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みんな幸せになってくれ

1995年に公開されたイギリスのテレビドラマ「高慢と偏見」と映画「プライドと偏見」を連続で視聴した。

ドラマは初めてだったが、映画は初めてではない。むしろ、3回目の視聴になる。大学の「イギリスの映画を見て文化を学ぼう」みたいな文系らしい大好きな講義で取り上げられたことが出会いのきっかけだ。

大学の講義が現在社会人になって役に立っているかと聞かれると首をかしげるが、素晴らしい本や映画に出会うきっかけを4年間でたくさんいただいた。それらを具体的にあげてといわれるとまず思い浮かぶのがこの「プライドと偏見」だろう。

流れ出る映像が最初から最後まで一貫して美しい。

映像だけではない。音楽、衣装、言葉遣い、表情、景色、立ち居振る舞い、全てが一貫して美しい。ずっと見ていたい。

あらすじとしては、主人公エリザベスは5人姉妹の上から2番目としてベネット家に生まれる。少し困りものの母親や妹たちに振り回されつつ、大好きな姉や父とともに暮らす。お金が有り余っているわけではないけど幸せに暮らしている彼女たちの隣に、お金持ちのビングリーさんが引っ越してくる。このビングリーさんの友人が、私が愛してやまないダーシー様というわけである。このダーシー様とエリザベスの関係を考えると心臓が痛くなるほど好き。思い出すだけで愛が溢れる。

恋愛映画の中で一番好きだ。この映画の愛は男性と女性の愛だけではない。家族愛、姉妹愛、兄妹愛、友情、多くのつながりに愛を感じる。みんながみんな自分の愛する人に幸せになってほしいと考えるからこそすれちがいが起こる様子は、つらく感じることもあるが好きだなぁと思う。

そんな中で「顔の良さ」と「お金持ちかどうか」が常に彼らの話題には持ち上がる。性格よりも外面的な要素がそんなに大事なのか。だがこれも貴族社会であった時代のせいなのだろう。そこに重要な「偏見」というワードが絡んでくる。

5人姉妹という境遇のため、いずれ父親が亡くなったときの遺産が彼女たちに相続されないという点も時代背景を表している。そのせいで従妹のコリンズが相続人となり、5人姉妹の中の誰かと結婚するなど言い始める。何が腹立つって、最初はジェーンに目を付けたくせにビングリーさんの話を聞くとすぐにエリザベスに乗り換えたことである。そんな輩にエリザベスを渡すわけなかろう。顔を洗って出直せ。その時のお父さんの「お前はどちらを選んでも片方の親を失うことになるだろう」というセリフが好き。

最初の舞踏会の場面とと後半の自然豊かな場面の移り変わりも好きだ。華やかさと雄大さ。前半はお互いに意識しまくっている彼女たちの様子を楽しみ、後半は少しずつ偏見が解かれていく様子を楽しむ。舞踏会で二人が踊り周りの人間が一瞬いなくなる場面がある。あの場面も狂おしいほど良い。

エリザベスはジェーンの幸せを祈り、ダーシー様はビングリーさんの幸せを邪魔する人間を蹴落とそうとする。それがからまり合い誰も幸せにならない結果を生み出そうとするが、オースティンさんはもちろんそんなところで終わらせない。そしてエリザベスのためにリディアのこともジェーンのことも良い方向へと導くダーシー様の最終的な行動が関わる人間すべてのハッピーエンドへと案内してくれる。

あまりにもこの映画のことが好きで思わずnoteを開いたが、いくらでも話せそうだ。リディアの話もメアリーの話もしたいし、エリザベス、ダーシー様、ビングリーさん全員の妹の違いについて語りたくもなる。また本を再読した時に語るだろうと思う。それだけこの映画のことが大好きだ。



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