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【R18小説】#6 溢れる蜜
彼の大きな手を想像しながら胸を鷲掴みにしてみる。
鏡には下着姿のまま胸を揉みしだく私が立っている。
彼が見るであろう、欲望の疼きに溺れる私。
あぁ、彼の目にどうか少しでも美しく映りますように。
こんなに欲望を丸出しにする私をどうか嫌いにならないでほしい。
だって私をこんなに疼かせるのは彼のせいだから。
どんどん硬く敏感になっていく乳首。
彼の手が、彼の指が私に触れると思うだけで熱いものが滴りだす。
想像だけでこんなにも疼くなんて、どうかしてる私。
でももう止まらない。
だって今日、彼の大きな手が私の腰に触れたから。
彼の指が破れたタイツからむき出しになった私の足に触れたから。
彼の吐息が私の首筋に触れたから。
パンティーの上からそっと溝をなぞってみる。
すでに少し湿ったパンティーに触れ、自分で驚いてしまう。
ここを彼が触るとき、
ここに彼が顔を埋めるとき、
ここを彼の舌がをなぞるとき、
私はその羞恥に耐えられるだろうか。
あぁ、どうしてあのまま彼を帰らせてしまったんだろう。
どんどんと押し寄せる疼きの波。
溢れる熱い滴りに自分で自分がコントロールできなくなっていく。
こんなこと初めてだ。
私はまだ男性経験がない。
だけどどうすればいいかくらいは知っている。
溝にだって触れたことくらいある。
だけどこんな狂ったような疼きの波が押し寄せてきたことはない。
パンティーの中に手を入れてみる。
ちょっとだけ・・・。
指を溝に這わせてみる。
ちょっとだけ・・・。
ズンっと何かが身体の奥から湧き上がる。
もう一度だけ・・・。
・・・ズンっ。
その振動にも似た感触と共に身体がビクンと反応する。
初めての感覚に酔いしれながら、何度も何度も触ってみる。
彼のしなやかな長い指が私の溝を前に後ろにと行き来するのを想像しながら・・・。
そのとき彼はどんな表情をするんだろう。
彼も私と同じくらい興奮してくれるんだろうか。
例えば彼の右手が私の溝を這うとき、彼の左手は私のどこに触れるんだろう。
髪、唇、首筋、胸、腰・・・。
どこを触られてもきっと身体が反応してしまう。
淫乱女と罵られるだろうか。
欲望に正直でいい子だと褒めてくれるだろうか。
どんどんと押し寄せる快楽の波に押しつぶされそうになりながら、私は一人ベッドに倒れ込んだ。
溝を這う指のリズムが速くなっていく。
リズムに合わせて腰が動く。
あぁ、呼吸ができない。
彼の指が私の溝をなぞっている。
そう想像しただけでどんどんと溢れ出す蜜がぐっしょりと手のひらにまで滴っている。
もうダメ・・・。
目の前で何かが真っ白に弾けた気がした。
足の先がピリピリと痺れたような感覚になる。
頭がボーっとして、ハァハァと肩で息をする。
何が起きたのかわからなかった。
もしかして私・・・?
溝の温かさを感じながらパンティーから指先を抜く。
蛍光灯にキラキラと反射する私の蜜。
もしも彼とそういうことをするとなったら・・・。
火照った身体を休ませながら、私はいろんなことを想像する。
もしも彼の指が私の溝に触れたとき、そのときも私の溝はこんなにも蜜が溢れ返るのだろうか。
彼のしなやかな長い指に私の蜜がこんなにも滴ってしまうのだろうか。
汚いと思われたらどうしよう・・・。
SNSやネット検索で知識はあったけど、蜜で手が汚れるなんてどこにも書いてなかった。
彼の指を汚してしまうなんて考えられない。
軽い脱力感と罪悪感と幸福感と。
いろんな感情が入り混じったまま、私はいつの間にか眠ってしまった。
(つづく)