イギリス 祝日、有給休暇、そして、法定休暇(産休、病欠など)
祝日
イギリスのイングランドの祝日は、Bank Holiday(銀行がしまるから)と呼ばれ、通常、年に8日しかありません。日本は通常15日ですね。
1.New Year's Day (元日)
2.Good Friday (Easter Sundayの前の金曜日)
3.Easter Monday (Easter Sundayの後の月曜日)
4.Early May Bank Holiday (メイデーみたいなもので、5月第1月曜日)
5.Spring Bank Holiday (5月最週月曜日)*
6.Summer Bank Holiday (8月最週月曜日)
7.Christmas Day (12月25日)
8.Boxing Day (12月26日 プレゼントの箱、Boxを開ける日)
スコットランドは11日、北アイルランドは、10日あります。ウェールズはイングランドと同じようです。
*2022年のSpring Bank Holidayは、現在のエリザベス女王の即位70年を祝うためにPlatinum Jubilee bank holidayが特別6月3日(金)に設置しているので、6月2日(木)になります。
有給休暇
有給休暇は、というと、UKとしては、下記の用に定められています。
Holiday entitlement
Almost all workers are legally entitled to 5.6 weeks’ paid holiday a year (known as statutory leave entitlement or annual leave).
An employer can include bank holidays as part of statutory annual leave.
Most workers who work a 5-day week must receive at least 28 days’ paid annual leave a year. This is the equivalent of 5.6 weeks of holiday.
週末なく、毎日働いたとして、最低5.6週分の有給がもらえる。つまり、
5.6×7=39.2日分もらえるということです。
ですが、通常週5日勤務なので、最低5.6*5=28日分となる、ということです。
これから、祝日8日分を差し引くことも可能なので、最低20日になるところもあります。そこまでケチ(?)になるところは、大抵、契約社員の場合だったり、中小企業の場合だったりします。
有給は、基本使い切る事を推奨されます。次年度への持ち出しは、5日までとなっている企業も多いようです。大企業ですと、有給の買取をしてくれるところもありますが、有給をとらせることで、社員の精神衛生を保つという意味合いがあるので、20日は最低とらせる必要があります。
休暇中に病気になった場合、証明書があれば、病欠に振り返ることもできます。
産休(産前産後込)
産休産後2週間(工場で働くひとは4週間)休む義務があります。
法定で定められた産休は52週ですが、支払いをされるのは、最高39週間です。
最初の6週間は、週の平均収入の9割
残りの33週間は、現在のところ£151.97が保証されています。
また、この産休52週は、夫婦、カップルが別の企業で働いていても、でシェアすることも可能です。支払いなどは、企業ベースで決められます。
例えば、自宅に来てもらって、育児を手伝ってもらうナニーを雇う場合、家族が雇用者となり、雇用契約を結ぶことが必要な場合もあるので、その場合、この産休もナニ-には取る権利があります。雇用サイズによっては、全額国から支給されるので、家族はこの手続をする必要が出てきます。
Paternty leave(パタ二ティー休暇)も1-2週間取れることになっていて、最低金額は、同じ産休の残り33週の分と同じです。が、会社によっては追加有給扱いでとれるようにしているところもあります。
また、産休をとって、仕事に戻らずやめるような産休手当泥棒と言われる事態にならないように、復活せずにやめると、支払われた手当を全額または一部払い戻しする契約になっているところもあります。
さらに、よい産休保証があるところに、妊娠してから就職、または、就職してから数ヶ月(企業による)で妊娠した場合、企業の産休手当を全額もらえない場合もあります。
また、産休中の有給休暇は、持ち越しできるようになっているので、有給28日のところで、1年産休をとり、復帰した場合、56日の有給になりますが、さらに翌年には、契約通りの持ち越し日数のみになります。
また、産休と同じように、養子縁組をした場合にも1年間の養子縁組休暇(Adoption Leave)が保証されています。期間も保証も同じです。
パレンタルリーブ(育児休暇)
これは、無給休暇です。
子供の教育、または、子供と過ごす時間を増やす、祖父母と過ごす時間を増やす、などの理由で、1年以上同じ企業で働いた場合には、18歳未満の子供、1人あたり1年間最大4週間、全部で18週間の無給休暇を取れる制度があります。
基本1週間単位ですが、企業の裁量に任されています。21日前には申請をするとは、法定で決められていますが、企業の裁量がききます。
これは、一つの企業あたりですので、4年半ごとに仕事を変えた場合、子供一人あたりまた別の企業で18週間とれます。うまくいくと(?)、18歳までに、72週間無給休暇を、昇進昇格に影響なく取れます。
病欠
病欠には、有給を使わなくてよいです。国で定められているのは、現在のところでは、
You can get £96.35 per week Statutory Sick Pay (SSP) if you’re too ill to work. It’s paid by your employer for up to 28 weeks.
と、週あたりの金額が定めらていますし、最大28週間までこの金額をもらってとれることになります。それ以上は、会社次第です。
例えば、子供の面倒を自宅で見るのを手伝ってもらう場合、ナニーを雇います。これは雇用契約を結ぶことに通常はなるので、ナニーには、病欠も、産休も国で定められた分支払う必要があり、その分は、雇用者は国から補填されます。
会社は、会社でそれぞれどれだけ有給で病欠をとれるか決めていますし、とり方がおかしいと、いろいろ指導が入ります。このあたりは、HR(人事)の腕の見せどころとなります。
1.多少は目をつぶる、というのも大事。
2.個人指導し、モチベーションをあげられるように考える。
3.チームビルディングをする。
というのが、基本です。モチベーションが低いからズル休みするわけですし、人は時にはだめなときもあるものですので、人間性を持って対応することが、実は全体的結果がよくなる場合が多いのです。
二日酔いで仕事できない状況は、病欠に入らないのですが、毎週月曜日に休んでいるとか、毎回休暇前後に病気になるとか、パターンがある人には、一定期間様子を見ます。統計とパターンを明確にして、面接に取り組むことになります。
個人的に、そういう人がチームメイトにいましたが、やはり、HRの指導を受けて、改善されず、辞めされられました。そういう人は、どの世界でもいるものですが、大半を見れば、そういう人の割合は低いです。
自堕落で、多く休む人は、マイノリティで、通常、パフォーマンスも良くないので、目くじらを立てて取り締まる方が、良い社員の自尊心、モチベーション、ロイヤリティを保つのに、悪影響が出るほうが大きいので、会社全体利益を優先します。
基本、自分の休暇、週末を入れて、1週間会社を病欠入れて休んだ場合、会社はFit Note(別名Sick Note)をホームドクター(GP)から受け取るよう要請できる権利があります。(コロナによる隔離要請が来た場合は、オンラインでIsolation Noteを取得します)
家に来てもらって、子供の面倒を見てもらうナニ-の契約を結んでいる場合でも、病欠中は、法定金額、現在1週間あたり£96.35、28週支払う義務があり、これは、国からは保証されません。
以上が、私が今の所知っているイギリスの休暇関連でした。