#1 植物の名前は、アメリカ風の表記の仕方で行こうと思います。
こちらのブログでは、アメリカ(USA)で育っている植物の話をすることになりますので、はじめに植物の名前の表記について、説明させていただきますね。
ちょっと堅苦しい内容ですが、最初の数回だけです。軽く、お付き合いくださったら嬉しいです。
1. 植物の学名と日本での植物名の表記で戸惑う点
日本でも、植物の名前を、日本語の一般名以外で呼ぶ場合も増えてきてますね。
気になるのは、学名を使う場合に、多くがアルファベットよりも、カタカナで表記されていること。
カタカタの名前を字面だけで理解するのは、発音も含めて、大変じゃないかと思うことがあります。日本人には、La も Ra も「ラ」ですしね。
できたら英語とカタカナ、両方つけてもらうと嬉しいな、と将来に期待しています。
(1)日本でのバラの名前の表記を例にとって解説します
具体的な例を挙げてみますね。
バラの実(ローズヒップ)が楽しめるバラを載せた日本の園芸雑誌の記事があったので、その名前をみてみることにします。
1. ハマナス (日本での一般名)
2. カラフトイバラ (日本での一般名)
3. ロサ・パルストリス (学名)
4. ロサ・カニーナ (学名)
5. バレリーナ (品種名)
日本での一般の呼び名、学名、品種名。
いろんな呼び名が混ざっています。
(↑ ニューヨーク植物園のローズガーデン)
(2)学名の仕組みは、姓と名、みたいなもの
簡単にいうと、植物の名前(学名)は、
姓と名みたいなのがありまして、体系化されています。
姓=属名
名=種名
わかりにくいかもしれませんが、その場合は、サザエさん一家でも、ちびまる子ちゃん一家でも思い出してみてください。
ニックネームは「まる子ちゃん」本名は、さくら ももこ=「さくら家(姓)のももこちゃん(名)」、になります。
これをハマナスにあてはめてみますと、
ニックネーム(一般名)は「ハマナス」、本名(学名)は、Rosa rugosa (ロザ・ルゴーサ)= 「Rosaさんち(姓)のrugosaさん(個人の名)」という具合です。
(↑ ハマナス Rosa rugosa)
(3)こういう表記はいかがでしょう
アメリカの園芸雑誌、ウェブサイトでは、植物の名前を表記する場合、
一般的に呼ばれる名前、そのあとに学名、品種名が来ることが多いです。
一般名はたくさんありますが、学名は一つなので、誤解を招くことが少ないからです。
なので、上記の5つのバラは、次のように表すと統一感が出てくるように思います。
1. ハマナス (Rosa rugosa ローザ・ルゴーサ)
2. カラフトイバラ (Rosa davurica ローザ・ダヴーリカ)
3. ロサ・パルストリス (Rosa palustris)
4. ロサ・カニーナ (Rosa canina)
5. ’バレリーナ’ (Rosa 'Ballerina' )
(4)学名を使うことのメリットは特に検索に便利
(↑ ニューヨーク植物園のローズガーデン)
日本でも、アルファベットの学名の併用によって、海外のサイトの画像検索やカタログサーチなどももっと簡単にできるようになると思います。
学名の中の区分け、種属(姓名の名)の部分は、またいずれ、ですが、
グランディフローラ(grandiflora)=大きな花
マルティフローラ(multiflora)=たくさんの花
など、覚えやすいものもあり、知っておくと手掛かりになるものもあります。
ともあれ、ヒマワリ、朝顔、など誰もが知っているものは、そのままの名前を使うつもりです(ご安心ください ^-^ )。
次回は、気になる「アメリカ人の植物名の読み方」について。頭がいっぱいになるかもしれませんが、おつきあいくださったら嬉しいです。
ここまでお読みくださってありがとうございました。