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リーディングマラソン#17
読んで語るを繰り返すリーディングマラソン。
今回はお久しぶりの方、新しく参加の方もいて、新鮮な顔ぶれとなりました。
今日私が選んだ1冊目は『読めば分かるは当たり前?』
以前、哲学対話の進行で必要なのは「読解力」だというお話を聞いたことがあり、ではその読解力とは具体的にどういうことで、どのようにして高めることができ、それを進行にどう応用できるのかということを考えたくて手にとりました。「読解力とはなにか」という章を読んだだけですが、自分自身の読書スタイルにも影響を受けそうで、続きを読むのが楽しみです。
2冊目は『「ふつうの暮らし」を美学する』
先日探究コースで「美とは何か?」というとても難易度の高い本質観取をしましたが、その美について、家に紐づけて考えていけるというのがとてもよいなと思い手にとりました。今回読んだのは掃除や片付けを事例とした美的性質についての章で、もう少し前後のつながりを読まないと理解が追い付かないなと思う面もありましたが、「掃除や片付けは、私たち自身が世界制作をしていく際に行う行為」であり、「結果として得られるきれいな洗濯物や片付いた部屋だけでなく、そこへ至る過程も私たち自身のものである――この点が、芸術と日常を分かつ大きなポイントになるのです。」というくだりで、なるほどと、自分の生活のなかでの美のとらえ方について少し納得がいきました。出張に持っていって引き続き読み進めたいと思います。
3冊目は『「人の器」をはかるとはどういうことか』
今月から1年かけてこの本を読んでいくという読書会が始まるので、その準備として序文・序章を読み、あとは全部のページをいったん最後まで繰ってみました。分厚いので一人では確実に挫折しそうですが、毎月1章ずつであればじっくり考えながら参加していけそうという手ごたえを感じました。発達段階の測定は10年以上前に少し学んだことがあったのですが、すっかり忘れていて、今回この書籍と読書会を通して理解を深められそうで楽しみです。非常に丁寧に具体的に書いてあるので、自分自身を標本にして心の成長につなげられたらと思いました。
最後に設けている対話の時間は、各々の本やそれについての語りを聞いて思ったことを言い合う時間となりました。他の方の語りを聞くのは、読書会に限らずですが、自分にない興味や理解に触れられておもしろいです。また、個人的に、リーディングマラソンの時間だけでなく、何を読もうかと本を選ぶ過程や、終わったあとに自分がどの本を続けて読むか/読まないかなど、この毎月の読書会によって、自分と本との付き合い方を考える機会になっているなあと改めて思いました。
★参加する仲間を若干名募集しています!
リーディングマラソンは、もともとはたくさんの積読本をなんとかしたいという思いから始まったオンラインの読書会です。ZoomのカメラをONにしたまま、それぞれがそれぞれに選んだ本を一定時間読みます。その後、直前に読んだ本についての感想を共有します。それを3回繰り返し、最後はその日に印象に残ったことをテーマに対話をします。
このやり方のポイントは2つあります。
1)読みっぱなしにするのではなく、どんなことが書いてあったかなと「思い出す」て「語る」ことをします。思い出すことで、読んだ内容が、記憶の他のノード(概念)と結びつきやすくなり記憶に残りやすくなります。また人に伝えようとすることで、自分の理解の具合が確認できます。
2)未完了の課題や目標に対して特別な関心やモチベーションを生むと言われているツァイガルニク効果を期待しています。読書会の時間内で読める量は微々たるものですが、それでも「読みかける」ということで、さらに続きを読んでいこうというモチベーションにつながるのではと考えています。
1~2名募集しますので、なんとなくピンときたという方は「クリエイターへのお問い合わせ」からご連絡ください。次回は3月23日(日)9:00~11:30です。
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