ドイツ生活日記
~何気ないけどたまに発見の毎日~
12月12日(火)【アートと心の中】
今日はアートスクールに行く日。朝起きるのが遅くなったせいでバタバタとバス停に向かう羽目に。でもいつもこう。
Googleマップを見たらバスが遅れているみたいで、「ラッキー。」と、心の中で言った。
バス停まで小走りすると、待ってる人が何人かいた。10分待っても来ない。すると、おばさんが来て、「トラックのせいでバスが来れないから(次のバス停/大きな駅まで)歩いた方が良いよ。」とみんなに言って去ってった。
2人ぐらい彼女に着いていくから、私もと、結局大きな駅まで歩いた。近いから問題はないけど。
次のバスを調べたら1分以内で出発だったから、また小走りして、バスに飛び乗った。「ラッキー。」また言った。
その後、無事にアートスクールに到着して、先生からアドバイス貰ったり、絵を描くのに没頭していた。
今日はいつも緑の服を着たおばさんに「I like this」と、私の絵を気に入ってもらえた。ここに来る回数を増やすたびに、別のおばさんがふらっと私のところに来て、絵を見てくれる。
なんか距離の取り方が親しみがあるというか、日本的というか。最初は別にフレンドリーでもないけど、顔見知りになって、だんだん仲良くなってく、みたいな。
そんな感じのことを考えながら、絵を描いていた。
今日は、いつもより少しクレイジーなことをした。私の絵の傾向の、丁寧な線とか、忠実に描きたいという気持ちを置いといて、ざっと複数の線を引いた。なんかスリルある行為で、ワクワクさと少しの心地悪さがあった。けど、殻を破る感じ、もはや自分の中のルールを破る感じがあって、「なんか好きかも〜。」と思った。
絵は絵でしかないかもしれないけど、アートスクールでポートフォリオ作りをすることが、自分のメンタルヘルスにも関わるような気がしてる。
絵のリアルさを求めるあまりに完璧主義になってしまうけど、本当のところ何も完璧なんかじゃない。逆に完璧なのはつまらない。何かアイデアが加わって、その人の個性があって、面白い作品ができるんだと、先生の言葉から感じた。
先生は私にいつも「クレイジーな絵を描いて、自分の目で見た世界の、自分のスタイルの絵を描いて!」と、言う。
絵を描いていて、前に書いた少しクレイジーなAの作品のように描こうと思って筆を進めても、やっぱり自分の頭の中の強い偏見やルールがその線を乗っ取って、思っていたものと違う、つまらない作品になってしまうことが最近よくある。
そして、1週間後先生に見せて、また先生がクレイジーなのをと言う。進んではいるけど、まだまだ完璧さを求めて『上手な絵を』、と考えてしまっているんだろう。
今日は4回目になるけど、だんだん心も体も解されててきた気がする。
「正解なんてないし、誰も完璧な絵を求めてなんかいないの、私の目で見た世界を私らしく描くの!」
ポートフォリオ作りに先生がいてくれてほんとに良かった。絵だけじゃなくて、心も成長している。
『硬らなくてもいいんだよ、もっと自由に絵を描いて。』