何が一番大切か、「地域の方々の理解」です。という話
日頃から白馬八方尾根でのパラグライダーでのフライトに関して、ご理解ご協力いただいている地域の方々からの信頼を損なわない為には発信する必要があると思い、この文章を書いています。
長文です。しかもほとんどの人には関係ない話なので、僕のことが好きな(笑) 興味のある方だけ読んでみてください。
本日こんな事がありました。
八方尾根で、我々の把握していないパラグライダー(身元不明機)が飛んでおり、河原の辺りに降りていきました。。。
五竜フライトエリアはまだオープンしていないので、そこからではないでしょう。。。
どこから飛び立って、どこに飛んでいったのか。。。
さて、これの何が問題なのか。
パラグライダーというスポーツ(遊び)を継続するために何が一番大切か?
「法律」や「社会的ルール」を守る、ではありません。
「地域の方々の理解」です。
八方尾根でのパラグライダーはテイクオフ(離陸場)とランディング(着陸場所)を設け、フライトルールやフライト空域等に関しても明言化し管理させていただいています。
目的は、安全管理はもちろんですが、パラグライダーというスポーツ(遊び)が地域の方々にとって明瞭なものであることで、ご理解いただき、受け入れていただきやすくする事でもあります。
安全管理といっても、自然相手であり、さらに空を飛ぶという特殊な状況ですので、我々に出来ることは限られています。
それでも、日々手法や内容を考え、少しでもフライヤーおよび地域の方々が安心してレジャースポーツとして楽しみ、認識していただけるよう努力しています。
これは、法律的な事ではなく、ここ白馬村でレジャー産業の事業者として健全に事業を営んでいくために、もっと根本的なことを言えば、パラグライダーを地域の方々(できれば全員)に受け入れていただくためには、人と人との繋がり(思い)が大切だからです。
正直、地域の方々の理解が無ければパラグライダー事業はできません。
なんども言います、何が一番大切か?
「法律」や「社会的ルール」ではありません。
「地域の方々の理解」です。
法律的に言えば、周囲の方に迷惑さえかけなければ、国立公園内である八方尾根上部から北アルプス稜線にかけて登山道として整備されている場所からであれば、パラグライダーを広げ、勝手に飛び立っても違法ではありません。
「社会的ルール」は破っていないのです。
そして、着陸する場所は地権者の方の了承を得たり、河原であったりすれば、これも法律的にはOKでしょう。
だから、我々は、それに対して
「ダメです!」
とは言えません。
あくまでも、諸々ご理解いただき、お願いするしかありません。
よろしくお願いします。
けど、パラグライダーのパイロット達がそれぞれ、そんな自由なことをしていたらどうでしょう?
特に八方尾根では我々がパラグライダーのエリアを地域の方々の協力を得ながら運営しています。そんな中、上記のようなパラグライダーがいたら、気になりますよね?
いつも見ているパラグライダーが、見たこともないところから飛び立っていき、見たこともないところに降りていく。
皆さん優しい方ばかりなので、心配してくれちゃいます。
そしてうちに電話で問い合わせてくれたりします。
「なんか、川の方に降りてったパラグライダーがいたけど大丈夫なのか!?」
と。
「えっ、なんのことですか?分かりません。」
ってわけにはいかず、
当然、我々は、安否の確認や、状況の確認をする必要があります。
「パラグライダーってやつは、まったく、、、」
なんて言われないように。
決められたランディングではないどこかに降りてしまうこともあります。
そんな時、近くで見ていた方に、
「どっから飛んできたの!?」
「すごいねぇ~」
「お茶でも飲んでいきなさい」
「送っていってあげようか」
そんな声掛けをいただける環境でありたい。
今日はきっと、何も知らない外国人パイロットが、勝手に登って飛んじゃったんだろう。
だって、日本のパイロットがそんなことするはずないし。
今日起きた事とそれに関する僕が考える問題点でした。
我々がどのような思いで「エリア管理」というある意味パイロット達を制限するようなことをしているのか、、、。
「優しい想像力」で考えてみてください。
我々はこの環境を占有したいわけじゃないです。
この素晴らしい環境でパイロットの誰もが楽しんでいただきたいと考えてます。
僕も歩いて登っていって、アルプス稜線から飛んできたい!
って思ってます。実現に向かって、着実に、慎重に、取り組んでいます。
とりあえず、「撮影」などの名目がある時は関係各所に連絡の上、成立しています☺️
八方尾根でハイク&フライ、皆で楽しめるようになりたいですね~♪
と最終的には前向きな話です。