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ターゲットを外してもヒット
もうすでに広く認知されてきた、電子レンジで焼き魚を焼けるという商品。
その名も、「チン!してこんがり焼き魚」というネーミングの特殊シートを使用した、魚焼きのパックです。
この商品の意外性は、電子レンジという焼き物はできないと思われていた調理器具で焼き魚ができるというところと、販売元が小林製薬というおよそ料理とは関係のないメーカーであるということでしょう。
さらに、メーカーにとってもその販売ターゲットが、当初の予想を覆す層に売れているということらしいのです。
この魚焼きパックの開発と販売に当たっては、一人暮らしの若者や調理後のレンジの洗浄が面倒だと感じる若い世代に焦点を絞ってました。
ところが実際の購買主力は、意外にも50代から上の高年齢層にヒットしているというのです。
なぜか? この魚焼きパックを購入している中高年の方に街頭インタビューをしてました。
回答には、便利だからというものぐさな理由ではなく、「安心」だからという答えが多くを占めてました。
要するに、直火を使わないところに中高年から上の年代層にヒットしたのです。
調理中の直火による事故や火災が以前から問題視されてます。
この点に消費者の側が気づき、この商品の安全性を認めて購入しているというのです。
確かに、ガス火のレンジやコンロでには不注意からの火災の危険性が潜んでますが、このレンジでチン!を使えば、まずはそのような火による事故の心配がありません。
これからの商品は、このように安全性が大きなポイントとしてアップされてくるのでしょう。
また、メーカーが意図していなかった点について消費者の側が評価をしヒットしたという意外性。時代は進化してます。