スティールできたら

スティールできたら
　
この街はいつだって
ザワザワしてる
そんな雰囲気が
俺には愛おしい
　
初めて彼女に
声をかけたのは
北へ２ブロック
賑やかな通り
　
※
「すまないけど」
「なに？探しもの？」
「君の時間をすこし
　俺に預けないか？」
　
ホーム・タウンに帰っても
ソワソワしてる
「はあぁ？」と返した
彼女の顔浮かぶ
　
週末待ちかねて
北を目指したよ
長い２ブロック
考えながら
　
※
「お願いがある」
「また？探しもの？」
「君の愛を丸ごと
　俺にくれないか？」
　
※※
俺はスティールしたい
俺はスティーラー
確率はどうか知らないが
俺はスティーラー
　
この街はいつだって
ザワザワしてる
一つ異がうのは
彼女はもういない
　
※
「すまないけど」
「なに？探しもの？」
「君の時間をすこし
　俺に預けないか？」