どのようにRTAチャートを作るのか?DQM RETRO RTAのチャートづくりで考えるべきこと
ニコ生の駅伝でDQM RETROが採用されるということでこれから走者が増えていきそうです。現状の考えられている最速はGB版チャートのなぞりになるのですが、RETRO版のRTAでは日々新しいチャートが開発されています。その中で自分なりにチャートを作ってみたいという人も出てくるかもしれません。そういった方向けへDQM RETROのRTAのチャートを作る上での考え方を書いていきます。
現在の採用されているモンスター(2021年3月時点)
現在はかがみのとびらで捕獲したミミック、ホークブリザードとストーンスライムで配合したロックちょうが必ず入っています。3体目はチャートによって変わります。以下に現在採用されているチャートを書いていきます。走ったことのないチャートに関しては解説が浅いですがご了承下さい。
GB版最速チャート:ライオネック
GB版の最速チャートはかがみのとびらで捕獲したライオネックを使っています。メリットとしてはそれなりに高いステータス、ベホマラーによる安定した回復力です。イオ耐性も高いのでミレーユ戦を3体で戦うことも可能かもしれません。デメリットは相手の動きを止めるすべがないことです。ただ、これは動かれてもベホマラーである程度解決できてしまうのでそこまで気にはならないでしょう。もう一つのデメリットとしてチャート的にSクラスがかなり厳しくなります。完全な運ゲーになるのでこのチャートで通したいという方は気を付けてください。
RETRO No Manip Any%最速:ロックちょう(ボミオス、さそうおどり持ち)
RETROの状況再現なしのカテゴリで使われているありくいさんのチャートです。キラーグース由来のロックちょうを使っています。1体目同様高いHPとベホマでの高い生存力、さそうおどり、ボミオスで動きを制御することで特にSクラスでの安定した戦闘ができます。デメリットは育成にやや時間がかかることと捕獲するモンスターが増えることです。
RETRO Any%最速:はなカワセミ(やけつくいき持ち)
RETROの状況再現ありカテゴリで私が使っているチャートです。やけつくいきのメリットは一度止めてしまえばキアリクがなければ二度と動けないことです。余計な回復にMPを使うことがなくさそうおどりのように毎ターン失敗を気にしたりすることがなく更にエフェクトが出る時間も抑えられます。デメリットは火力があまりなく耐久力が低いことです。はなカワセミはレベルが上がりやすくステータスも比較的高いので他のチャートでも採用されています。こちらもSクラスは完全運ゲーのチャートを採用しているので通す際は気を付けてください。
はなカワセミ(かしこカワセミチャート)
こちらに掲載されている@おにおんさんのチャートです。はなカワセミの賢さが179以上でさそうおどりをし続けることができるというチャートです。さそうおどりがあるのでやけつくいきと比べS3戦目とかがみのとびらのボス3連戦でも安定を取れます。現在、再現なしのRTAをやっている一部の走者で使われています。デメリットはSクラスにドランゴがいないので火力や耐久に劣るという点と育成にかなり時間がかかるという点です。
ロックちょう(キメラ→キラーグース+ゴーレム)
現在は使われていないですが2013年頃のチャートに使われていました。ドラキーとピッキーにまちびとのとびらのドラゴンとドラゴンキッズ(スカイドラゴン)で作ったキメラ2体でDをクリアしホークブリザードとキラーグース(しりょうのきしとお見合い)を作るチャートに採用されていました。現在のチャートと比べるといかりのとびら前で全てのモンスターを配合してしまうためいかりのとびらの敵の殲滅に時間がかかります。この派生でザキ持ちのロックちょうの代わりにバイキルトとたいあたりを持つチャートもあります。
固定2体についての考察
なぜロックちょうとミミックが採用されているのか考えていきましょう。
ほしふりの大会を攻略する上で必要な要素を考えてみるとまずミレーユ戦のマダンテ+イオナズン+ライデインに耐えつつ2ターン目のイオナズン+ライデイン+にじくじゃくの打撃に耐えられる必要があります。ロックちょうでもマダンテありで1ターンに300ダメージほど、マダンテ使用後もイオナズンが来た場合で160程度食らいます。マダンテだけならまだだいぼうぎょで防げばいいですが、その後も考えるとそれを加味したHPもしくは耐性が必要になります。仮にロックちょう単騎だった場合でも120程度は毎ターン食らい、時折イオナズンが飛んでくると160程度食らうのでそれを加味するとHPは280以上は必要になります。このHPを確保しつつ配合ルートが比較的簡単なのがロックちょうになります。
ミミックに関してもSクラスクリア後の野生のミミックはロックちょうと同程度のHPがあり、メラゾーマ、ザラキというRTA向けの高い殲滅力を持ち攻撃力もそれなりにあるというRTAへの適性の高さがあります。
新しいチャートを作るのであればどこを変えるべきか
一番変えやすい位置は3体目になります。現状でも変更が加えられているのはここの部分になります。他の2体は変更を加えるのが難しい部分となっています。ではどういったモンスターを採用すべきか考えていきましょう。
RTAをする上でどこを目指しているのか?
