電気料金値上げ考察②
昨日3日間の東京出張より戻ってまいりました。
それにしても暑かった…。今回気付いたことは、普段そんなに汗をかかなかったのに、今回はものすごい汗。
もしかしたら日々のサウナで汗腺が開いており汗が出やすくなったのではとポジティブに考えました笑。代謝がいいのはいいことだ。
さて前回の続きをしたいと思います。是非前回の記事も改めてお読みいただければ。https://note.com/flowhokkaido/n/n6f67633a1e8d
前回言いたかったことは、電力価格高騰と言われていますが、実際の推移を知ることが大事だということです。燃料価格高騰を反映する為、燃料調整費変動で対応していることがわかります。
我慢できず1月に値上げ検討した時より、燃料価格が落ち着いてきたことで、今年に入りさらに下落傾向で推移しています。
では前回の事業者用と一般家庭用の価格差を比較してみましょう。
通常、事業者用(赤)より家庭用(緑)のほうが、11~12円ほど安いです。使用量が事業者用のほうが圧倒的に多い為、価格を下げられます。
その差額が紫の↕で表しています。事象としては以下となります。
①2021年度から徐々に上がり傾向だった単価だが、2022年7月までは事業用、家庭用の差額を維持。
②2023年7月以降は、事業用電力は高騰したものの、家庭用電力は価格を維持
③家庭用価格値上げ反映により、事業者用と一般家庭用の価格差が戻る。
国の補助金の差も3.5円あるのでそこも考慮しなければなりませんが電力会社は家庭用電力の価格を義務として据え置きしました。なので6月より電力会社としてはようやく安定運用になったということです。
次に現在発送電分離が進められた電力会社は、自社では発電所を持っていないこととなり、電力は市場より購入することになります。
ということで次に事業者用と家庭用、そして北海道の電力スポット価格(仕入価格)の比較をします。
※電力スポット価格はJPEX(一般社団法人日本卸電力取引所)HPより
先ほどの検証と同じく事業用、家庭用、そしてスポット価格の差を紫の↕で表しました。
2021年冬のLNG不足によるスポット価格上昇問題を除くと、この差額を維持すれば電力会社が運用上適正だと言えます。
④2021年10月よりスポット価格高騰に価格反映ができず、電力会社赤字
⑤2023年6月でようやく事業者用電力がスポット価格差額適正に戻る
しかしこのグラフは国の補助金を反映していません。そこで同じグラフで国の補助金を反映したのが以下のグラフです。先ほどのグラフと比較してみてください。
④の事象は前回と同じ
⑥2023年1月よりスポット価格が下落し始め、10~11円前後で安定。国の補助金を反映しないと事業用、家庭用ともに適正価格より高値で推移
スポット価格が下がったので利益あげすぎだと言いたいわけでは決してありません。昨年のコロナ明け、ウクライナ戦争、円安を機に資材・燃料価格の高騰による価格反映ができなかった分があるので電力会社は大きな負債を抱えます。
自分がこの2つの記事で言いたかったことは
・新聞やニュースから得ることは重要、しかしそこを分析することが大事。
・今後のスポット価格の推移、国の補助金反映を見ながら適正な価格反映がされているかを確認する。
もちろん環境や生活面でできない方はいるかもしれませんが、エネルギーを自分で創る、そして利用量を減らす『再エネ・省エネ』を今一度検討しましょう。
もっと深堀りしていければ内容も厚くなるのですが、今回は事実を並べ私の個人的な考察とともに検証してみました。どこかの講演でこそっとこの内容話したいですね。
フロー事務所の食べきれないほどのいちごの豊作画像
(肥料はバイオガスプラントの消化液、敷料のみ 化成肥料・農薬入れておりません)