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[フライト日記]機内手荷物からの遅延
どうも悪天候で乱れまくりなオランダ上空よりさやです。 と年末に下書きしてそのままにしていた記事を今更ながらちょっと手を加えていこうと思います。(書き直せよという声が聞こえてくるw)
例外もなく今日も昨日も遅延便で飛んでまいりました。クリスマス時期、欧州は「クリスマス前に(家、家族のもとに)帰る!」という帰省ラッシュと、子供達も冬休みが始まった最初の週末で満席御礼でございます。
なのにこの悪天候よ。前にも記事にあげましたがそりゃー乱れるんですよ。ドミノ式遅延ってやつです。
そしてね、このドミノ式遅延をどの便のクルーもそりゃ巻き返してできるだけ定刻に近づけたい!乗り継ぎ便間に合うように飛びたい(そして私たちも早く家に帰りたい!←)という気持ちで飛んでいるのです。
追記なんですが、新年になり自身が他社を利用することと友達の経験談を聞いて、どうやら必死に定時に(時間を巻き返したい)と思って汗水垂らしてお客さんに声がけ、自らも荷物棚にスペース作ったりするのはうちの会社だけみたいww ちなみに私が使った他社のクルーは機内で立っててお客さんに聞かれてもなんとなく他人事で「棚、空いてるといいわね」なんていう感じで、友達が利用した他社は結局遅延してから「お客様の荷物棚が時間内に閉められなかったため、遅延します」と事後報告アナウンスが入ったそうです。
さてタイトルにある「手荷物からの遅延」ですが、
そう....お客様の手荷物のせいでさらに遅延するという事態が起きるのです。 まさに友達が利用した他社で起こった話。
これってきっと日本の国内線など小さめな飛行機の旅行ならどこでもでもあり得ることだと思うのでぜひ冬の帰省前に知っていただけたら、ヨーロッパ旅行の時に覚えておいていただけたらと思います。
今回の私のヨーロッパ便の遅延はまずオランダの悪天候。風がビュービュー吹いて注意報が出ている状況でした。すると何本かある滑走路の使用が制限されて離発着に大きな影響が出るんです。
(横風吹いて使用できない滑走路とか出てくるわけです)すると、ATC(エアトラフィックコントローラー、管制官)はその少ない滑走路でどう全ての飛行機を飛ばすか計画を立てるのです。
滑走路使用予定時間みたいのを各便に割り当てていくのす。 フライト数が変わるわけではないのでただただ使える滑走路の割り当てに行列ができていくという感じです。
どんどん空港側(ATC側)はスムーズに飛んでいってほしいのでこの割り当てじかんは結構早くに知らされます。もちろん到着地側にも天候などの条件が掛かってくるので、この割り当て時間というのが本当に緻密!
なのでその割りてられた時間にドアを閉めて、地上走行して、割り当てられた滑走路にいないと、要は順番に間に合わなかったということで後ろに回されてしまうわけです。
みなさんクリスマスも近いし冬なのでとりあえず手荷物が多い!
レストランに予約してたのに予約時間に遅れて行ったら、空席待ちのお客さんが先に案内されて、自分たちは待つ羽目に、、、というやつです。
てっきり他社さんも声掛けしたり、荷物の収納をお手伝いしたりしているのだと思っていたので、びっくりしましたが、本当に時間内に荷物棚が閉まって、お客さんが席についてシートベルトを締めて、準備万端!ということをATCに伝えないと順番がみるみるうちに遅くなってしまうのです。
私と友達は別の航空会社でほぼ同時刻、フライトタイムも同じくらいの便を持っていましたが、彼女の便は満席で手荷物が多く、時間内に荷物棚が閉めれなかったせいで、私の便(空席があったから荷物棚に余裕があった)よりも30分遅くに出発、結局到着も遅れました。理由はキャプテンがアナウンスで「お客さん荷物が時間内に収まらず、スロットを逃したため」と言われたそうです。
なので、冬の小さな飛行機で出発の際は
まずそれぞれの心がけが大事なのであります。
あとは航空会社の規定の荷物の量を守ること。私だけはと思っていたら、他の180人も少しずつ大きな荷物を持ってきていたとしたら?絶対納まるもんんも納まりません!
小さなスーツケースは頭上の棚に綺麗に整列させて入れる。
リュックや柔らかい素材の鞄はぜひ前の座席の下へお納めください。
もしくはほぼ全員のお客さんが乗ったのを確かめて、コートやジャケット、そのほかの小さなバッグを頭上の荷物入れに余裕があれば入れてください。ダウンジャケットを早々に戸棚に入れてしまうと入るスーツケースもごついリュックも入りません。
もし荷物が乗り切らなかった場合は?
機内から飛行機の貨物部分へ移動させることになります。
するともちろんそれには時間がかかって(パイロットの持ってる重量計算シートもおそらく書き直し、出力し直しになります)要は、遅延確定です。
もし、この飛行機満席、みんないっぱい荷物持ってるな、私乗り継ぎないし、他に預け荷物もあずけてるから(いずれにしても受託手荷物をベルトのところで待つわー)って人はゲートの地上職員に申し出てくれれば、その場で預かってくれることもあると思います。(プラスめっちゃ感謝される)
このみんなの少しずつの気遣いと協力でどれだけ出発時間に影響がでることか!なかなかこんなこと聞く機会もないと思うので、シェアしました。
あと、国際線から国内線に乗り継ぐ場合、国際線ってたいはんは大きな飛行機だと思うんです。バッグの収納スペースもそれに伴って大きな作りになっているんです。
なので小さい飛行機だと戸棚が閉まらない!なんてことも。
(特にアメリカから飛んできた人の小さなスーツケースは小さくない場合が多い、3cmくらい大きい…なぜだ)
それで「この前のフライトは平気だった!」と機内で噛みついてくる方が多いのですが、それはそれ、これはこれです。揉めれば揉めるほど、飛行機は遅れるし、他のお客さんにもじぶんにも迷惑がかかってしまうのです。
みんなオンタイムで出発したい気持ちは同じ
気持ちよく飛べるように、機内手荷物はそもそも少なめに、入れるタイミングを見計らっていただけたらと思います。
それでは、また!Doei!