定された期間内に開始する必要はありました。開始時間がモニターされ規定の時間内で終了する必要があったと記憶しています。
これだけは始まってみないとわかりません
どういう方々が受講されているのですか?
全員が社会人でした
これも2008年の受講時の話ですが、最初に自己紹介をして行ったのですが、パイロットや管制官といった航空従事者が中心となってました。私のようなフライトインストラクターは同じクラスにはいませんでした。
オンライン大学ならではのケースだと思いますが、ここが社会人が勉強したい時に勉強できるシステムが構築されている理由だと思いました。
今回はどのような方々が参加するのかは別の機会に進捗報告したいと思います。
ビザは必要ですか?
オンライン教育にはビザは不要です
なぜこんな忙しい時に行こうと思ったのですか?
最新のオンライン授業を学びたく
新しい仕事をするために渡米するタイミングと重なっていることを知っている方から不思議そうに聞かれました。
教官30年目で実行する新たな4つの挑戦にも書きましたが、オンライン学習には何がベストなのか。最新の手法を自身で経験しなければいけない。最高の教育環境を提供している場所に自分の身を置いてみよう。私自身が勉強し続けなければいけないと思っています。Never Stop Learningの精神を叩き込まれましたから。
この記事は不定期に更新していきます。追加質問があれば追加していきたいと思います。