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【レビュー】法廷の外でも逆転劇を!『逆転検事』

 逆転裁判6を終えて数年、すっかりシリーズのファンになってしまった私は大逆転裁判、逆転検事、そしてvsレイトン教授も積みゲーに追加しました。そして今回初めてスピンオフをプレイ。ナンバリングではおなじみの成歩堂弁護士事務所陣営が全く出ない作品ではありますが、彼らに負けない個性豊かな面々が物語を盛り上げてくれました。御剣怜侍検事が大活躍!今日は『逆転検事』のクリアレビューです。

 ストーリー:★★★★☆
やり込み要素:☆☆☆☆☆
   簡単さ:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆
グラフィック:★★★★☆
   操作性:★★☆☆☆
    総合:★★★☆☆
※個人の見解です

ストーリー:★★★★☆

海外留学から帰ってきた検事・御剣怜侍。しかしゆく先々で殺人容疑をかけられたり誘拐されたりと様々な事件に巻き込まれてしまう。一見別々に見えるこれらの事件、その影にはとある巨大な密輸組織と伝説の大泥棒ヤタガラスの長い時を経た因縁が絡み合っていた。

 冒頭でも書いたとおり今回の主役は、ナンバリングの主人公、成歩堂龍一弁護士のライバルであり友人でもある御剣怜侍検事。彼が海外留学から帰ってきてから起こる事件と、その原因となった7年前の事件が今回のストーリーです。時系列的には逆転検事自体は逆転裁判3の後のお話らしい…(たぶん)

 御剣検事が主役ということで、じゃぁ今回は法廷で弁護士と戦うんだな!と思っていたのですが、実際は法廷外で繰り広げられる推理合戦、といった感じでわかりやすく言うと探偵っぽい内容です。それでも検事らしく証拠を突きつけ、時にはなるほど君にはないようなロジックを組み立てて考えるという頭脳派の御剣検事らしい推理も体験できます。

なんとシリーズおなじみのサイバンチョを相手に
追究バトルを繰り広げることもあります
法廷外だからできるシチュエーションですね

 また、弁護士事務所メンバーは全く出てきませんが(一部パートナーになったことのあるキャラは出てくるがどっちかというと検事サイドの人間)、おなじみの糸鋸刑事や新ヒロインの三雲が一緒に行動するため、御剣検事の周りは常に賑やかです。なるほど君がいなくても御剣検事楽しそうにしてるなぁとちょっとにっこりしてしまった。さらに、ナンバリングの方で登場したキャラクターもちょこちょこ出てくるので本編既プレイヤーは思わずにやりとしてしまうことでしょう。

個人的には初登場のロウ捜査官が
好みにドンピシャでした

 逆転裁判ではオムニバスな話と見せかけてこれらは全て実は繋がっていた……!!というサプライズ展開が多かった印象があるのですが、本作では収録エピソードが1つ前と繋がっていることがあらかじめ明言されていることが特徴的だと感じました。これは逆転裁判シリーズを手掛けている巧舟さんが検事シリーズでは参加していないことも起因していたりするのでしょうか……。

やり込み要素:☆☆☆☆☆

 DLCはなく、ストーリー分岐も……たぶんないです。やり込むとしたらセリフ回収ぐらいですが、そこまでしている方はあまりいなさそうです。アドベンチャーゲームなので仕方ない。

簡単さ:★★★☆☆

 ヒントをよく呟いてはくれるのですが、私の察しが悪いのか単純に難しいのか、よく選択ミスをしました(笑)シリーズおなじみの心証ゲージがあるので、ミスを繰り返すとゲージが0となりゲームオーバーとなります。少し面倒ですが、こまめなセーブ&ロードで章の初めからにならないようにするのがおすすめ。

音楽:★★★☆☆

キャラクター固有BGMが多く、誰のシーンなのか、誰が優位なのかわかりやすいです。シリーズ通して言えることですが、こちらが相手を追い詰めた際に追究のBGMのテンポが早くなるので攻めて攻めて攻めまくれーー!!と勢いづけられます。

グラフィック:★★★★☆

 こちらの画像を見て頂きたい。

 なんと今回はキャラクターのドット絵があります。感動した。逆転裁判の操作では基本的に1枚絵をポイントクリックしていくのですが、逆転検事では調べたい箇所に御剣検事を移動させて調べます。登場キャラクターがその場にいれば、みんなドット絵で描写されていて、話しかけることもできます。裁判シリーズのシステムと比べて何かメリットがあるのだろうか……?と考えたのですが、特に思いつかず、強いて言うなら現場の捜査権がある検事らしく、自ら捜査ができるという弁護士との違いをわかりやすくしているのかもしれない。

操作性:★★☆☆☆ 

 操作画面はこのような感じ。

 捜査パートの御剣検事は十字キーで操作できますが、下画面を使ってペンでも動かすことができます。しかしわざわざペンを出すのも面倒なのでほとんど下画面は使用しません。証拠品を見たり、選択肢を選んだりそのくらいです。あまり意味はなかったかも…?

総合:★★★☆☆

 主人公や操作性の違いで新鮮さは感じたものの、6までプレイしているとゲーム自体の旧作故の不便さが目立ってしまうのは仕方なかったと思います。それに関しては携帯アプリ版の方がブラッシュアップされている可能性もあります。それでも、裁判シリーズでは法廷でしかほとんど見られなかった御剣検事の裏側を見ることができてとても良かったです。法廷ではなるほど君のことをやれやれ落ち着きのないやつだと思っている彼ですが、裏を覗けばなんだ結局似た者同士じゃないかとにやり。むしろなるほど君より苦労人気質かもしれません。

 まだ逆転検事2も残しているのですが、逆転裁判7が出るまでには必ずプレイしたいです。というのも、裁判シリーズだけでも御剣検事に愛着が湧いていたのですが、検事シリーズでさらに愛着が強くなってしまったので、その気持ちでまた成歩堂vs御剣の裁判に臨みたいと思ったからです。私は逆転裁判シリーズにハマったのがかなり遅かった(大逆転裁判2発売前くらい)ので、発売順で遊べた方がとても羨ましいです。私とは違う目線で御剣検事を見ていたということですから。

 先日逆転裁判456の王泥喜セレクションが発表されました。その時のTwitter(現X)のトレンドは皆様見ましたでしょうか。『御剣セレクション』が入っていたのです。つまり逆転検事でも同梱移植を願っている層がいるということです。それだけ検事シリーズも人気があるということだと思います。2のプレイも忘れずに楽しみたいと思います。




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