対価を得るという事
みなさん、こんにちは。
激痛とはおともだちのIkukoです。
今日は久しぶりにclubhouseの告知の話ではなく、最近私がとても嬉しかった話をさせて頂こうかなと思います。
今年の世界啓発デー
5月12日は線維筋痛症・慢性疲労症候群。筋痛性脳脊髄炎・化学物質過敏症の世界啓発デーでしたね。昨年の2022年では、1分ほどの自分紹介と世界啓発デーを訴える動画を作りました。この反響は自分が思っていたよりもずっと大きく、大変だったけれど、無様な姿だったけれど、世に出した手ごたえはあったのだと感じる事ができました。
そして今年2023年の私は…というと、最近になって重い腰を上げて始めたTikTokで今流行っているあの「ドレミの歌」の替え歌に挑戦しました…失笑。結果的によくよく考えたら終盤の「♪ラは~」がラになってなかったり、音を入れられなかったり…と、お粗末になってしまいましたが、見て下さってくれた方からは、
「私の言いたいことを代弁してくれてありがとう」
という嬉しいお言葉も頂きました。
そして今年2023年の線維筋痛症・慢性疲労症候群世界啓発デーである5月12日である日はなんと一年前にはとても信じ難いみおしんさんとYouTubeLIVE配信でご一緒させて頂きました。
今回はその日に言いたいことが溢れ出てきすぎて、肝心なことをお伝え出来なかったように感じたので、補足といった感じで受け止めて頂ければなと思います。
社会の一員でいない事による自己肯定感の低さ
病気が酷くなってからの私はいつだって自己肯定感は低かったと思います。しかし、それが故に自分を傷つけるような行為だとか、引きこもるという事はありませんでしたが…、自分分析はあまり得意ではありませんが、私がこんなに低い自己肯定感の持ち主になったのは、自分が社会の歯車の一つになっていないからだと日々感じ続けているからだと思います。自己肯定感が低いことを自覚はしていましたが、重なりますが私は特に自分を傷つける行為もしないし、誰かに自分を鼓舞してほしかった訳ではなく、ただただ情けなかったんです。
それもそのはず、私は社会人経験がありませんし、アルバイトをして働いた分の対価を頂いたのは何年前になるであろうか…?なんのなんの!何年前ではない、十何年前でもない。20年を超えるほど以前の事だったと気づかされました。
それでも私は常に社会に参加しようとしていたではないか!例えば、そう、clubhouseだってそうではないか!社会との参加。
確かにclubhouseは世界中の人と同じ時間を共にする事ができる。学も得られる。しかし意地汚い人間だと思われるかもしれないが、clubhouseはある意味ボランティアであって対価は生まれない。しかし、それに不満を感じている訳ではないのだ。clubhouseは私の生活を豊かにしてくれたのだから。
clubhouseを始めるずっと前から私は同じ線維筋痛症・慢性疲労症候群の患者さんのピアカウンセリングを行ってきた。ピアカウンセリングとはピア(仲間)同士で癒しあうのが理想的だと思う。しかし、これまでお話を聞かせて下さった方は抱えている物が重い人が多かったため、お話を聞くので手いっぱいになってしまっていた。
人の心に耳傾けることは疲弊する
そして、みなさんにも思い出してほしい。ともだちでも誰でもいいから誰かの相談をじっくり聞いた後ってずっしり疲れませんか?そうなんです、人の話を聞くことはとても聞き手を疲弊させてしまうのです。それが良い悪いという訳ではなくて、事実として「聴く側は疲れる」という事なのです。だから私も今まで何度か30分500円位の有料化を考えてきたものですが、「お金を取るなら…」と今まで関係を紡いできた人々が、波が引いていくように居なくなってしまい、結局有料化は無理なのだ、という結果に行きつく事となってきたのだ。
この時呪ったのは、自分が何の資格を持っていない事やみおしんさんのような人を引き付ける求心力のなさ、結局相手のために何もできていなかったという自分自身だった。私の沼の奥底までの自己肯定感はさらに深く深くなっていくのであった。
対価を得ることへのためらい