3体目を考えるうえで安定してクリアしたい、最速を目指すといった目標をどこに設定するかで作るモンスターが変わっていきます。ただ、どのモンスターを採用するに当たってもある程度のレベルの上がりやすさ、ステータス(主にHP)、覚える特技、配合のルートが重要になってきます。まずはここについて解説していきます。
レベルの上がりやすさ
ここが必要なのは覚えたいスキルを覚える、ステータスを確保するためです。いくらいい成長をするモンスターでもレベル上げに時間がかかってしまってはRTAとしての意味がなくなってしまいます。覚えたい特技にもよりますが、最低でもロックちょうと同等の速度が必要と考えています。そうなるとモンスターの系統も絞られてきます。
RTAで必要とされる経験値がSクラス前で5200。これはロックちょうがベホマ、ザキを覚えるLv16になる経験値です。この後、3体生存時に入る経験値はミミックで2025、デュランで10333、他国魔法使いで先にミミックを捕獲していると1000程度、ミミックがいない場合で500程度です。
ステータス
ステータスについては3体目のモンスターに与える役割によって必要なステータスが変わってきます。安定を取るのであれば高いHPが必要になりロックちょうクラスの高いHPが必要になります。しかし、経験値5200でロックちょうと同等のHPを持つモンスターはいません。ロックちょうLv16の増加HPは225。この次に高いのがホーンビートルのLv18で131。もう少し稼いで19にしても139です。この下になるとそこまで差がなく複数のモンスターが該当します。
以前はミレーユ戦に3体生存という考え方がされていたのでロックちょうが必須でした。しかし、今ではミレーユ戦はザキ持ちのロックちょうが単体で戦った方が安全という考え方から必ずしも3体生存である必要はないという考え方が主流です。そこでロックちょう以外の選択肢が生まれ複数のチャートが生まれるに至ったのです。
HP以外のステータスにも触れますが、現在はそこまで重要視されていません。MPは必要な特技を維持できる程度で構いません。守備は1/2で計算されるためよっぽど高くないのであればHPの方が重要になっています。攻撃力は役割として攻撃することがあるのであれば重要になってきます。素早さは相手を阻害することを目的としているのであれば高いに越したことはないです。耐性は必要ではありますが、ダメージ系についてはHPや防御でカバーできます。ラリホー、ザキ耐性は高いに越したことはないですが、行動阻害をするのであれば素早さが高ければ問題ありません。
ステータスがどうなるか分からないという方は解析サイト(webアーカイブ)、こちらのExcelファイル(有志作成のものを改変しています)で調べることができます。Excelファイルのステータス計算はあくまでそのモンスターがどの程度成長するかというものなので配合後の初期ステータスは計算されていません。※Excelをインストールしていない方でもWeb版のOfficeで利用することができます。
覚える特技
3体目に何を求めるかで大きく変わります。現在、配合の都合や他の特技の邪魔になるという理由で使われていませんが、バイキルト、Sクラスにまじんぎり、テリー?戦にたいあたり、レミラーマ(再現なしで使用)などはかなり強力な特技で入れる余裕があるなら入れたいと思っている特技です。
配合のルート
元となるモンスターの捕獲のしやすさ、性別合わせ、捕獲時点のレベルとLv10に上げるまでの必要経験値、配合後のステータス、道中、ボス、格闘場の戦闘に必要な特技の取得。こういった要素が必要になります。ここの効率が悪いとタイムが落ちやすくなります。配合を考えるうえでこちらのサイトが使いやすいのでお勧めです。
なぜ鳥系モンスターが使われるのか
鳥系のモンスターが使われる理由としては道中の効率の良さが影響しています。たびだちのとびらで捕獲できるモンスターはドラキー、アントベアのみでドラキーの方が出現しやすく成長もしやすいです。ピッキーは出現はしづらいですが、ルカニを持っていてドラゴン、あくまのきし戦で必須となっています。あくまのきしに勝とうとするとレベルも10近くになるのでそのまま使ってしまおうという考え方で採用されています。この2体以外を採用しようにもこの効率の良さを上回らなければなりません。
ちなみにドラゴン、あくまのきしを倒すのは必須ではないです。以前はドラゴンとゴーレムを連れていきFクラスを戦うというチャートもありましたが、あくまのきしより苦戦してしまいます。配合後のデッドペッカーもかなり強力で今のところこの効率を超えられていません。
その他のチャートについて
現在のFクラスからDクラスへ行くチャートの他にEクラスへ直接行くというチャートもかつてありました。これは現在の主流チャートでは使えないリザードマンのお見合い、Dクラス前にホークブリザードの作成ができるという点で面白いです。しかしEクラスが安定しづらいので難しいチャートです。可能であればDクラスへ直接行くということも考えられてきました。ただし、これはEクラスよりも難しく実現しないままになっています。
最後に
書いていてこれは参考になるのか?と疑問に思うところがありますが、こういった考えでチャートを作成しているという参考にしていただければと思います。新しいチャートを思いついたらとりあえず通してみるというのはすごく大事です。良くも悪くも思わぬ発見が出てくることもあるので、新しいチャートを思いついたらとりあえず通してみて下さい。
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