MCFI取得して思うこと・伝えたい事
2008年に最初の取得。若かった(笑)
有効期限は2年。期限切れの2011年から10年間は米軍基地から独立して教育事業立ち上げで必死だった(笑)
改めて過去2年間の教官としての行動を確認するために、今回2度目の申請をした。ありがたいことに過去の行動はMCFIの基準に達していた事が認められた事になった。
FAA CFIであれば会員にもなっている方も多いと思うNAFI(National Association of Flight Instructors)日本語で言うならば全米飛行教官協会と言ったところだろうか。
1967年に創立され半世紀以上の歴史を持ち、アメリカを中心として世界30カ国の6,200名以上の教官達が在籍している団体。
NAFIトップページをみるとその意義がよくわかる。
結論から言うと、NAFIからは「教官としてあるべき姿」を明示していて個々の教官が「その姿」の実現に一歩一歩近づける手助けをしている。と言うこと。
行動指針
教官の使命として「航空安全・教育・訓練」へ貢献することがあるが、それをどのように実践したらいいのかを示しているのがMaster Instructorのガイドラインになり、NAFI所属の教官にはそこを目指してほしい、またはそこに目指すまでの過程を評価するから自己研鑽に励んでほしい、と言う願いが込められているのがMission Statementだ。
"National Association of Flight Instructorsの目的は、航空教育者の高いプロ意識を確立・促進し、航空安全・教育・訓練への貢献を表彰することにあります"
目的
ここには行動の指針が明記されている。
1. 飛行教習を職業として認識し、教官がその職業の認められた基準を理解し、達成し、維持するのを助けること。
2. 飛行訓練に関連する知識、方法論、新しい情報を広めるための中心的な役割を果たすこと。
3. パイロットの訓練、認証、航空規制に関する法律を改善するために、地方自治体、州政府、連邦政府と協議、協力すること。
4. 飛行教育、効率性、安全性の向上のために、航空業界のすべてのセグメントと協力すること。
5. インフォーマルな親睦と公式な教育の機会を通じて、インストラクター間のアイデアの交換を奨励すること。
倫理規定
ここには更に具体的な行動の指針が明記されている。
1. 生徒に安全で効果的な学習環境を提供する。
2. 教育と運航経験を通じて、自らの指導と飛行技術を常に向上させること。
3. 安全な運航と、連邦および州の航空規則を遵守すること。
4. すべての仲間のフライト・インストラクターに敬意を払うこと。
5. 職業上の信用を反映し、すべてのパイロットのために自己規律の模範となるように、仕事と私生活の両方を行います。
6. 仲間のフライト・インストラクターと彼らが教えている組織が、これらの原則を維持・支持し、これらの原則を損なう可能性のある慣行に疑問を持ち、抵抗するよう奨励すること。
MCFIの認定基準
第一条件として教官資格を取得して2年以上経過し、1000時間以上の飛行教育経験が必要となっていたようだが、2年未満の教官でも認定されるAssociate MCIの資格が追加されいているようだ。2008年の最初の取得の時にはなかった記憶が。
昔FAAがInstrument Ratingに必要な飛行経験を多く設定していた時期があり、その時間を稼ぐ間に事故が多発していたことから条件を緩和して、多くのInstrument Rating取得者を増やした経緯がある。
おそらく昨今のパイロット不足で懸念されている教官の質の低下を改善するために新設されたのではないだろうか。教育時間が1000時間というのは総飛行時間が1300時間近くなっていて、エアラインに就職できる時期が近づいているタイミングだ。そんな時にめんどくさい(笑)MCFIの申請手続きなど気にしていられないはずだ。それよりは時間付けの期間でも、Associate MCFIの資格を取得することで、本人にとってはレジメの価値を高めることにも繋がり、航空教育の質の向上にも繋がると考えるのが自然だ。
前述したNAFIの理念をしっかり理解して行動していることも条件項目
次の4つの規定された行動内容を実践してアビエーションコミュニティーにリーダーシップを発揮して貢献していること!が必要となる。
① Instructor
② Educator
③ Service to the Aviation Community
④ Professional Activity
飛行教官になりたての方々もこれらを目指して行動しているとしっかり認定を受けることができ、目指すエアラインでの就職も有利になるというのは想像できると思う。同じ飛行時間であれば何かで他人より秀でている事は必要だから。何よりこれらを実践する活動の中で「ネットワーク」という最大の武器が磨かれることになるのだから。
原点に戻る
MCFIを取得して、このNAFIの理念の通り、行動する第一歩として、これらをアビエーションコミュニティーに提示することとしました。
教官職をしている方々へ
ぜひ一緒にMCFIを目指しましょう。NAFIの目的にも倫理規定にも明記されています。お互いが持っているノウハウを共有して切磋琢磨していきましょう。
そのノウハウを活用した玉那覇メソッドのグランドスクールや勉強会として2021年9月から開始します。
これは次回のブログで!