対価を得ることに関して私はもう一つ心のブレーキになっている思いがありました。…というのは、「対価を得る事=金に執着する事」という思いがあったのだ、何でもかんでもお金とくっつけて考えることは、お金に対して卑しい、というか正直意地汚いのでは?とまで思ったこともある。
だからみおしんさんが何を考えているのか分からない時期もありました。みおしんさんに出会ってから、何度となく何かWiTH PAiNのお手伝い出来ないものかとお話を伺っていました。その時にはもちろん「ボランティアで」というつもりで。
しかし、みおしんさんが始めたカウンセラー事業を知って、みおしんさんは最初から私たちを自立させようとしてくれるのだ、と気づきました。医師で自由診療だからできるそのカウンセリング代は、お世話になりたいなと思っていた私の懐事情では無理だとハッキリ分かるほど高いように最初は感じました。しかし、医師で身体の事、薬の事を分かっていて、しかも同じ病気とくれば、今のカウンセリング代でも破格なのではないかと私の想いも次々に変化していきました。そしてみおしんさんの料金設定には「相手の話を聞きだすことは身体を消耗するくらい大変な事」だからボランティアではなく少額でも私たちが対価を得られるようにという優しさからだったのでした。
これで私はWiTH PAiN認定ペインカルテアドバイザー&ピアカウンセラーとなったのです。ボランティアから脱却した対価を得る事に一歩足を踏み出しました。
WiTH PAiN認定ライター
しかし、私の期待とは裏腹に、TikTokで宣伝をしても私への依頼どころか、質問やちょっとお話聞きたいです、という方すら現れませんでした。みおしんさんがせっかく踏み台を作ってくれたので、あとは各々が輝く時だと夢見ていたのに。私の心は再び凍てつく氷のように冷たくなってしまいました。あの時「ポッ」と心を照らし、凍てつく手を温めてくれた火が消えていく様でした。
私の状態を知ってか知らずか、みおしんさんは次週のオンライン講座の時にまた新しい戦い方を提案してくださいました。それが「WiTH PAiN認定ライター」でした。みおしんさんから説明があった瞬間に「私の闘い方はこれだ!」と確信しました。
私が最初に依頼されたのが一年前(2023年時点)に初めてみおしんさんとclubhouseでご一緒した時の90分近い大作でした。もちろん私も他の線維筋痛症・慢性疲労症候群の患者さんと同じようにブレインフォグやクラッシュを起こすので、この対談の文字おこしは、勝手が分かっていないこともあり苦戦を強いられました。でもどうしても今年私がゲストで招かれている5月12日の世界啓発デーには間に合わせたかった。焦りばかりが前に出てきてしまい、指が動かない。でも、自分に甘く…もだが、自分に厳しく自分を追い込んでいき、何とか5月12日当日の朝までにはみおしんさんに送る事ができました。
あの時のドロドロに疲れた身体の事と、やり切ったという達成感は私は一生忘れないんじゃないかと思いました。そして、お金に卑しいIkukoは、みおしんさんから「お疲れさまでした!」と共に今回の報酬を告げられ、振込先の話になった時には、疲れも忘れにんまりしていたのではないかと思われます(笑)。
自分にできる事でいい
今回、20年ぶりに自分の労働によってそれに見合った対価を頂いた事は、自分が社会の歯車の一つであることを認識する事ができ、それと共にどん底だった自分の自己肯定感を上げる事ができた。そんなにすっごい変化があったのだからすごい金額を得たと思われるかもしれないが、別段そんなことはない。人として当たり前で、「一般的な」賃金であって、私が欲しい服を買うには到底足りない。つまり、そんな〇万得た訳ではないし、その金額設定をしたみおしんさんは妥当な金額設定をしたのだと思う。
当たり前のことだけれど、人には向き不向きがあるので、今回私がチャレンジして失敗に終わったものが、あなたにとってはしっくりくる、世界で一つの歯車なのかもしれない。だから、失敗を恐れず何にだって挑戦してみればいい。あなたはもう知っているはず、あなたがつまづいた時に「大丈夫、大丈夫だよ」と励ましてくれる仲間もいるはず。気づいてないだけかもしれなくて、本当は存在しているのかも…。
お金に卑しくていいじゃないか!私は小さく認識できないくらいの大きさかもしれないが、この社会を動かす歯車のひとつなのだ!