【レビュー】人生を『unpacking』
私にしてはレビューの投稿ペースが上がっているのでは。長編作品後とGWという条件が重なって積みインディーズゲームを少し進めていました。そろそろまた長編ゲームに戻ります。
今日のレビューは『unpacking』です。一昔前に実況界隈でもよく見かけた作品で、noteでもよくレビューを目にしていました。自分は細かい作業系が結構好きなので今回GWセールもあり遊んでみることにしました。
発売日:2021年11月2日
プレイ機種:Switch
プレイ時間:約6時間
ーあらすじー
これを読み解くのもゲームの楽しみなので秘密!
ーどんなゲーム?ー
ある人物の人生をなぞりながら、荷解きしたものを正しい場所に配置するゲーム。例えばトイレに包丁があったり、靴がリビングのソファの上にあったりなど、その位置にあるとおかしいものがあるとミスとして教えてくれる。
良かったところ
語られないが感じ取れるストーリー
このゲームにはストーリーが隠されています。ナレーションも字幕もないのでただのパズルゲームと思って解いてしまうとそこまで察することはできないかもしれません。「あれ?ここに引っ越してきたってことは・・・?」「これってもしかして・・・?」とダンボールから出てくる物や家の移り変わりでなんとなく気づくことができ、それを考えるのもとても楽しいです。中には本来はここにあるべきなのに主人公の心情的にそこに置くことが間違いなものもあったりして、それに気づいた時はこのゲーム面白いなぁ!!!と心から思いました。(たぶん既プレイヤーならなんのことかわかる)
ドットが細かくて可愛い、さらにやたら触りたくなる操作感
小物のドットってなんであんなに可愛いんでしょう。大体はRPGの背景で見かけることが多かったのですが、こうして操作できるドットって私はあまり触ったことがなかったのでとても楽しかったです。ひとつひとつが細かくて可愛いだけでなく、さらに触った時の音もちゃんと1つ1つ設定されていて、振ると音が鳴るおもちゃは実際揺さぶると音が鳴りますし、ゲームソフトを置くと中でディスクが「カチャ」と鳴る音がします。何もかもが細かい!
整頓欲を刺激される
本作は『正しいところに正しくしまえばクリア』なゲームです。そこに置いてあれば順番や置き方までは細かく指定はありません。ないのですが・・・・本はこの段に収めたい!ゲームソフトはテレビボードに全部入れたい!!え!?なんでこれは整頓できないの!?なんで靴が片方台所のダンボールから出てくるんだ!などなどプレイ中歯がゆい思いをたくさんしてはそれが面白くて仕方ありません。イライラはしません、ニヤニヤします。
ちょっとしたご褒美ステッカーが嬉しい
荷解き中に特定の操作を行うとフォトモードで使えるステッカーをもらえます。ステッカーの名前がヒントになってはいますが、全く存在を知らなくてもある程度は遊んでいると自然と手に入ります。クリア後は全部のステッカーを集めるちょっとしたやり込み要素にもなっているので、遊び足りない気持ちをこのやり込みで少しだけ補うこともできます。(でも足りない!!)
気になったところ
正体不明のアイテムがある
これはプレイ前にレビューでもちょくちょく見かけていましたが、海外のゲームだからか、荷解きした中にはそれが何かわからないものも出てきます。何かわからないということは正しい場所がわからないということです。虱潰しに置けばどうにでもなりますが結局これはなんだったんだ!と若干の謎は残ります。
総合:★★★★★(5.0)
すごく楽しかったです。まだまだ遊び足りません!整頓ゲームってこんなに楽しかったんですね。しかもそこからストーリーが読み解けるなんて一粒で二度美味しいとはまさにこのことです。『unpacking』という単語の意味はタイトル画面をみればpackingの逆で『荷解き』と取れると思います。しかしunpackingには『紐解く』という意味もあって、実際に最後まで遊んでみてこれは人生をunpacking(
紐解く)するゲームなんだなぁと感じ、今回のレビュータイトルとしてみました。シンプルだけど奥深い神ゲーでした。頻繁にセールもしているのでぜひこの不思議な充実感をみなさんも味わってみてください。
余談ですが、この主人公、絵を描いたりゲームをするのが好きな様子。めちゃくちゃ親近感湧きました(笑)
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