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if-then

専門家による情報の発信、流通、受容は、(数多くの例外や制約条件はあるものの)できるだけ「if-then」+「根拠」の形式であって欲しい。例えば「もしこのような状況でこの施策を実施する(/しない)なら、このような結果がもたらされる(蓋然性が高い)。何故ならば~」「もしこのような状況でこのゴールを達成しようとするのであれば、このような施策を実施しなければならない(蓋然性が高い)。何故ならば~」等々。

もちろん殆どの専門家はこの形式を意識しているのだと思うが、どうも流通、受容の過程でifの部分が抜け落ちて、前提のない単なる「指示」「規範」として扱われがちなように思う。そのことが議論の大きな混乱を生んでいるのではないだろうか。

本来、どの「if-then」を選択するかは政治の問題、つまり政治家と、彼ら彼女らに代表されている市民の問題であるはずである。そのためのif-then形式の選択肢を提示するのが原則的には専門家の責務ではないだろうか。

これはもちろん、専門家が政治的主張をしてはならない、ということを意味するものでは全くない。あくまで(簡単に言うと)「専門的助言」についての議論である。


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