【なんはなタイトルマッチ】ゲームのゴングが鳴り響く(新2章1話)
ーなんのはなしですかー
これはスタジアムに打ち上げたジェット風船、その夢の続きのお話
第2シリーズ
目を覚まして
目を覚まして
ああ、ゼルダ姫…..
もうそんな時間ですか。
灰原は朦朧とした意識を辿っていく。
夢の中でもレポートをまとめようとしていたように思うが随分と違う夢を見てしまった気がする。
たしか、ドリーム社のジェット風船を高く広く外の世界に飛ばすには、コニシさんの活動を目立たせることが必要だ、とビジネスの対談に同席させていただいて、それをレポートにして通信とする、そんな予定だった。
それがいつの間にかジェット風船が舞い上がるスタジアムはプロレスのリングと化しており、正体が謎に包まれた覆面レスラーによって詩的なリズムで華麗な技が次々と繰り出されていた。
「書け!刻め!響け!」
「詩が舞う!技が唸る!」「言葉を超えろ!」
「刻め!勝利の詩!」「詩人の覚悟を決めろ!」
技に合わせて熱狂する観客のそんなフレーズと共に、いつの間にか手に持っていたペンはペンライトへと変わり、次々と繰り出される技に合わせて叫びながら灰原も夢の中で熱狂していた。
かと思うと、リングの上で、応援していたはずの覆面レスラー ペン・マエストロが繰り出す相手の集中力を乱す特殊技、カオス・クエンティナリーをまともに食らってしまい失神レフェリーよろしくリングに沈んでいた。実況中継の声もマイクパフォーマンスの声も目覚まし時計よりも遠くに聞こえる。
そんな中、かすかに脳裏に響く声
覆面レスラーが囁く。
ーー『ああああ』を繰り出した私に向かって。
リングに今倒れているのが、自分なのか、
それとも覆面レスラーに『ああああ』を繰り出したのが私なのか。
このまま伝説のフィニッシュ技『逆転文脈ドライバー』を繰り出せば勝利が決まるかも知れないのに、今、私はリングに倒れていて動けない。
レフェリー、レフェリー
目を覚まして
目を覚まして
ああ、勇者『ああああ』様
私は一体、何をレポートにしようとしていたのですか。
どこから始まってどこに向かおうとしていたのですか。
ゆっくりと手を上に伸ばして身体を起こすとファンファーレが鳴り響いた。
「最近、朝、音楽を選曲するようになって目覚ましいらずなのよ。」
そういって、前より機嫌よく過ごしているベルが時計を譲ってくれた。
珈琲を入れてテーブルに運ぶ。
それにしても変な夢だった。
なんのはなしですか、と取材した内容からだったと思うのだが….
ふと、目線を落とすと、テーブルの上には3つのキャラクタープロファイルが置かれていた。
なんのなはしですか
新企画を発見しました。
なんのはなしですか?!
この第2章1話に出てくる内容は、武智倫太郎さんのこちらの記事とコメント欄よりアイデアを頂いております。
何が起こっているか、興味ある方は是非ご覧ください。
どこから始まってどこに向かっているのか。
それは、な、なんのはなしですか、と創作ルームに資料を置いた上で続きをご紹介していけたら、(希望的観測です。)
もし、ご参加いただける方や、この企画をご自身でクリエイトしてみたいという方はぜひチャレンジいただけたらと思います。
よろしくお願いいたします。