Did She Mention My Name?
Gordon Lightfootの名曲で沢山のカバーがあり日本人でも持ち歌にされている方は多いです、ただし歌い回しに気になるところがあって、例えば1番の歌詞だと・・
It's so nice to meet an old friend and pass the time of day
And talk about the hometown a million miles away
Is the ice still in the river? Are the old folks still the same?
And by the way, did she mention my name?
この最後のラインで「ソソラーソファミ」⤵ と
下がるのが元唄のメロディですね・・・
此処を「ソソソーラシド」⤴ とルート音に戻る歌い方をするシンガーがよくいます(Cliff WaldronとかLarry And Wyatt Riceなど)
ここでルート音に戻ってしまうと、曲が一旦終止した感じになるので物語が中断してしまうような印象を持ってしまいます。リフレインの前で「あれ? まだ続くの?」と続けて聴かせないと此の曲の良さが半減すると私は感じていますし、作者の意図も其処にあるのではないでしょうか?
YouTubeで見つけたGordon Lightfootのライブ映像
余談ですが作者ご本人でも歌詞を間違えています・・笑笑
興味深いのがジョージハミルトン4世の盤・・・
彼は大好きなシンガーで、ゴードンライトフットの曲を沢山取り上げています。勿論この曲も丁寧に歌っているのですが、面白いのは1番は例の部分を原曲通り下げて唄い、2番はルートへ戻る歌い方です。彼なりの解釈があって変えたのだと思いますが・・・彼も既に鬼籍に入られ尋ねる術がありません。
George Hamilton 4th はノースキャロライナ生まれのカントリー歌手っぽい発音で、かたやGordon Lightfootのカナダ人的な英語の発音の違いが良く判ります(例えばMillionという単語に気を付けて聴いてみてください)
カントリーを聴きなれた方なら4thの発音の方が聴きやすく感じられるかもしれませんが、Gordon Lightfootは結構語尾を「ポーンと投げたような下げ方」で歌っていて其処が彼の個性になっていますし、この曲ではとても効果的です。
ちなみに、Gordon Lightfootのバックを長く務めたギタリストのRed Shea氏、初期の頃は単調な演奏に思えたのですが、Old Dan’s Recordの頃からは見違えるような音色とフレーズで素晴らしい演奏を聴かせてくれました。