#38 【my garden journal】ツバメ水仙、花が咲いてからの観察日記。 コーヒー1杯分の値段で楽しく学んだこと。
こんにちは。ツバメが巣立つ時節のようですね。
私の育てた、ツバメ水仙もちょうどその季節に合わせて咲いてくれました。
今日は、1球のツバメ水仙から、たった1つ花が咲いた、というお話ですが、色々と勉強になりました。
私は、球根植物が好きです。
多くのものは、半年水をやって残りの半年は、放っておけばよいので、タネから育てるより、楽チンです。
「ツバメ」好き+アマリリスみたいな写真+球根好きの私。=衝動買いです。
近くのホームセンターで、1球入りの袋を買いました。400円弱でした。
ツバメの飛ぶ姿に似ている、ということで日本の名前は、ツバメズイセンとついているそうです。
学名は、Sprekelia formosissima (スプレケリア・フォルモスィッシマ)。
formosa (フォルモーサ=「美しい」)の最上級ですから、と〜〜〜っても美しい、っていうことですね。
原産は、メキシコ、グヮテマラ。細かいガレキが覆っている山地だそうです。
植えたのが4月2日。しばらくの間、ただ、石のようにじっとしていました。
そのうち、表皮にカビっぽいものが生えて来て、水やりを一旦中止しました。
全然、根を張る気がなさそうでした。
休眠する球根には、環境がうまく合わないと年によっては、芽を出さないものもあるので、諦めていたら、6月も半ばに入って、いきなり蕾が出て来て、ニョキニョキと伸び、6月19日に、あっという間に花が咲きました。
写真で見ていたより背が高く、花が倒れそうなので、急遽支柱を立てました。
小さな玉ネギ、エシャロットのような球根から、こんな大きな花が咲くとは予想外でした。不思議です。
花は、アマリリス(ヒッぺアストラム Hippeastrum)のようです。
ベルベットのような濃い赤の花びら、そして首元はツヤツヤとかたいグリーンで、とても神秘的です。
19世紀のヨーロッパにでも、タイムスリップしたような気分です。
狭い部屋がまるで、貴族のお屋敷のようにリッチに感じました。
このままにして花を楽しもうか、それとも、受粉して種子を採取してみようか、
と悩みましたが、綿棒で、受粉してみることにしました。
本当は、虫の役目、なのか、風、なのか。
それから3日後、下の写真のようになってしまいました。
受粉を終えて、花も安心したのでしょうか。
待ちに待った花は、これでおしまいです(笑)。
受粉なんて勝手なこと、しなければよかったかな〜、という考えが頭をよぎりました。
でも、ほんの3日の間に、茎は、3cmくらい伸びています。
葉っぱもすごい勢いで伸びています。
おそらく室内では、あまり育たないだろうと、ベランダに持ち出し、様子をみました。
一昨日の様子です。
茎は萎れ、子房はすっかり黄色くなり、
どうも受粉は失敗だったようです。
ごめんね〜、とツバメ水仙に頭を下げます。
花は枯れるところも、私には、魅力的に映ります。
せっかくですので、写真を撮っておきます。
地上に球根を出しても良い植物は、球根がシワシワにならずに、キュッと固いままです。
2、3年は植え替えなくても良い、と日本のウェブサイトから調べました。
葉っぱは、まだまだ伸びています。
さて、これからどうしたらいいのかな。
アマリリスのように育てる、とありますが、日本では地植えにしているところもあるようで、よくわかりません。
と、必要に迫られないと調べないところが、お恥ずかしい限りです。
「みんなの趣味の園芸」のサイトにある情報で、だいたい良さそうです。
葉の成長が終わり、秋になると休眠する、とあります。
せっかくですから、アメリカのナーサリーのカタログも調べてみましょう。
下の写真は、プラント・デライツ・ナーサリー (Plant Delights Nursery, Inc.)のサイトからです。(ご興味のある方は、このサイトへ行って、search のところに Sprekelia と入力してみてください)
このナーサリーは、有名な園芸研究家、トニー・エヴァント氏が経営する、園芸家の間ではよく知られている、楽しくユニークな植物の宝庫です。
ネイティヴプランツ以外にも珍しい植物がたくさんあります。
ちょっとお値段は高め、かもしれませんけれど、それくらい自信があるということでしょう。
最近はオンラインで読めますが、昔は、ここのカタログは楽しい読み物としても人気がありました。その年の出来事のパロディの表紙を作ったり、面白い解説で笑わせてくれるんです。
(Plant Delights Nursery, Inc.のカタログより、Sprekeliaの部分)
実際のサイトでは、それぞれの植物をクリックすると解説が出てきます。
フォルモスィッシマ(Sprekelia formosissima)、1球、17ドルですよ!
真ん中の’アーリー・ライザー (Early Riser)' は、「イタリアの育種家が、2種類のスプレケリアをかけ合わせて作ったもので、他のスプレケリアよりも早く咲き、当店ではオランダで売られているものよりも背が高い」、と書いてあります。
1球30ドルです!!
右端の’ユカタン(Yucatan)'という品種は、タネから育てたものだそうです。
解説によると、「普通に育てられている品種は、タネができない」とありました。
先ほどまで、ツバメ水仙には、ちょっと申し訳なかった、と思っていましたが、ここでちょっと救われた気がしました。
それから、「夏は休んで、大抵の場合、秋にもう一度咲く」と書いてあるんですね。
日本のサイトでは一年に一度、とありますが、どうなるでしょう。
もしも咲いたら、お知らせしますね。
ツバメ水仙、という名前のスプレケリア、飛ぶ姿がツバメのようなのでしょうが、ツバメが飛び交う時期に咲く、というのもあり、かもしれません。
今日も最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
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